コルドリーブスはバンテックが製作する、トヨタカムロードをベース車にするキャブ・コンバージョンキャンピングカー。
バンテックのカムロードキャブコンは、5mを超える全長のジルシリーズと、5mをわずかに切る全長のコルドシリーズがあるが、コルドリーブスはコルドバンクスとともに5mを切るシリーズのひとつとなっている。
コルドバンクスが、後部に横置き2段ベッドを持つレイアウトに対し、コルドリーブスはリアエントランスのレイアウトを採用している。なお、以前コルドランディというレイアウトモデルが存在したが、現在では廃版になっている。
2025年7月に2026年モデルが発表された。2026年モデルの変更点は以下の通り。
・ボディサイドのデカールが角度によって色が変わる特別カラー「オーロラ」を採用
・「インスペクションハッチ(⽔タンクのメンテナンス性アップ)」が標準装備となった
・「清⽔タンク T コネクター(ポリタンクとの接続が容易になるコネクター)」が標準装備となった
・USB タイプ A 充電ポートからタイプ C 充電ポートへ変更になり充電速度が向上
・ボイラーはILiSリチウムイオンバッテリーシステムで使⽤可能になった
・クッションフロアを従来品よりキズに強いものに変更
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。動画及び写真の車体は2025年モデルです。)
概要
トヨタカムロードをベース車にしたキャブコンキャンピングカー。5x2mの一般的な駐車枠に収まる車体サイズで、リアエントランスのレイアウトを採用している。リアエントランスの定石通り、前部には広いダイネットを配置。後部にギャレーと多目的ルームを配置する。
ベッドはバンクベッドとダイネットを展開するダイネットベッドの2か所で、それぞれキングサイズベッドの幅を持つ。
常設2口コンロと、清水用と生活水用に分かれたフォーセットを持つ豪華なギャレー、温水シャワーまで装備できる多目的ルーム、家庭用エアコンと先進のIRiSリチウムイオンバッテリーシステムなど、クルマ旅に必要な全ての装備をコンパクトなボディに実現できる。
アピールポイント
・5x2mの一般的な駐車枠に収まるボディサイズ
・CSボディと名付けられた衝撃吸収型のFRP一体成型シェル
・リアエントランスレイアウトで、広いダイネットと両側の大きな窓
・キングサイズの幅を持つバンクベッドとダイネットベッド
・常設2口コンロを持つギャレー
・清水用と生活水用に独立したタンクとフォーセット
・温水シャワーを装備可能
・家庭用エアコンを標準装備
・EcoFlowをベースにした独自のIRiS大容量リチウムイオンバッテリーシステム
ベース車とエクステリア
コルドリーブスのエクステリア
ベース車はトヨタカムロード。ディーゼル2WDと4WDが選択できる。いずれもワイドトレッド、同径ダブルタイヤ仕様。全長 4990mm、全幅 1980mmで、一般的な5x2mの駐車枠に収まる車体サイズとなっている。
このベース車にCSボディと名付けられた、FRP一体成型のシェルを架装している。バンク部が張り出し盛り上がった形状で、広いバンクベッドがあることを示唆している。
レイアウト
コルドリーブスのレイアウト
リアエントランスのレイアウトで、前部に広いダイネットを配置する。後部には、ギャレー、多目的ルーム、収納が配置されている。
ベッドは、バンクベッドとダイネットベッドの2か所となるが、リアエントランスの性格上常設ベッドは無い。
インテリア
コルドリーブスのインテリア(ダークブラウン)
インテリアカラーはライトブラウンとダークブラウンの2色から選択可能。展示車のカラーはダークブラウンで、落ち着いた印象となっている。
コルドリーブスのインテリア(ライトブラウン)
ルーフデザインと照明は間接光などの演出は無く、比較的シンプルなものとなっている。
ダイネット
コルドリーブスのダイネット
リアエントランス特有の、4名対座のシートと、サイドにベンチシートの広いダイネットが特徴。テーブルも大きく、大勢でテーブルを囲める。2名で使用する場合は広すぎると感じるかもしれないが、長期旅ではこのような広い空間があればストレスが軽減される。
リアエントランスではダイネットの両側に大きなアクリル2重窓が設置できるのも特長だ。両側に大きな窓があるので開放感があり明るいダイネットになっている。
ベッド
リアエントランスのレイアウトは常設ベッドが設置できないのが短所だが、その代わり広いダイネットベッドが特長となる。
バンクベッド
バンクベッドは1980x1850mmの大きさ。家庭用ではキングサイズのベッド以上の大きさだ。ここには2名が就寝できるとしている。
ベッドセットは、両側の跳ね上げたマットを降ろし、中央にベッドマットを乗せると完成する。
ダイネットベッド
ダイネットを展開したダイネットベッドは、1900x1850mmの大きさ。こちらもキングサイズベッド以上の大きさがある。ここでは3名が就寝でき、トータルの就寝人数は5名となっている。
ギャレー
ギャレーセクション
リアエントランスのギャレーは最後部に設置されている場合が多いが、コルドリーブスのギャレーはエントランスの横に設置されている。これによりダイネットと向き合い対話しながら調理できるようになっている。
コルドリーブスのギャレーにはシンクとフォーセットに加え、常設2口コンロが標準装備されている。また、フォーセットは清水タンク(20L)用と生活水タンク(51L)用の二つが並んでいる。調理するユーザーにはこれ以上ない豪華なギャレーだ。
シンクの下の20L清水用給水タンク
シンクの下には20Lの清水用給水タンクが収納されている。車外から直接タンクを出し入れできるので便利だ。排水用タンクは70Lで床下に設置されている。
冷蔵庫/電子レンジ
オプションの冷蔵庫が設置されるスペース
冷蔵庫は83L横開き式がオプション設定されており、多目的ルームの隣の収納スペースに設置される(上の写真)。コルドシリーズは従来から冷蔵庫がオプションだが、冷蔵庫はほぼ必需装備なので標準にすることが望まれる。
電子レンジは上段に設置される
家庭用の100V仕様の電子レンジがオプションで用意されている。設置位置はギャレーキャビネットの上段の収納部。電子レンジもほぼ必需装備なので、標準装備が望まれる。
多目的ルーム
多目的ルーム
多目的ルームにはシャワーパンが設置されており、排水口も用意されているので水洗いが可能。オプションで温水シャワーも設置できる。温水はヒートエクスチェンジャーと100Vの電源で温水にするが、2026年モデルではIRiSリチウムイオンバッテリーでの加熱も可能になった。
ただし、温水にするのは(特に冬場は)多大な電力が必要なため、現実的には外部電源かヒートエクスチェンジャーを使用すると良いだろう。
トイレはラップ式トイレ ラップルTYPE-Bがオプション設定されているが、ポータブルトイレや他のラップ式トイレを選択することもできる。FFヒーターの吹き出し口も設けられているので冬場に寒い思いをすることは無い。
収納
リアエントランスのもう一つの短所は、常設ベッドが無いため、ベッド下の大きな外部収納が取れないこと。そのため大きなキャンプ用具などを積み込むことができないという問題がある。
ダイネット上部のオーバーヘッド収納
オーバーヘッド収納はダイネット上部とギャレー上部に設置されている。
最後部の収納キャビネット
最後部には収納キャビネットが設置されている。上の写真の収納は後部のバゲッジドアからもアクセスでき、外部収納としても使用できる。
左サイドの外部収納
車体の左サイドには大き目の外部収納が設置されている。FRP製なので汚れても水洗いできる。
右サイドの収納
車体右サイドにも外部収納が設置されている。ここはダイネットの再度シートの下の収納になる。
空調
ギャレー上部に設置された家庭用エアコン
家庭用エアコンが標準装備され、室内機はダイネット上部に設置される。
家庭用エアコンの室外機
エアコンの室外機は車体右サイドの後部車輪の上部に設置される。比較的泥水や塩害を受けにくい位置だ。
テレビ/ナビ
テレビ用のステーやアンテナはオプション設定されているがテレビ本体はオプション設定されていない。19型程度のものが設置できるだろう。ナビもオプションリストに無いが、好みのものを取り付けることができる。
電装系
コルドリーブスには標準仕様とEcoFlow仕様が選択できる。標準仕様では100Ahのディープサイクルバッテリーが1個標準装備されるが、EcoFlow仕様では6000WhのIRiSリチウムイオンバッテリーシステムが標準装備される。家庭用エアコンを実用的に使用するにはEcoFlow使用を選択することをお勧めする。
EcoFlow仕様のその他の電装系では、走行充電、外部100V電源入力とチャージャー、3000W正弦波インバーターを標準装備、最大480Wのソーラーシステムはオプションで装備できる。
価格(2025年12月現在:千円台切り上げ:税込)
2025年モデルはガソリン2WDのみとなっており、ディーゼル2WDと4WDは2026年モデルに移行している。2026年モデルは暫定価格。(価格表はこちら)
2026年モデルのEcoFlow仕様のディーゼル2WDは1190万円~、ディーゼル4WDは1208万円~となっている。標準仕様はそれぞれ1091万円~、1109万円~。
2025年モデルのガソリン2WDは、EcoFlow仕様が988万円~、標準仕様が889万円~となっている。
付けておきたい必需オプションは、83L冷蔵庫(181,500円)、電子レンジ(49,500円)が挙げられる(ナビ関連は除く)。できれば、ソーラーシステム(638,000円)も付けておきたい。
他モデル
5x2mの駐車枠に収まる最大サイズのカムロードキャブコンは、多くのキャブコンビルダーが製品化しているが、リアエントランスのモデルは、ナッツRVのジープニーTypeRE(813万円~:ガソリン2WD)、その姉妹車の東和モータース販売のモビーDC(813万円~:ガソリン2WD)、キャンパー厚木のグランドパピィ(924万円~:ガソリン2WD)が挙げられる。
これらは、コルダリーブスにはない、ガソリン2WDが選択できる。ただしガソリンモデルは標準(ナロー)トレッド、小径ダブルタイヤとなるので、ここは好みの分かれるところだ。
なお、ディーゼル4WDでほぼ同じ条件(冷蔵庫、電子レンジ、家庭用エアコン、リチウムイオンバッテリー、FFヒーター、ソーラーシステム)で比較すると、コルドリーブスは1329万円~、ジープニーTypeREは1013万円~、グランドパピィは1170万円~となる。
コルドリーブスは最も高価だが、リチウムイオンバッテリーの容量は、コルドリーブスが6000Wh(= 500Ah)、ジープニーTypeREが300Ah、グランドパピィが個体416Ahとなっている。
まとめ
コルドリーブスは、コルドバンクスと並んで、5x2mの駐車枠に収まる最大サイズのカムロードキャブコンのスタンダード的な存在だ。ロングセラーで多くの実績に裏打ちされた、信頼できるモデルと言える。
一方ジープニーやグランドパピィは比較的新しい世代のモデルで、コルドリーブスの強力な競合モデルだ。
これらのモデルに対してコルドリーブスの優位点は、グレード感の高いギャレー、先進の大容量IRiSリチウムイオンバッテリーシステムなどがある。電装系のスペックは最も高い。また、調理をするユーザーにとってはコルドリーブスのギャレーは魅力的だ。
一方短所は、目立ったものはあまり見当たらないが、電装系の高スペックにより、価格が高いことが挙げられる。低用量で低価格のIRiSの選択肢が合っても良いのかもしれない。
リチウムイオンバッテリーの容量に関しては、通常の使い方なら300Ah程度でも問題ないが、昼間に長時間エアコンを使ったり、電子レンジやテレビ、あるいはパソコンを多用したりする場合は、500Ah程度あると安心ではある。
いずれにしても、コルドリーブスを選択して後悔することは無いだろう。
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