ラップポンを標準装備したOMCのZERO
キャンピングカーにトイレは必要か、という議論もあるが、いざというときにあって良かったと心底思うのがトイレ。行楽シーズンで公衆トイレに列ができている光景をご覧になった方は多いと思うが(というか、並んだ方も多いと思うが)、大変な思いをすることになる。
また最近では災害時のキャンピングカーの効用が注目され、トイレルームを設置するレイアウトが豊富になってきた。また小さな子供の場合はトイレルームが無くてもポータブルトイレを乗せておくと助かることが多い。
さて、キャンピングカーのトイレといえば、主なものはカセット式とポータブル式がある。(詳しくは用語集のトイレの項参照)が、ここでは主にポータブルトイレについて紹介する。
ポータブルトイレというと介護用などの家庭内専用のものもあるが、キャンピングカーで使用されるポータブルトイレは上部の便座部と下部のタンク部からなり、汚物処理時にはタンクのみ持ち運べるようになっているものが多い。また、ほとんどのものがポンプで水を流す水洗式になっている。
最新の上位機種は、電動や圧縮空気で水洗を行い、使い勝手はほぼ家庭用水洗トイレと同じ。もちろんその後の処理は行う必要があるが、これもケミカル商品の充実で処理が楽になっている。
更に、最近ではOMCのZEROやキャンパーアシストのホロウのように「ラップポン」を搭載するキャンピングカーも見かけるようになった。ラップポンは日本セイフティー株式会社が発売している製品で、後処理の手軽さから注目が集まっている。
ラップポン
メーカー
キャンピングカー向けのポータブルトイレはスウェーデンのドメティック(Dometic)社と米国セットフォード(Thetford)社が上級機種を発売、その他はノンブランド製品は様々なメーカーから発売されている。ここでは上記2社のものを紹介する。
Dometic(ドメティック)
Dometic(ドメティック) ポータブル 水洗 トイレ 972 Mは、加圧水洗方式を採用。ハンドポンプで10回程度ポンピングし、蓄圧した洗浄水を高水圧で流せる新タイプのポータブルトイレ。サイズは333x387x317mm(WxDxH)。
ドメティックにはこのほかにも背が高い 976 L もあるが、スペースが限られる車内では972Mの方が適しているだろう。また、ベッド下の荷室などに積んでおく場合は、トイレがベッド下のスペースに収まるか、特に高さに注意する必要がある。
Thetford(セットフォード)
Porta Potti Qube 145(ポルタポッティキューブ145)は 同社で最も小型の製品で、大きさは383x427x330(WxDxH)。
同社の製品では565Eのようにスタイリッシュなものもあるが、キャンピングカーで使用するなら高さが低いものが良いだろう。
なお専用の洗浄剤も販売されている。
カーメイト
カーメイトからもポルタポッティキューブ PPQ345が発売されている。これは上のセットフォードのものと同じものだが、カーメイトが販売している。サイズは383x427x330(WxDxH)。
家庭用では一般的になった洗浄便座だが、ポータブルトイレではそれは望めない。しかし、旅行用にポータブル洗浄器、いわゆる携帯ウォシュレット が商品化されている。TOTOとパナソニックの製品がお勧めだ。
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