ヨセミテはハイマーが製作する、フィアットデュカトをベース車にした輸入バンコンキャンピングカー。同社は、ドイツに拠点を置く世界有数のビルダーで、バーストナー、サンライト、エトルスコ、、デスレフなどのブランドを翼下に収めている。
フルコンからバンコン(キャンパーバン)まで幅広く製造しているが、ヨセミテはフィアット デュカトをベース車にするキャブコンで、レイアウトにより、ヨセミテ、エアーズロック、グランドキャニオン、イエローストーンが選択できる。
このうち、ヨセミテとグランドキャニオンは全長6m、エアーズロックは5.4m、イエローストーンは6.4mとなっている。 これらは、ポップアップルーフバージョンを選択できるのも特徴となっている。
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。)
概要
フィアットデュカトL3H2をベース車にした、欧州からの輸入バンコンキャンピングカー。輸入モデルなので、エントランスは右サイドにある。ハンドルは右側。ポップアップルーフバージョンも選択できる。
後部に縦置きツインベッドを設置しているが、ベッド間の隙間をマットで埋めると、キングサイズ以上の広さのベッドになる。
運転席、助手席が回転してダイネットの後ろ向きシートになり、3列目シートとで対座ダイネットになる。サニタリールームにはカセットトイレ、温水シャワー、専用手洗いが標準装備される。
欧州車らしい洗練されたインテリアと充実した装備で、世界最高峰のバンコンキャンピングカーでクルマ旅が堪能できる。
アピールポイント
・デュカトL3H2ボディで余裕のある室内スペース
・ポップアップルーフも選択可能
・洗練されたインテリアデザイン
・運転席と助手席が回転してできる対座ダイネット
・常設二口コンロを標準装備するギャレー
・カセットトイレ、温水シャワー、専用手洗いが標準装備のお洒落なサニタリールーム
・充実した収納
・家庭用エアコンとリチウムイオンバッテリーは装備可能(OP)
ベース車とエクステリア
ヨセミテのエクステリア
ベース車はフィアットデュカトL3H2。完成車が輸入モデルなので、ベース車も欧州向けが使用されている。そのため、エントランスは右サイド。ハンドルは右となっている。デュカトは4WDがラインアップされていないので、2WD/9ATのみが選択できる。
エンジンは直列4気筒 MultiJet3 ディーゼルインタークーラー付ターボ 2.2L、140ps。オプションで、正規輸入モデルと同じ180psも選択できる。ボディ同色バンパー、LEDヘッドライト、フロントフォグランプなどの装備や運転席、助手席エアバッグや自動緊急ブレーキ制御などの安全装備も充実している。
なお、デュカト2026年モデルでのオーダーも可能。ただし、納期は1年以上となる。
インテリア
Ivy Greenのインテリア
欧州車らしい洗練されたモダンリビング風のインテリアが特徴。ただし、最近の欧州車はどれも洗練されたインテリアではあるが個性が無くなりつつある。ヨセミテも、ハイマーだからという特別なアドバンテージは薄いように感じられる。
本国ではダーク系のIvy Greenとライト系のPearl Greyの2種類が選択できるが、日本向けはIvy Greenが輸入されている。ダイネットシートは黒、ベッドマットは白、ダイネットの窓枠周りは木材を連想させる素材を使っている。
レイアウト
各モデルのレイアウト
デュカトをベース車にしたハイマーのラインアップは上記のように4種類が選択できるが、ヨセミテは縦置きツインベッドのレイアウトを採用している。縦置きツインベッドは車長方向にスペースを取るため、あまり効率の良いレイアウトとは言えないが、その優雅さは捨てがたい。
一方、横置きダブルベッドはスペース効率が良く、エアーズロックは5.4mの全長に収まっている。これはハイエーススーパーロング(5380mm)とあまり変わらない全長だ。なお、デュカトベースの欧州バンコンは、ベッドのスタイルのみ異なるが、他はおおむね同じレイアウトとなっている。
乗車定員は4名、就寝人数は2名であることから、二人旅に適したレイアウトと言える。ポップアップルーフを架装すると4名が就寝できるので、ファミリーにも対応できるが、風雨が強い場合などでポップアップルーフが上げられない場合は、リアのベッドで4名が就寝せざるを得ない。
ダイネット
4名対座のダイネット
デュカトでおなじみの回転する運転席/助手席はヨセミテでも採用されており、2列目シートとで4名対座のダイネットになる。テーブルは2重になっており、下側を回転させるとテーブル面積が増える。
ベッド
ベッド
後部のツインベッドは、右サイドの方が長く、2000x900mm、左サイドは1900x1000mmとされている。また、両ベッドの間に追加マットを設置し溝を埋めると、最大で2000x1800mmの大きさになる。家庭用ではキングサイズベッドの大きさに匹敵する。
後部のベッドには、ラトフレックス(Lattoflex)スプリングを採用したマットレスを採用。 快適な寝心地が期待できる。
ルーフベッド
ポップアップルーフを架装している場合は、ポップアップルーフを上げると、2100x1450mmのルーフベッドが出現する。1450mmの幅は、家庭用ではレギュラーダブルベッドの幅より多少広い。
ギャレー
ギャレーセクション
ギャレーキャビネットにはシンクとフォーセット、それに常設2口コンロが標準装備されている。常設コンロがあるので、いちいちカセットコンロをセットする必要が無い。ただし、調理スペースがほとんど無いのは残念なところ。
シンクの下の引き出し収納
ギャレーキャビネットには引き出し収納が設置されている。食器などを分類して収納しておける。また、ギャレー上部にもオーバーヘッド収納が設置されている。食器や調理用具を収納しておくのに便利だ。
冷蔵庫/電子レンジ
70L両開き式冷蔵庫が標準装備される
冷蔵庫は70L両開き式が標準装備される。ギャレーキャビネットの側面にビルトインされており、エントランスの横に位置するので、車外からでも車内からでもアクセスしやすい。スーパーでの買い物を冷蔵庫に入れる場合などでも大変便利だ。
電子レンジはオプションで用意されており、国内で取り付けられる。設計時に電子レンジの取り付けが想定されていないので、工事が必要になる。ギャレー上部のオーバーヘッド収納を壊すか、使い難いがベッド下のキャビネットに設置する。
サニタリールーム
サニタリールーム
サニタリールームにはカセットトイレ、温水シャワー、専用手洗い、大きな鏡が標準装備されており、お洒落な空間に仕上がっている。鏡の裏は収納ななっており洗面用具などを収納しておける。
温水シャワーはヒーター兼用の軽油式ボイラーで湯を沸かし、水と混合して適温にする。給水タンクは110L、排水タンクは95Lなので、二人なら十分な容量だ。サニタリールームの天井にはスカイルーフが設置されており、管区と明り取りになっている。
カセットトイレは標準装備だが最近注目されているクレサナなどのラップ式トイレに変更できないのが問題点ではある。
収納
収納は、ダイネット上部のオーバーヘッド収納、ベッドルームのオーバーヘッド収納、後部ベッド下の収納と大変充実している。
ダイネット上部のオーバーヘッド収納
まず、ダイネット上部のオーバーヘッド収納。前部の複雑な形状の部分も無駄にせず収納になっている。
ベッドルームのオーバーヘッド収納
ベッドルームの上部3面にオーバーヘッド収納が設置されている。
後部ベッド下の収納
後部のベッドの下は大きな収納スペースになっている。かさばるキャンプ用具などもリアゲートを開けて車外から直接積み込むことができる。両側のキャビネットにも収納が用意されている。
空調
家庭用エアコンがオプションで用意されており、日本到着後に国内で国産のエアコンが設置される。設置場所はベッドルームのオーバーヘッド収納を一部壊して設置することになる。暖房は、ボイラーがFFヒーターの機能も持っているため、標準装備となっている。
テレビ/ナビ
テレビもオプションで用意されており、国内で設置される。ダイネットやベッドルームなど、好みの場所に設置できるが、工事が必要になる。
電装系
95Ahのディープサイクルバッテリーが2個標準装備されるが、家庭用エアコンを装備した場合は容量不足だ。リチウムイオンバッテリーはオプションで用意されているので、これを選択する必要がある。容量は特に制限は無い。
その他の電装系では、走行充電、外部100V電源入力とチャージャー、1500W正弦波インバーターが標準装備される。ソーラーシステムはオプションで設置できるがルーフにあまりスペースが無いので、比較的小容量のパネルしか付かないようだ。。
価格(2025年9月現在:千円台切り上げ:税込)
2WDのみで、車両本体価格は1738万円~となっている。
付けておきたい必需オプションは、家庭用エアコン、リチウムイオンバッテリー、電子レンジが挙げられる。(ナビ関連は除く)
リチウムイオンバッテリーは400Ah程度あると、余裕を持ってエアコンが使用できる。ソーラーシステムもできれば付けておきたい。
他モデル
デュカトL3H2をベース車にするモデルで、似たレイアウトを持つモデルとしては、ナッツRVのゼニア Type Tとその姉妹車の東和モータース販売のスペランツァ600TMしかない。アドリアモービルやサンリビングなどで縦置きツインベッドのモデルはあるが、いずれも全長が6.5m級になってしまう。
ゼニアとスペランツァはいずれも国内に正規輸入されるデュカトをベース車にし、国内のビルダーが架装したモデルなので、左サイドにエントランスがある。従って、国内の交通インフラに適応しているというアドバンテージがある。
また、輸入モデルは家庭用エアコンや電子レンジはオプションで、設置するために改造が必要になる。更にリチウムイオンバッテリーも標準装備ではない。このような点を考えると、輸入モデルは多少劣勢に立たされる。
しかし、スカイルーフが3か所も設置されていたり、常設コンロのあるギャレーやお洒落なサニタリールームなど、魅力的な要素も多数ある。
まとめ
デュカトベースの国産モデルが多数登場した現在、輸入モデルか国産モデルかで迷うケースは少なからずあるだろう。上記のようにそれぞれ長所と短所がある。特に、ハイマーは輸入モデルの中でも最高級に位置するような存在なので、価格も高価だ。
もちろんヨセミテを選ぶことによって、最高級のものを所有する満足感は期待できるだろう。結局はその違いがどの程度実感できるかによるが、最近では国産モデルのインテリアセンスも著しく向上している。
結局は見て触れて、それに最高級を感じられれば良い買い物ということになるだろう。もちろん、ハイマーのモデルはそれを裏切ることは無いだろう。
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