レジストロ アウルⅡは、MYSミスティックが製作する、トヨタ タウンエース バンをベース車にするキャブコンキャンピングカー。
同社は山梨県韮崎市に本拠を置くビルダーで、トラックキャンパーを中心に、カムロードキャブコンからハイエースバンコン、そして軽キャブコンまで幅広いモデルをラインアップしている。
レジストロ アウルⅡは、初代レジストロ アウルがタウンエーストラックをベース車に製作されていたが、トラックの生産が休止されているため、バンをベース車に設計し直したモデル。
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。)
概要
トヨタ タウンエースバンをベース車にしたライトキャブコン。アルミコンポジットパネルにより、軽量化を図っているほか、外壁にアルミサイディングを使用したアーリーアメリカンをイメージするエクステリアが特徴。
リアエントランスレイアウトを採用することにより、前部に広いダイネットと両側に大きなアクリル2重窓を装備する。インテリアは、先代のレジストロ アウルから踏襲された山小屋のイメージを採用している。
空調は12Vのルーフクーラーか家庭用エアコンを選択できるためオプションとなっている。標準仕様とリチウムエディションが選択でき、リチウムエディションには300Ahのリチウムイオンバッテリーが標準装備される。
アピールポイント
・アルミコンポジットパネルの軽量・高断熱シェル
・独特のエクステリアデザイン
・リアエントランスで広いダイネット
・トイレルームにもなる多目的ルーム
・ルーフクーラーか家庭用エアコンを装備可能
・300Ahリチウムイオンバッテリーを搭載可能
ベース車とエクステリア
レジストロ アウルⅡのエクステリア
ベース車はトヨタ タウンエース バン。アウルⅡへの進化は、主にタウンエーストラックが生産休止になったことで、ベース車両をトラックからバンへと転換したことに端を発している。
バンをキャブコンに仕立てるにはボディカットが必要となり手間がかかるが、床の高さが低くなったことにより室内高が高くなったことや、リアサスペンションが板バネからコイルスプリングになったことによる乗り心地の改善などのメリットも得ている。
シェルは同社オリジナルのコンポジットアルミパネルを採用し、シェルの軽量化と高断熱化を図っている。同社のモデルに共通する、アーリーアメリカンのイメージを持つ波板のシェルデザインも先代のレジストロ
アウルを踏襲している。
グレードはDXと上級グレードのGLが選択できる。(リチウムエディションはGLのみ)GLグレードでは、カラードバンパー、プライバシーガラス、パワーウインドウ、ワイヤレスドアロックなどが標準装備される。(主要装備一覧表はこちら)
レイアウト
後部のレイアウト
リアエントランスを採用することにより、前部に広いダイネットと両側に大きなアクリル2重窓を設置。後部にはギャレーと多目的ルームを配置する。3列目シートの横には電子レンジなどが収納されたキャビネットが設置されている。
なお、バンベースとなったことでトラックベースよりも床の高さが低くなり、昇降がしやすくなった。床の高さが低くなったが全高は変わらないため、室内高は1920ミリと高くなっている。
インテリア
前部のインテリア
山小屋のインテリアデザインが特徴。リアルウッドではないが、木材をプリントした壁紙とオレンジもシートは同社のインテリアのアイデンティティーともいえる。
ダイネット
広いダイネット
リアエントランスレイアウトの定石通りダイネットには広いスペースが与えられている。テーブルも大きく、ファミリーやグループで机を囲むことができる。両側には大きなアクリル2重窓があり、パノラミックな車窓を楽しめる。
横座り対座のダイネット(写真はレジストロ アウル)
ダイネットのシート形状は、対座+ベンチシートスタイルと、上の写真のような、ベンチシートの横座り対座スタイルの2種類から選択できる。どちらも乗車定員は5名だが、対座+ベンチシートスタイルでは、計4名が前向き乗車できる。
ベッド
バンクベッド
バンクベッドは、引き出してセットし。長さ(奥行き) 1800ミリ、幅 1760ミリの大きさ。家庭用ではほぼキングサイズベッドの幅に相当する。バンクの前面にオプションで丸窓を設置することができる。
ダイネットベッド
ダイネットベッドは、長さ(車幅方向)1760ミリ、幅 (車長方向) 1730ミリの大きさ。ただし、左側後部にキャビネットがあるので、この部分は異形となる。いずれにせよ、身長方向に1800ミリが取れないので、子供用ベッドにカウントされる。
本来ならリアエントランスレイアウトは広いベッドが特徴なので、これは残念なところだが、子供用ベッドとしては十分広いベッドだ。ベッド展開はシートバックを通路部に移動するだけで、簡単に行える。
ギャレー
ギャレーキャビネット
ギャレーは最後部に設置されており、天板にはガラス蓋付きのシンクとフォーセットが設置されている。コンロはカセットガスコンロやIHコンロを使う必要があるが、適切な設置スペースを見つけるのが難しいかもしれない。
シンクの下の給排水タンク
シンクの下には各19Lの給排水タンクが収納されている。車外から直接タンクを出し入れするのは難しいが、エントランスに近いので、出し入れはそれほど苦労しないだろう。車体後部に車外から直接出し入れできるように扉が欲しいところだ。
ギャレーキャビネットには引き出し収納とその下にも片開きの収納スペースがある。更に、ギャレー上部にもオーバーヘッド収納が用意されている。それぞれ食器や調理用具などを収納しておくのに便利だ。
冷蔵庫/電子レンジ
49L横開き式冷蔵庫が標準装備される
冷蔵庫は49L横開き式が標準装備される。エントランスの横に設置されているので、車外からの飲み物の取り出しや、買い物後の食材の運び入れも極めてスムーズに行える。
電子レンジも標準装備される
家庭用の100V仕様の電子レンジが標準装備される。先代のレジストロ アウルではキャビネットの上部にあったが、使いやすい位置に変更された。
多目的ルーム
多目的ルーム
多目的ルームにはラップ式トイレやポータブルトイレを置いて、トイレルームとして使用することもできる。車外に通じる大きなドアもあるので、車外からトイレの処理をしたり、直接荷物を積み込むこともできる。
収納
ダイネット左上のオーバーヘッド収納
ダイネット右側にはオーバーヘッド収納が設置されている。高さと奥行きが確保されているので、クルマ旅に必要な日用品などを収納しておくのに欠かせない装備だ。
外部収納
車体右側に外部収納が設けられている。車内に持ち込めない汚れたものやメンテナンス用具などを収納しておくのに便利だ。
空調
12V駆動のルーフクーラー(OP)
冷房は、12V駆動のルーフクーラーか、家庭用エアコンを選択できるため、オプションとなっている。
家庭用エアコンの室外機(写真はレジストロ アウル)
家庭用エアコンを設置する場合は、室内機は最後部のギャレー上部、室外機は車体後部に取りつけられるため全長が長くなり、4,990ミリになる。
テレビ/ナビ
19型のテレビ(OP)
19型のテレビモニターがオプションで用意されている。ナビは、バックカメラ、ETC、サテライトスピーカーとセットでオプション設定されている。もちろん好みのナビを取り付けることは可能だ。
電装システム
標準仕様では、105Ahのディープサイクルバッテリーが1個と走行充電、それに外部100V電源入力が標準装備されている。 リチウムイオンバッテリーは300Ahがオプションで用意されている。
リチウムエディションでは、300Ahのリチウムイオンバッテリーが標準装備されるほか、外部電源入力とチャージャー、2000Wインバーター、240Wソーラーシステムが標準装備される。
なお、当初「ナトリウムイオンバッテリーを日本で初めてオプション設定した」とアナウンスされたが、現在のところ具体的なオプションや価格は公表されていない。ナトリウムイオンバッテリー(SIB)はリチウムイオンバッテリー(LIB)に比べて、充電速度、低温特性、安全性、サイクル寿命、コストにおいてLIBに勝るが、エネルギー密度はLIBに及ばないとされている。
価格(2026年4月現在:千円台切り上げ:税込)
ガソリン2WDと4WDが選択できる。各グレードの価格は以下の通り。
標準仕様
589万円~:DXグレード2WD
618万円~:DXグレード4WD
604万円~:GLグレード2WD
632万円~:GLグレード4WD
リチウムエディション
683万円~:GLグレード2WD
712万円~:GLグレード4WD
リチウムエディションでは、付けておきたい必需オプションは、FFヒーターが挙げられるが、これは家庭用エアコンとパックオプションになっている(609,400円)。(ナビ関連は除く)
他モデル
タウンエース、あるいはその姉妹車をベース車にするモデルは、トラックベースでは多数存在したが、トラックの生産休止とともに多くは生産が中止、または休止となっている。
しかし少数ながら、レジストロ アウルⅡと同様に、バンをベース車にしたもモデルも発売されており、セキソーボディのトム23M(682万円~:GL)、ロータスRV販売のフリッパー(価格不明)、AtoZのACE-S Type2(633万円~)がある。
まとめ
レジストロ アウルは手頃なサイズとユニークなエクステリアとインテリアで好評のモデルだったが、ベース車の生産休止でラインナップから姿を消していた。今回、バンをベースにして復活したのは、購入を検討していたユーザーには朗報だ。
バンベースになったことにより床が低くなり、結果的に車内高が高くなったこと、また、乗り心地が良くなったことは、副産物的なメリットになったのは喜ばしいことだ。
完成度の高いモデルだが、あえて懸案点を挙げると、やはりダイネットベッドの大きさが挙げられる。身長方向に1800mmが取れないため、大人には窮屈感がある。更に電子レンジのキャビネットがベッドの一角に浸食しているため、異形になってしまっている。
ただし、このサイズのライトキャブコンに全てを求めるのは難しい。上記の他モデルもそれぞれ一長一短がある。即ち、自分の使い方を考え、どの点が妥協できるかを考える必要がある。
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