全てに手頃なタウンエースバンコン
トヨタ タウンエース(姉妹車のマツダボンゴ、ダイハツ グランマックスを含む)は、よく「ちょうど良い」と表現される。これは、軽キャンパーより広く、ハイエースよりコンパクトで運転しやすいというところからきている。
コンパクトカー並みの車体サイズは日常用途でも気軽に使えるし、商用車なので一般車よりはるかに広い室内(荷室)が手に入る。価格的にも300万円台が中心で、ノアやセレナなどのミニバンとあまり変わらない。
もちろん乗用車のような豪華さや乗り心地は期待できないが、日常は通勤や買い物に使用でき、休日はキャンプや車中泊に利用できるメリットは大きい。また、頻発する災害に備え購入するユーザーも少なくない。
タウンエースベースのキャンピングカーのトレンド
タウンエースとその姉妹車をベースとするモデルは増えつつあり、レクビィやダイレクトカーズのように今までラインアップに持っていなかったビルダーもラインアップに加えている。
また、小型で高性能のクーラーの普及もあって、コンパクトモデルながら快適性を追求したモデルも多くなってきた。ハイルーフやポップアップルーフを架装するモデルも増えてきており、選択肢は豊富だ。
今回はタウンエースベース(姉妹車含む)のバンコンを18モデル紹介する。
目 次
- RS Doggy(RSドギー):ATV群馬
- アンナ Model L:AtoZ
- アンナ Model M:AtoZ
- 給電エース:オートワン
- コット:レクビィ
- コンパクトバカンチェス L MoMo:リンエイプロダクト
- シュピーレン:フロットモービル
- スープ:ダイレクトカーズ
- ハナ、ハナ1.5、ハナ2、ハナEVE:タコス
- ピコ/ピコジュニア:キャンピングカー広島
- ファヴォライトボックススクエア:パパビルド
- ペコラ:フレンドリー
- ボーテ5:RVグランモービル
- ホビクルタウンランダー:レクビィ
- メリル:カトーモーター
- リゾートデュオルクシオプロII:stage21
- リベロ:キャンパー鹿児島
- レジバン:MYSミスティック
- まとめ
- 比較表
RS Doggy(RSドギー):ATV群馬
ATV群馬は群馬県高崎市に本拠を置くビルダーで、軽キャンパーとハイエースベースのバンコンを中心にラインアップしている。RSドギーは車名の通り、ペットを乗せることを想定したモデル。
シートタイプのダイネットではなく、ペットが動き回りやすい常設ベッド状態で使用することを想定している。後部に前向きシートが無いため、前向きには運転席、助手席の2名のみ。後部にベンチシートはあるが、長距離の乗車には向かない。
ベッドサイズは 2100x1400mm、足元はキャビネットがあるため1080mmとなっている。即ち2名就寝できるが、足元は多少窮屈感がある。
8ナンバーなのでシンクとフォーセットは標準装備。ポータブル冷蔵庫と電子レンジはオプションで設置可能。収納スペースも考えられている。
ペットを想定しているのでクーラーは必須で、オプションで搭載できる。また、サブバッテリーはJackery(ジャクリ)のポータブル電源を使用し、並列接続して最大5000Whの電装システムを構築することができる。
カロッツェリアの楽ナビが標準装備されるのが特筆される。サブバッテリーもないベーシックからクーラーまで搭載したフル装備まで、幅広くシステムアップできる。
乗車人数:4
前向き乗車人数:2
就寝人数:2
2WD MT:339万円~
2WD AT:348万円~
4WD MT:367万円~
4WD AT:376万円~
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アンナ Model L:AtoZ
AtoZは埼玉県さいたま市に本拠を置くビルダーで、軽ベースからカムロードベースまでキャブコンを中心にラインアップしている。アンナは同社唯一のバンコンモデルで、このアンナ model Lとハイルーフを架装したmodelMが選択できる。
2列目にマルチモードシートを持ち、前向きに5名が乗車できるので、日常用途にもミニバンのように使用できる。後ろ向きにすると、3列目の簡易シートとで5名の対座ダイネットになる。
ベッドサイズは2080x1200mm。後部はキャビネットがあるので1020mmと、多少狭くなる。
左側のキャビネットにシンクとフォーセットがあり、標準装備の18Lのポータブル冷蔵庫もこのキャビネットに収納される。
クーラーのオプションは設定が無く、サブバッテリーも標準的な105Ahディープサイクルバッテリーが1個標準装備される。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2
2WD AT:405万円~
4WD AT:431万円~
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アンナ Model M:AtoZ
アンナ model Mのレイアウトはアンナ model Lと同じだが、ハイルーフを架装するため高い天井高が特徴。高い天井高を生かして、子供用ルーフベッドやオーバーヘッド収納も設置される。
2列目に3名掛けのマルチモードシートを配置し、前向き5名乗車が可能。後ろ向きにして5名の対座ダイネットになる。ベッドサイズはアンナ model
Lと同じく2080x1200mmで、足元は1020mm幅。
ハイルーフを生かしてクーラーの設置が望まれるが、現在のところオプション設定は無い。サブバッテリーも標準的な105Ahディープサイクルバッテリーが1個に留まる。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2
2WD AT:449万円~
4WD AT:475万円~
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給電エース:オートワン
オートワンは神奈川県藤沢市を拠点にするビルダーで、軽バンコンを中心にラインアップしている。給電エースは同社初のタウンエースベースのモデルで、車名の通り、車外に100V電源コンセントを持ち、電気を供給することができるのが特徴。
2列目に3名掛けのマルチモードシートを設置するため、前向きに5名が乗車できる。ベッドサイズのデータは無いが、2列目シートが1200mm幅なので、ベッド幅も1200mmとなる。後部はキャビネットがあるため多少狭くなる。
電子レンジはコイズミの「Wave Box」がオプション設定されており、キャビネットに設置スペースが用意されている。クーラーのオプション設定は無い。
車外で100V電源を使用できるが、55Ahのディープサイクルバッテリーが1個標準装備されるだけなのでPHEVのような大電力を供給するイメージではない。しかし、40Wのソーラーシステムを標準装備するので、災害時などに自家発電してサブバッテリーに蓄電することができる。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2
GL 2WD MT:371万円~
GL 2WD AT:380万円~
GL 4WD MT:399万円~
GL 4WD AT:408万円~
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コット:レクビィ
レクビィは愛知県瀬戸市を拠点にし、ハイエースベースのバンコンを中心にラインアップするバンコン専門ビルダー。コットは2024年にホビクルタウンランダーと一緒に発表された、同社初のタウンエースベースバンコン。
2列目に3名掛けのマルチモードシートを設置。5名が前向き乗車できる。3列目シートは横座りのベンチシートで、2列目シートを後ろ向きにしてL字型のダイネットを形成する。
就寝人数は2名。ベッドサイズは1800x1200mm。セミダブルベッドの幅に相当する1200mmの幅が足元まで確保されているので、足元が窮屈と言うことはない。。
後部に丸形シンクとフォーセットのギャレーキャビネットがあり、このクラスでは珍しい49Lの横開き式冷蔵庫が標準装備される。
1200Whのリチウムイオンバッテリーを標準装備するが、クーラーのオプション設定は無い。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2
2WD AT:471万円
4WD AT:496万円
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コンパクトバカンチェス L MoMo:リンエイプロダクト
リンエイプロダクトは埼玉県川越市に本拠を置くビルダーで、ハイエースベース、NV200バネットベース、軽ベース、そしてタウンエースベースのバンコンを多数ラインアップする。
タウンエースをベース車にするコンパクトバカンチェスLシリーズの中にも様々なレイアウトを用意しているが、MoMoは標準装備が充実しているのが特徴。
2列目に3人掛けのマルチモードシートを設置。5名が前向き乗車できる。後ろ向きにすると、3列目のベンチシートとでL字型のダイネットになる。ベッドサイズは1870x1035mmで、足元までほぼ同じ幅となっている。
40L上開き式冷蔵庫と電子レンジ、DVD内蔵のテレビが標準装備される。ルーフクーラーをオプションで装備することができるが、外部電源でのみ動作する。サブバッテリーは95Ahのディープサイクルバッテリーを1個標準装備する。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2
2WD MT:?万円
2WD AT:?万円
4WD MT:?万円
4WD AT:?万円
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シュピーレン:フロットモービル
フロットモービルは長野県須坂市に拠点を置くビルダーで、現在の同社のオリジナルモデルはこのシュピーレンのみ。
2列目シートを、単座、2名掛け、単座2脚、3人掛けから選択できるのが特徴。2024年にはクーラーをオプション設定した。
ベッドは2040x1320mmの大きさ。後部はギャレーキャビネットがあるので1240mmの幅になるが全体的に家庭用のセミダブルベッドより大きい。
左側のギャレーキャビネットにはシンクとフォーセットが設置されているが、16L上開き式冷蔵庫が収納できる大型のキャビネットも選択できる。
クーラーは24Vのトラック用がオプション設定されており、これは専用のポータブルバッテリー(OP)で駆動する。このポータブル電源は標準装備のバッテリーと連動してシステム電源としても利用できる。
乗車人数:3~5
前向き乗車人数:3~5
就寝人数:2
GL 2WD MT:396万円~
GL 2WD AT:405万円~
GL 4WD MT:424万円~
GL 4WD AT:433万円~
(2024年6月現在)
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スープ:ダイレクトカーズ
ダイレクトカーズは三重県鈴鹿市を拠点にし、カムロードキャブコンやハイエースバンコンを中心にラインアップを展開する総合ビルダー。スープは2023年に発表された、同社では唯一のタウンエースベースのバンコン。
スープの特徴は、独立してリクライニングできる2列目のシート。片側だけフラットにしてサーフボードのような長く大きな荷物が室内に積み込むことができる。
2列目シートは2名掛けだが、それぞれ自由な位置にリクライニングできるので、快適な乗車ができる。
ベッドサイズは不明だが、2列目のシート幅が1000mmなので現実的には1名の就寝となる。
後部右側に設置されたギャレーキャビネットにはシンクが設置されているが、フォーセットはリアゲートを開けてシャワーホースを接続して使う。サーフィンの後で車外でシャワーを使うといったケースには最適d。
Ideaの1500Whのポータブル電源(IdeaのEB-JI150)が標準装備されるが、やはりIdeaの「電送君」というケーブルを使用することにより、車内の照明などをこのポータブル電源で使用することができる。
乗車人数:4
前向き乗車人数:4
就寝人数:2
2WD AT:428万円~
4WD AT:458万円~
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ハナ、ハナ1.5、ハナ2、ハナEVE:タコス
タコスは東京都立川市に拠点を置くビルダーで、タウンエースベースをはじめ、NV200バネットベース、ハイエースベースのバンコンと、ハイエースベースのキャブコンをラインアップしている。
HANAシリーズには、ハナ、ハナ1.5、ハナ2、そしてハナEVEがある。ハナEVEはポップアップルーフを架装、それ以外はハイルーフを架装する。
ハナ1.5
ハナは幅広のキャビネットに40L上開き式冷蔵庫を標準装備するが、ハナ1.5とハナ2は薄型キャビネットを装備。ハナとハナ1.5は子供用のルーフベッドを持つがハナ2はここは収納になる。
いずれも2列目に3人掛けのマルチモードシートを設置。5名が前向き乗車できる。後ろ向きにすると、3列目の横座りシートとでL字型のダイネットになる。
ハナEVE
ハナのベッドサイズは1850x1200mm、足元は冷蔵庫が設置されたギャレーキャビネットなのでベッド幅は1050mmと狭くなる。ハナ1.5とハナ2は2000x1200mmで、後部は薄型キャビネットなのでベッド幅は1180mmと広くなっている。
ハナとハナ1.5のルーフベッドは同じで、1500x1000mmの大きさ。子供用のベッドとして使用できる。
ハナEVEのベッドサイズは2050x1390mm(最大)。ポップアップルーフベッドのサイズは1850x930mmで、大人が1名就寝できる。
クーラーのオプション設定は記載がない。サブバッテリーは80Ahのディープサイクルバッテリー1個が標準装備される。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2(ハナとハナ1.5は+子供2名)/ハナEVE:3名
2WD AT:421万円~(ハナ) / 399万円~(ハナ2)/443万円~(ハナEVE)
4WD AT:450万円~ (ハナ)/ 428万円~(ハナ2)/472万円~(ハナEVE)
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ピコ/ピコジュニア:キャンピングカー広島
キャンピングカー広島は広島県安芸高田市を拠点にするビルダーで、タウンエースをはじめ、NV200バネット、ハイエース、キャラバンのバンコンを製作するバンコンを専門にラインアップしている。
ピコはポップアップルーフを標準で架装、ピコジュニアはノーマルルーフのモデル。後部にベンチシートを持つ二人使用を想定している。特徴はワンアクションでダイネットからベッドモードに展開できるスイングシート。(挿画はこちら)
ダイネットベッドサイズは1850x1080mm、ルーフベッドのサイズは2270x1000mm。就寝人数は4名となっているが、どちらのベッド幅も1名での就寝に適している。
14Lのポータブル冷蔵庫が標準装備され、左サイドのキャビネットに収納される。車載用クーラーと2400Whのリチウムイオンバッテリーをオプションで装備できる。
乗車人数:6
前向き乗車人数:2
就寝人数:4
GL 2WD AT:430万円~(ピコ) / 361万円~(ピコジュニア)
GL 4WD AT:455万円~ (ピコ)/ 386万円~(ピコジュニア)
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ファヴォライトボックススクエア:パパビルド
パパビルドは大阪府豊中市を拠点にするビルダーで、軽キャンパーを中心にラインアップを展開している。ファヴォライトボックス スクエアは同社の唯一のタウンエースベースのバンコン。
オプションながら冷蔵庫、電子レンジ、クーラー、テレビがすっきりと収納でき、広いベッドベッドサイズも確保でき、優れたレイアウトのモデル。
2列目に2人掛けのマルチモードシートを配置、4名が前向き乗車でし、後ろ向きにすると、3列目の横座りシートとでL字型のダイネットになる。
ベッドサイズは2000x1380mm。後部はキャビネットがあるので多少狭いが、それでも比較的広いベッドサイズを確保している。特に電子レンジなどを上部に設置することにより2000mmのベッド長を確保しているのは特筆できる。
オプションを付けない状態ではサブバッテリーも搭載されていないが、オプションでクーラーと1200Whか2400Whのリチウムイオンバッテリーまで装備できる。
乗車人数:4
前向き乗車人数:4
就寝人数:2
GL 2WD AT:386万円~
GL 4WD AT:414万円~
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ペコラ:フレンドリー
フレンドリーは神奈川県相模原市を拠点とするビルダーで、キャンパーアシストのハイエースバンコンも販売している。ペコラはシンプルながらポータブル冷蔵庫をすっきりと収納できる4ナンバーモデル。
2列目に2名掛けのマルチモードシートを配置し、前向きにして4名が前向き乗車できる。後ろ向きにすると4名の対座ダイネットになる。
ベッドサイズは2000x1100mmで、2名が就寝定員となっている。左サイドにはキャビネットがあり、18Lのポータブル冷蔵庫が標準で収納されている。
4ナンバーなのでギャレーは無いが、日常用途に使用しながら、休日にはシティキャンパーとして使用することができる。
乗車人数:4
前向き乗車人数:4
就寝人数:2
GL 2WD AT:371万円~
GL 4WD AT:393万円~
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ボーテ5:RVグランモービル
RVグランモービルは秋田県大仙市に本拠を置くビルダーで、NV200 バネットベースやハイエースベースのバンコンとバスコンを製作しているユニークなビルダー。ボーテ5は同社初のタウンエースバンコンで、美しいハイルーフが魅力のモデル。
レイアウトは横座りのベンチシートとギャレーキャビネットの組み合わせで、一人か二人での使用を想定している。高い天井高は圧迫感がなく、大きなサンルーフも標準装備される。ハイルーフではあるがルーフベッドは無い。
ベッドサイズは1800x1100mmで、大人2名が就寝定員となっている。ギャレーキャビネットにはシンクとフォーセットが設置されているほか、電子レンジも標準でビルトインされている。
また、ベンチシートには30Lの引き出し式冷蔵庫を標準装備。ハイルーフを生かしてオーバーヘッド収納も設置されている。
クーラーと2400Whのリチウムイオンバッテリーも標準装備。クルマ旅に必要な装備がすべて標準装備されている。
乗車人数:6
前向き乗車人数:2
就寝人数:2
2WD AT:569万円~
4WD AT:594万円~
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ホビクルタウンランダー:レクビィ
ホビクルタウンランダーは、前出のコットと2024年に同時に発表された、レクビィ初のタウンエースベースのバンコンモデル。アウトドア志向を打ち出したホビクルシリーズの一モデル。
2列目に3名掛けのマルチモードシートを配置。前向きに5名が乗車できる。また、後ろ向きにすると、後部の簡易シートとで対座ダイネットになる。
ダイネットを展開したベッドサイズは1830x1200mm。家庭用セミダブルベッドの幅が、後部まで確保されている。子供用の上段ベッドも設置でき、大きさは1420x1360mmとなっている。
8ナンバー登録なので後部左サイドにギャレーキャビネットがあるが、これは着脱できるのがユニーク。ギャレーキャビネットを下すと広い荷室になる。(動画はこちら)
サブバッテリーは搭載しておらず、ポータブル電源を持ち込むとプラグインできるようになっている。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2
GL 2WD AT:410万円~
GL 4WD AT:438万円~
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メリル:カトーモーター
カトーモーターは新潟県燕市に本拠を置くビルダーで、ハイエースベースのバンコンを中心に製作している。メリルは同社唯一のタウンエースベースのモデルで、エレベーションルーフの架装も選択できる。
高品質の家具は同社のモデルの特長だが、メリルもその特長を受け継いでいる。レイアウトは2列目に2名掛けのマルチモードシートを持ち、4名が前向き乗車できる。後ろ向きにすると3列目の簡易シートとで対座ダイネットになる。
ベッドサイズは1900x1000mmでキャンピングカー要件では2名が就寝できるが、家庭用シングルベッドよりわずか(30mm)広いだけなので、実質的には1名の就寝となる。(エレベーションルーフモデルでは就寝員数は計4名)
4ナンバー登録なのでギャレーは持たないが、11Lのポータブル冷蔵庫は標準で左サイドのキャビネットに収納される。更に電子レンジがオプションで用意されており、これもキャビネットにすっきり収納される。
クーラーやリチウムイオンバッテリーはオプション設定が無く、電装系は105Ahのディープサイクルバッテリーが1個標準装備される。
乗車人数:4
前向き乗車人数:4
就寝人数:2
GL 2WD AT:401万円~
GL 4WD AT:423万円~
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リゾートデュオルクシオプロII:stage21
stage21は神奈川県相模原市に拠点を奥ビルダーで、軽キャンパーや、タウンエースベースのバンコンやキャブコンを中心に製作している。リゾートデュオ ルクシオ プロⅡは二人、あるいは一人使用を想定して製作されたモデルだが、2列目にマルチモードシートを持つリゾートデュオ ルクシオプロⅢや、ワゴンを名乗るリゾートデュオ ルクシオⅣも発売された。
リゾートデュオルクシオプロⅡは横座りベンチシートの対座ダイネットのレイアウトを持ち、乗車人数は4名だが前向きには運転席と助手席のみの2名。リゾートデュオ
ルクシオプロⅢは5名が前向き乗車できる。
リゾートデュオ ルクシオプロⅡもⅢもベッドサイズは1800x1370mmで、家庭用のレギュラーダブルベッドに近い幅が特徴。しかも後部が狭くなることはない。
同社のモデルは標準装備が充実しているのも特長で、15Lポータブル冷蔵庫、電子レンジ、クーラー、1200Whリチウムイオンバッテリー、1800Wソーラーシステム、テレビ、その他の電装系が全て標準装備されている。
乗車人数:4 (ルクシオプロⅢは5名)
前向き乗車人数:2 (ルクシオプロⅢは5名)
就寝人数:2
2WD AT:498万円~ / 542万円~(ルクシオプロⅢ)
4WD AT:526万円~ /570万円~(ルクシオプロⅢ)
リベロ:キャンパー鹿児島
キャンパー鹿児島は、鹿児島県鹿児島市に本拠を置くビルダーで、ハイエースベースのバンコンを中心にラインアップしている。2024年には初のキャブコンを発表した。
リベロは2023年に発表されたが、その後4ナンバーのリベロCSが追加されている。どちらも2列目に3人掛けのマルチモードシートを設置し、5名が前向き乗車できる。後ろ向きにすると、3列目の横座りのベンチシートとでL字型のダイネットになる。
ベッドサイズは2200x1200mm。後部はギャレーキャビネットがあるので1000mmとなる。キャンピングカー要件では2名の就寝定員だが、実質は1名就寝となる。
リベロCS
リベロはクーラーのオプション設定は無いが、リベロCSはクーラーと2400Whのリチウムイオンバッテリーが標準装備される。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2
GL 2WD AT:426万円~ /414万円~(リベロCS)
GL 4WD AT:454万円~ /442万円~(リベロCS)
レジバン:M.Y.Sミスティック
M.Y.Sミスティックは山梨県韮崎市を拠点とするビルダーで、トラックキャンパーの専門ビルダー。軽キャンパーをはじめ、カムロードベースやタウンエースベースのキャブコンやハイエースベースのバンコンもラインアップしている。
レジバンは、同社初のタウンエースベースのバンコンで4ナンバー登録。2列目に3名掛けのマルチモードシートを配置し、前向きにして5名が前向き乗車できる。また後ろ向きにすると、3列目の簡易シートとで対座ダイネットになる。
ベッドサイズは2130x1200mm。足元はキャビネットがあるため1030mmとなっている。キャンピングカー要件では2名就寝となっているが、1名の就寝が現実的だろう。なお、オプションで上段に子供用ベッドも設置可能で、ベッドサイズは1320x1030mm。
左サイドのキャビネットには14Lのポータブル冷蔵庫が標準装備される。サブバッテリーとして768Whのポータブル電源も標準装備され、やはりキャビネットにすっきり収納されている。
乗車人数:5
前向き乗車人数:5
就寝人数:2
GL 2WD MT:344万円~
GL 2WD AT:352万円~
GL 4WD MT:372万円~
GL 4WD AT:381万円~
まとめ
タウンエースベースのバンコンは最近の新規参入やニューモデルの発表があり、多すぎて選択に迷うかもしれない。そこで、以下のように分類してみた。(C)はクーラー搭載可能、(4)は4ナンバー登録。
(1) 2列目にマルチモードシートを持ち、シンプル装備
アンナ model L、給電エース、スープ、ペコラ(4)、ホビクルタウンランダー、メリル(4)、リベロ、レジバン(4)
(2)2列目にマルチモードシートを持ち、充実装備
コット、コンパクトバカンチェス L MoMo(C)、シュピーレン(C)、ファヴォライトボックススクエア(C)、リゾートデュオルクシオプロⅢ(C)
(3)二人(あるいは一人)使用向け
RSドギー(C)、リゾートデュオルクシオプロII(C)、ピコジュニア(C)、ボーテ5(C)
(4) ファミリーで車中泊可
アンナ model M、ハナ、ハナ1.5、ハナEVE、ピコ(C)、ホビクルタウンランダー、メリル エレベーションルーフ仕様、レジバン(4)
タウンエースベースのバンコンはコンパクトゆえの室内空間の制限があり、2名での使用が限界だろう。理想的には1名。2名で就寝するなら家庭用のセミダブルベッドの幅(1200mm)以上のベッド幅は欲しい。長身のユーザーならベッド長にも注意いただきたい。
短期間、短距離の使用ならどのモデルでも特に問題ないが、クルマ旅や連泊の車中泊での使用なら、ハイルーフやポップアップルーフのように天井高の高いモデルがストレスがたまりにくいのでお勧めだ。
タウンエースベースのバンコンのメリットは日常用途でも気軽に使えるところにある。クルマ旅や車中泊がメインで使用するなら、やはりハイエース以上の大きさをお勧めする。