クオッカライクは三島ダイハツが製作する、ダイハツハイゼットカーゴ、あるいはアトレーをベース車にする軽バンコンバージョンキャンピングカー。
同社は静岡県駿東郡に本拠を置くビルダーで、ダイハツ車の販売と並行してキャンピングカーの製作・販売も行っている。
現在のキャンピングカーのラインアップはクオッカシリーズの4モデルとなっている。
第1段のクオッカは2020年に発表され、ダイハツハイゼットパネルバンをベース車に使用し、トランスフォーメーションボックスのコンセプトで好みのレイアウトを作れるコンセプトを採用。
第2段のクオッカ ワナビーは同じベース車で、トランスフォーメーションボックスをトランスフォーメーションパレットに代えて、シンプルな構成に、第3段のクオッカ ジャパンディは、やはりパネルバンを使用しているが、固定レイアウトでオプションでギャレーも設置できるようになっている。
今回取り上げた第4弾のクオッカ ライクは、初めてハイゼット カーゴかアトレーをベース車に使用し、4名が前向き乗車でき、2段ベッドで3名が就寝できるレイアウトとした。また、従来より採用している富士ひのきのインテリアも継承している。
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。)
概要
ハイゼット カーゴかアトレーをベース車にした軽バンコンモデル。クオッカシリーズでは初の4名乗車で3名が就寝できる2段ベッドを特徴としている。富士ひのきを多用したインテリアは従来のクオッカシリーズから引き継ぐ特徴で、リアルウッドの温かさを醸し出している。
新採用の縦型車載用クーラーと200Ahリチウムイオンバッテリーもオプションで設置できるが、サブバッテリーはポータブル電源を選択することもできる。
アピールポイント
・ベース車はハイゼットカーゴかアトレーを選択可能
・4名前向き乗車と2段ベッドによる3名就寝
・反発力があり通気性に優れたファイバーマットを採用
・富士ひのきのインテリア
・スペース効率の良い縦型車載用クーラーを設置可能(OP)
・200Ahリチウムイオンバッテリーを搭載可能(OP)
・ポータブル電源をサブバッテリーに選択可能(OP)
ベース車とエクステリア
クオッカ ライクのエクステリア
ベース車はハイゼットカーゴかアトレーを選択できる。この2車は、ベースは同じだがグレードとフロントのデザインが異なっている。そのため、オプションで左右のスライドドアに架装できるアクリルウインドウは共通だ。
ボディ外側への架装は無いため、見た目は普通のハイゼットカーゴやアトレーと同じで目立つことは無い。計4ナンバー登録で、車検は毎年行う必要がある。
グレードは、ハイゼットカーゴはデラックスとクルーズを、アトレーはXとRSを選択できる。それぞれに2WDと4WDが選択できるが、ミッションはハイゼットカーゴは5MTかCVT、アトレーは全車CVTとなる。
レイアウト
クオッカ ライクのレイアウト
2段ベッドが特徴で、大人1名、子供2名が就寝できる。上段ベッドレスも選択可能だ。ベッドの前半分を撤去すれば、床下に格納されている純正の2列目シートを起こして計4名が前向き乗車できる。
後部両側にはキャビネットが設置されているがギャレーは無い。
インテリア
富士ひのきのインテリア
歴代のクオッカシリーズで使われてきた富士ひのきがクオッカ ライクでも使用されている。富士ひのきはリアルウッドの温かさを提供するだけでなく、強さ・耐久性・保湿性・調質性に優れ、ひのきの香りは人をリラックスさせる鎮静効果があり、成分は殺菌作用があるとされている。
照明は小型のスポットライトをルーフの木材に組み込み、お洒落な印象を与えている。
ダイネット
ダイネット
左サイドのキャビネットは跳ね上げ式のテーブルがあり、食事や作業ができる。フラットフロアがダイネット兼ベッドになっているので、ダイネットとして寛いだ後すぐに就寝できる。
ベッド
上下段ベッド
クオッカライクの最も大きな特徴は2段ベッドだろう。上段は1840x650mmの大きさで大人が1名就寝できる。下段は1740x1140mm、後部は1030mmでキャビネットがあるので多少狭くなっている。
下段の身長方向の長さは1800mmに達していないので8ナンバーのキャンピングカー要件では子供用のベッドに分類される。(クオッカライクは軽4ナンバーなので特に子供用と記載されていない)
上段ベッドの足が細くて見た目は多少心細いが、しっかり固定されているようだ。
ファイバーマット
ベッドマットには反発力があり通気性に優れた「ファイバーマット」を採用している。厚さが30mmあり、快適な寝心地が期待できる。
ギャレー
クオッカ ライクにはギャレーは用意されていない。ちなみにクオッカ ジャパンディにはオプションでシンクとフォーセットが用意されている。
冷蔵庫/電子レンジ
冷蔵庫や電子レンジも設定は無い。冷蔵庫が必要な場合はポータブル冷蔵庫を持ち込むことになる。
収納
右サイドの収納
後部右サイドのキャビネットには収納棚が用意されている。奥行きはあまり無いので収納できるものは限られるが、車内でなくしやすい小物の収納には便利だろう。開口部が大きい割に扉が無いので、ほとんどのスペースが無駄になるのが残念なところだ。
ネット収納
左右両側にスライドレールが設置されており、ここに天井収納ネットを設置できる。これらは標準装備されている。収納スペースが少ない車内では有用なアイデアだ。
空調
縦型車載用クーラー(OP)
縦型の車載用セパレートクーラーがオプションで設置できる。室外機は床下に設置されている。スリムでスペース効率が良いのがメリットだ。クーラーパッケージのオプションでは200Ahのリチウムイオンバッテリーや走行充電、外部電源入力とチャージャーもセットで搭載される。ポータブル電源を使用する場合は、クーラーのみ選択できる。
なお、FFヒーターはオプションリストに無い。設置できるスペースの確保が難しいようだが、FFヒーターは必需装備なので欲しいところではある。暖房の解決策としては電気毛布などが考えられる。
テレビ/ナビ
テレビはオプション設定されていないが、設置することは可能だろう。ナビは、好みのものを設置できる。
電装系
電装系は標準装備ではなく、ポータブル電源か200Ah(2400Wh)のリチウムイオンバッテリーを選択できる。リチウムイオンバッテリーはクーラーとのセットでのみ選択できる。
ポータブル電源はEcoFlowのデルタ2で1024Whの容量のものがオプションで用意されているが、他のものでも代用できるだろう。ポータブル電源を接続すると、車内の照明やクーラーに給電することができる。
クーラーを設置した場合は、実用的に使用するためにはやはり200Ahのリチウムイオンバッテリーをお勧めする。先述のように、クーラーパッケージでオプション設定されている。
なお、ポータブル電源を選択した場合は外部電源入力のオプションも選択しておきたい。これによりポータブル電源を外部電源で充電できる。もちろんこれを設置しなくても、ポータブル電源を車外で充電することは可能だ。
価格(2026年1月現在:千円台切り上げ:税込)
最も安価なハイゼットカーゴ デラックス 2WD 5MTは240万円、最も高価なアトレーRS 4WD CVTは310万円となっている。(価格表はこちら)
付けておきたい必需オプションは、サブバッテリーとしてポータブル電源か、クーラーとセットのリチウムイオンバッテリーが挙げられる。ポータブル電源は自前で購入することも可能だ。(ナビ関連は除く)
クーラーパッケージオプションは858,000円と高額ではあるが、最近ではクーラーはほぼ必需装備となっており、是非付けておきたい。
他モデル
軽バンコンで3名以上就寝できるモデルはほとんど無いが、カスタムセレクトのロードセレクト コンパクトは4名就寝できるユニークな存在だ。ただ、軽バンコンに大人が3名以上が乗り込むのは現実的ではなく、大人2名と小さな子供2名程度が限界だろう。
軽バンコンは1名か2名での使用が適しており、3名以上では少なくともタウンエースベースのバンコンが望まれる。
まとめ
クオッカ ライクは軽バンコン委2段ベッドを実現するという意欲的なモデルだ。軽キャンパーを考えているが、ファミリーで車中泊したいというユーザーには見逃せない存在と言える。
ただし、3名が就寝できるのが特徴ではあるが、大人2名と子供1名で使用する場合は、大人1名は1740mmのベッドで就寝する必要がある。長身のユーザーの場合、多少窮屈ではある。実際に3名で横になって確認することをお勧めする。
また、FFヒーターが無いため冬場に車中泊するのは避けるか、十分な準備をしたうえで行う必要がある。緊急時にはクルマのヒーターを使うしかないが、平時ではマナーの点でも避けていただきたい。
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