N-VAN COMPOはホワイトハウスが製作する、ホンダN-VANを使用した軽バンコンキャンピングカー。N-VAN COMPO自体は2019年に発表されたが、2020年ジャパンキャンピングカーショーでN-VAN
COMPO Style oneとStyle twoが追加された。
いずれもポップアップルーフバージョンは無く、Style oneはシンプル装備、Style twoは後部にタワー収納を装備する。
![](img/N-VANCompoStyletwo15spL.jpg)
N-VAN COMPO Style oneの室内
コンセプト:ホンダN-VANの持つ広い室内とピラーレスのエントランスを生かした軽バンコン。従来のN-VAN COMPOシリーズにラインアップされた。N-VAN COMPO Cabinが木製の家具を持つのに対し、Style oneとStyle twoでは樹脂製のキャビネットでカジュアル感を演出している。
エクステリア:外部から見ると通常のN-VANと同じで、特に目立つことなく日常でも使用できる。他のN-VAN COMPOがポップアップルーフバージョンを持つのに対し、Style
oneとStyle twoはポップアップルーフバージョンが用意されていない。なお、Honda SENSINGを標準装備する。
![](img/N-VANCompoStyleone09spL.jpg)
N-VAN COMPO Style twoの室内
インテリア:搭載される家具は木材ではなく樹脂製でカジュアルなインテリアになっている。黒の本体に白の扉の樹脂製の収納家具はN-VANキャンパーに似合っている。
レイアウト:2列目シートを畳んでその上にベッドマットを敷く、軽キャンパーでは一般的な手法でフラットフロアを作り出す。Style oneでは収納家具は上部だけで比較的シンプルなのに対し、Style
twoは収納タワーを設置しさらに多くの収納ができるようになっている。
なお、同社オリジナルの「スイベルシート」機構(オプション:運転席側80,000円)で運転席を回転して後ろ向きにすることができる。
ダイネット:スイベルシートオプションを装着してフロントシートを後ろ向きにすると、3列目シートとで対座ダイネットの形になるが、窮屈であまり実用性はない。また助手席は回転できないので、あまり利用価値が高いとは言えない。フラットフロア状態にした方が寛げるだろう。
後部にシンクが埋め込まれたテーブルがあるが、シンクがあるのでテーブルとしては使いにくい。シンクを使わないときはシンクを取り外して穴を埋めれば、広いテーブルとして使えると良いのだが。
ベッド:フラットフロアがそのままベッドになり、2名が就寝できる。ベッドサイズの情報は無いが、N-VANの荷室幅が1390mmなので、家庭用ベッドで言えばセミダブル程度の幅がある。
![](img/N-VANCompoStyletwo10spL.jpg)
シャワーフォーセットは引き出して車外で使える
ギャレー:後部にシャワーフォーセットと簡易シンクが用意されており、水を使うことができる。10L程度の水タンクも後部ラゲッジスペースに積んでおくことができる。コンロは設置されていないが、ポータブルガスコンロを使えば、湯を沸かしたり、ちょっとした調理が可能だ。
なお、もう一つのシンクはリアゲートを開けた時に車外で利用できるようになっており、シャワーフォーセットも引き出して使える。
![](img/N-VANCompoStyleone13spL.jpg)
Style oneのギャレー
冷蔵庫/電子レンジ:電子レンジ(WaveBox)を標準装備。収納キャビネットにスマートにビルトインされる。この電子レンジは12V仕様なので、インバーターは不要。バッテリーで使用できる。
冷蔵庫は適当なポータブル冷蔵庫を持ち込むことになる。DCコンセントが後部のキャビネットに用意されているので、ここから冷蔵庫用の電源を取ることができる。ただし、就寝時、冷蔵庫をフロントシートに移動する場合、電源が取れない。(シガーソケットから電源を撮るのはお勧めしない)
![](img/N-VANCompoStyletwo05spL.jpg)
Style twoの収納タワー
収納:Style two には収納タワーキャビネットがあるので収納力が高い。小物を中心に整理することができる。ただ、Style oneにはオーバーヘッド収納が設置されており、この収納力も悪くはない。収納するものによっては、オーバーヘッド収納の方が効率よく収納できるかもしれない。
また、リアゲートを開けると使用できる小さなポーチが4個付いている。ペットのケア用具などを入れておくのに便利そうだ。
大きなバッグなどは、ベッドボード下の空間や後部ラゲッジスペースに入れておくことができる。助手席の足元にも置けるだろう。
なお、Style twoの後部にずらっと棚が設置されているが、固定できないので停泊時にしか利用できないのは少し残念。
![](img/N-VANCompoStyleone04spL.jpg)
車外でもテーブルが使える
空調:多くの他モデルではオプション設定のFFヒーターが標準装備されるのは特筆できる。冷房系のソリューションは用意されていない。
テレビ/ナビ:ナビはオプションで設置できる。テレビはオプションで設定されていないし、特別に設置する場所も指定されていない。ただ現在はスマートフォンやタブレットでも見られるので、特に問題はないだろう。
なお、スマートレコ ドライブレコーダーが標準装備される。
電装系:容量の表示が無いがサブバッテリーが1個標準装備される。電子レンジを頻繁に使ったり、FFヒーターを長時間使用する場合は、少し心もとないかもしれない。
充電は走行充電が標準装備でCTEKの昇圧充電器が標準装備されている。これにより、走行充電でも効率よく充電ができる。
しかし外部電源入力と、これによる充電はオプション。できれば装備しておきたい。
![](img/N-VANCompoStyleone14speaL.jpg)
価格:Style oneはGグレード2WDで275万円~、Style twoが同グレードで269万円~となっとぃる。おそらく中心になるFUNグレードはそれぞれ同じく309万円~と303万円~だ。なおHONDA
SensingはFUNグレード以上に装備される。
他車:Style one、Style twoともFUNグレードで300万円を超えるので、他車と比較すると高価だ。しかし、このようなインテリアを持つモデルは他になく、そこに価値観を見出す場合はこれしかない。
N-VANベースの軽キャンピングカーは、以下のものがある。
・N-cam カーショップスリーセブン 252万円~(FUN)
・N-VAN Compo Cabin ホワイトハウス 265万円~(FUN)
・ミニチュアシマウザー 岡モータース 198万円~(G)
・リゾートデュオバスキング N-VAN stage21 269万円~(FUN)
・ロードセレクトコンパクトN カスタムセレクト 255万円~(FUN)
なお、「N-VANベースキャンパー比較」記事とビデオもあるので、参考いただきたい。
まとめ:N-VAN COMPO Style one/Style twoの独特なインテリアデザインは、若い年齢層中心に人気が出るだろう。しかし、若い世代は子供がいる確率も高く、そうすると、ポップアップルーフで就寝スペースを増やす必要があるのではないだろうか。
Style one/Style twoにポップアップルーフ仕様が設定されていないのは何か理由があるのかもしれないが、Hot PackageやCabin同様、ポップアップルーフの選択肢が欲しいところだ。
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