AMAHO(アマホ)Ⅲはダイレクトカーズが製作する、AMAHOシリーズ第3段の軽キャブコンキャンピングカー。
同社は5m超のキャブコンからハイエースベースのバンコン、そして軽キャンパーもラインアップする総合ビルダー。
AMAHOは同社の軽キャブコンで、2021年に発表された「AMAHO」、2022年の「AMAHOⅡ」に続く第3弾となる。
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。)
概要
ダイハツハイゼットトラックをベース車にする軽キャブコン。ポップアップルーフを標準装備する。ポップアップルーフは網戸やシェードにできる他、フルオープンにしてルーフデッキとして寛ぐことができる。
AMAHOⅢでも従来同様ベンチシートのレイアウトを採用。このシートはそのままベッドになるのが特徴となっている。
また、AMAHOⅢでは車載用セパレートクーラーをオプション設定。リチウムイオンバッテリーもオプション設定されているので、軽キャブコンでもクーラーが実用的に使える。
アピールポイント
・軽8ナンバー登録
・寝るだけでなく寛げるルーフデッキ
・そのままシングルベッドになるベンチシート
・車外でも使えるシャワーフォーセットのあるギャレー
・扉付きのオーバーヘッド収納
ベース車とエクステリア
AMAHOⅢのエクステリア
ベース車はダイハツ ハイゼットトラック。これにシェルを架装している。シェルにはポップアップルーフが標準装備される。エントランスドアには網戸が組み込まれている。
後部の跳ね上げ式のリアゲート
シェル部の窓は全てアクリル2重窓になっており、断熱性と結露防止に役立っている。後部には大きな跳ね上げ式のリアゲートがあり、ここから大きな荷物を積み込むことができる。
インテリア
AMAHOⅢのインテリア
展示車は黒のシート地と明るめの家具色、そして側面には濃いブラウンのリアルウッドを張り付けている。ボディカラーに合わせて全体的にシックなイメージで仕上げているが、インテリアカラーの選択は可能と思われる。
レイアウト
右側にベンチシート、左側にギャレーを配置。ベンチシートに2名乗車できるので、運転席、助手席と合わせて計4名が乗車できる。前向き乗車はフロントシートの2名のみ。
就寝人数は、ベンチシートに1名と、ポップアップルーフに2名で、計3名と思われるが、就寝定員の記載が無い。現実的には、2名か、1名での使用となる。
ダイネット
ダイネットとして使えるベンチシート
停泊時はベンチシートで寛ぐことになるが、テーブルは無く、ギャレートップと、跳ね上げ式の調理台を使う。
大きなアクリル2重窓とポップアップルーフで明るいダイネットを実現している。また、アクリル2重窓は、開放、網戸、シェードを、必要に応じて即座に変更できる。
ベッド
ベンチシートはそのままベッドにな
ベンチシートはそのまま1860x530mmのベッドになり、大人が1名就寝できる。AMAHOで可能だったシートバックでベッド幅を拡張するという機能は無いようだ。
家庭用のセミダブルベッドに相当するルーフベッド
ルーフベッドは2000x1200mmの大きさなので、これは家庭用のセミダブルベッドに相当する。
ギャレー
跳ね上げ式の調理台があるギャレー
ギャレーはAMAHOⅡとほぼ同じ大きさで、シンクとシャワーフォーセットが備わっている。シャワーフォーセットは引き出して車外で使用できる。跳ね上げ式の調理台も用意されているので、ここにコンロを置いて調理できる。
シンク下の給排水タンク
ギャレーキャビネットの下には、各10Lの給排水タンクが収納されている。車外から直接出し入れできないが、エントランスの近くにあり、また10Lのタンクなので、苦労することは無いだろう。
冷蔵庫/電子レンジ
冷蔵庫も電子レンジもオプション設定はされていないが、冷蔵庫は、電源コンセントがあるので、ポータブル冷蔵庫を持ち込むことができる。
電子レンジも持ち込んで使用することは可能だ。インバーターがオプションなので、これを装備すればサブバッテリーで100Vを使用できる。ただ電子レンジが必要な使い方には適していない。
収納
フロント上部のオーバーヘッド収納
フロント上部にオーバーヘッド収納が設置されている。扉付きなので、食器等を収納しておいても、走行中に落下する心配はない。
ベンチシート下の収納スペース
ベンチシート下は大きな収納スペースになっている。室内の広さは限られているので、大きな収納スペースがあると、車内が荷物で煩雑にならない。
空調
車載用セパレートクーラーを設置できる
AMAHOⅢの最も大きな進化は、クーラーが設置できるようになったこと。セパレート式の車載用クーラーがオプションで設定されている。
また、リチウムイオンバッテリーが標準装備されるので実用的に使用できる。なおFFヒーターがオプションリストにないが、設置は可能だろう。
テレビ/ナビ
テレビは特にオプション設定されていないが、必要に応じて設置することは可能だろう。また、ナビは好みのものを取り付けることができる。
電装系
同社の多くのモデルにリチウムイオンバッテリーが標準装備されているが、軽キャブコンのAMAHOシリーズにも100Ahリチウムイオンバッテリーが1個標準装備されている。歴代のAMAHOにはクーラーの設定が無かったので、リチウムイオンバッテリーは多少オーバースペックではあったが、AMAHOⅢにはクーラーが装備できるようになったので、有効に活用できる。
走行充電は標準装備だが、外部100V電源入力とそれによる充電機能はオプション。また2000Wインバーターや370Wソーラーシステムもオプションとなっている。リチウムイオンバッテリーはもう1個追加することができる。
価格(2023年1月現在:千円台切り上げ:税込)
ハイゼットスタンダードグレード(スマートアシスト付)2WDは359万円~、4WDは375万円~となっている。
付けておきたい必需オプションは、外部100V電源入力(59,000円)と充電機能(45,000円)、車中泊するならFFヒーター(価格不明)が挙げられる。また、サブバッテリーで100V家電品を使いたいなら2000Wインバーターも必要だ。
また予算に余裕があればDCクーラー(480,000円)は設置したいところ。夏場の快適度が全く違う。185Wのソーラーシステムも設置しておくと、自然に充電される。自宅の駐車場で100V電源が取れない場合など、駐車中に充電される。
他モデル
軽キャブコンは軽8ナンバー登録モデルと、普通車8ナンバー登録モデルが存在する。普通車8ナンバー登録モデルはシェルの幅ががベース車の幅より大きいが居住性が向上する。
AMAHOⅢと同じ軽8ナンバー登録キャブコンは、インディアナRVのインディ727(426万円~)、インディ727のOEMモデルで、東和モータース販売のインディ108(426万円~)、オートショップアズマのケーアイ(351万円~:2WD/5MT/SA非装着)、stage21のリゾートデュオバンビーノ(355万円~)、バンショップミカミのテントむし(359万円~)、フィールドライフのバロッコ(397万円~:エクストラ)などがある。
まとめ
AMAHOシリーズも3モデルが揃い、選択の幅が広がってきた。特にAMAHOの特徴であるルーフデッキは魅力的だ。(ルーフから落ちないように気を付ける必要はあるが)更に、AMAHOⅢではクーラーとリチウムイオンバッテリーが装備できるようになったのは、軽キャンパーへのクーラー搭載の可能性を大きく前進させた。
AMAHOシリーズは冷蔵庫や電子レンジを装備してクルマ旅をするような想定ではないが、クーラーも搭載できるようになったので、快適なクルマ旅バージョンも期待したいところではある。
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