まとめ
今回はファミリーで使用することを想定して対座ダイネットに後部2段ベッドの構成を特集した。
全員が前向きに乗車してドライブできるので、長距離でも疲れが少ないし、シートベルトも正しい位置で装着できるので、安全面から言っても好ましい。
また、2段ベッドとバンクベッドで全員が常設ベッドで就寝でき、就寝前にダイネットを展開してベッドにする必要が無い。
なお、対座ダイネットと後部ハイマウントダブルベッドの組合せのレイアウトは、2段ベッドに次ぐ選択肢として可能性がある。
このレイアウトはマッシュXXとホリディXに用意されているが、ライトキャブコンではあまり多く存在しない。
このレイアウトも前向き乗車とダイネット展開でのベッドメークが不要だ。
ただ、スペース効率から言うと、やはり2段ベッドが有利だろう。
さて、対座ダイネットと2段ベッドのレイアウトで選ぶなら、ユーティティールームが不要であれば、アミティ、ホリディX、マンボウファミーユ、ボーノC、ボノボーヤB、マッシュAから選べる。
また、ユーティリティールームを持つのは、シーダ、ボーノB、カービィR2B、マッシュWとなる。
ユーティリティールームの有無はトイレが必要かどうかということになるが、有ればスペースが犠牲になることは覚悟しなければならない。
しかし、行楽シーズンの公衆トイレの行列を考えると、あるいは子供の急なトイレ要求を考えると、トイレルームのありがたさは捨てられないものがある。
なお、ボンゴやバネットベースのキャブコンはもともとコンパクトなので取り回しに苦労することは無いが、それでもできるだけ全長が短いものが良いならボノボーヤが全長4230mmと飛び抜けて短い。
また、家庭用エアコンが欲しいならシーダとマンボウファミーユがあり、ウインドウエアコンになるが、ホリディXも可能だ。
こうして見てみると、最も機能が充実しているのは、シーダとなる。
対座ダイネットで団欒でき、就寝時は常設ベッドで全員が就寝できる。
トイレルームも完備しており、エアコンも装備可能なので、夏でも快適に過ごせる。
インテリアも最新の設計だけあって、洗練されたもので質感も高い。
更にバッテリーの増設や電子レンジの設置、発電機の搭載もオプションで用意されており、抜かりが無い。
また、発電機は専用の消音ボックスに入れて搭載可能としており、実使用面からも考慮されている。
このような点から、バンテック シーダが今回のノミネート中では最もお勧めな1台としたい。
ただし、シーダの最大の欠点は価格だ。
他のモデルが500万円以下なのに対し、シーダは500万円を遥かに超える。
シーダのレビューでも書いたが、この価格帯ならより動力性能に優れるハイエースベースのキャブコンも視野に入ってくる。
そのあたりも考えて判断する必要があるだろう。
次点は、マンボウファミーユを上げておきたい。
このモデルは、ユーティリティールームは無いが、オプションでエアコンの装着が可能だ。
キャンピングカーにエアコンは不要と言うユーザーも多いが、やはり一度経験してしまうと次からは捨て難い。
エアコンがあると、夏場でも出かける機会が多くなるだろう。
また、マンボウファミーユは発電機の搭載も可能なので、これも設置しておくと電気の心配がないし、場所は限られるがエアコンも連続して使用できる。
価格的にも400万円を切る価格からスタートでき、お手頃な価格感も嬉しい。
エアコンを考慮しないなら、インテリアが選べ、やはり400万円を切るアミティも魅力だ。
このあたりはインテリアの好みも大きく左右するので、是非比べてみて欲しい。
もちろん、上記以外のモデルもそれぞれ特徴を持っており、自分の条件に合えばどのモデルを選んでも失敗は無いだろう。
また、自分のライフスタイルに合わせてモディファイしてもらうことも可能だし、ビルダーによっては大きなレイアウト変更や装備追加も可能だ。