アクセントはアルペジオが製作する、ハイエーススーパーロングをベース車にしたバンコンキャンピングカー。

同社はハイエースベースのバンコンを多数ラインアップするビルダーで、ハイエーススーパーロングの各種レイアウトをラインアップしている。

アクセントは同社を代表するモデルで、二人旅にもファミリーにも対応する2段ベッドと2名対座ダイネットを採用している。


（記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。）


概要

ハイエーススーパーロングをベース車にしたバンコンキャンピングカー。縦置き2段ベッドと2名対座のダイネットの構成で、ハイエーススーパーロングで人気のレイアウトを採用している。

前部にギャレーを持ち、最後部にはポータブルトイレを標準装備したトイレルーム兼多目的ルームが用意されている。

二人旅に適したレイアウトだが、4名が前向き乗車でき、4名が就寝できるファミリーにも対応する。


アピールポイント

・縦置き常設2段常設ベッドを設置
・2段ベッドはロングシートにもなり5名が座れるダイネットになる
・最後部にトイレルームを配置
・ベーシックな装備で低価格を実現


ベース車とエクステリア

　アクセントのエクステリア

ベース車はハイエーススーパーロングキャンパー特装車。ボディ外側への架装は無いので、ノーマルのハイエースと外観は変わらない。

スーパーロングなので日常使用には取り回しが多少面倒だが、特に目立つことなく使用できる。


インテリア

　ブルーのアクセントカラーのインテリア

展示車はブルーをイメージカラーとしたインテリアを採用していたが、インテリアカラーは選択できるようだ。

照明や内装は一般的なものでインテリアは特別豪華ということは無いが、カジュアルな室内で特に不満は無いだろう。


レイアウト

縦置き2段ベッドと2名対座のダイネット、前部にはギャレーと最後部にはトイレルーム兼多目的ルームのレイアウトを持つ。

このレイアウトはレクビィのカントリークラブやプラスDD、キャンピングカープラザ東京のハピリーレジェント、あるいはOMCの銀河が採用している、スーパーロングでは人気のレイアウトだ。

　2列目シートは前向きにできる

アルペジオではアクセントは二人旅用としているが、2列目シートを前向きにすることにより、4名が前向き乗車できる。また、就寝も4名可能なので、ファミリーにも対応できる。なお、ロングシートにも3名が乗車できるので、乗車人数は7名となっている。


ダイネット

　計5名でテーブルを囲める

2名で使用する場合は2名対座のダイネットで問題ないが、ファミリーで使用する場合は、2段ベッドの上段がシートバックになって、ロングシートとして3名が着座でき計5名でテーブルを囲める。

テーブルは片方が折れて動線が途切れないようになっているが、跳ね上げてロックすると拡張される。


ベッド

　縦置き2段ベッド

縦置き2段ベッドは、上段が1850x600mm、下段が1850x650mmの大きさ。また2名対座ダイネットもベッド展開でき、これは1800x500mmの大きさとなっている。

　中央を埋めてフルベッド状態にできる

またベッドボードで中央を埋めると、1800/1850x1720mmの大きなベッドになり、3名が就寝できるので、上段ベッドと合わせて計4名が就寝できる。


ギャレー

　前部に配置されたギャレーセクション

前部に設置されたギャレーは広く、特にエントランスの正面なので、ギャレーの前は広いスペースが確保されており、機能的なキッチンになっている。

　広い調理面

ギャレーの上面にはシンクとフォーセットが設置されているが、コンロはカセットコンロを使用する度に設置する必要がある。ただし、カセットコンロを置いても調理スペースは残されており、調理が機能的にできる。

　ギャレーキャビネットの収納

ギャレーキャビネットの下には各10Lの給排水タンクが収納されている。通常このクラスのバンコンでは20Lの給排水タンクが用いられるので小さいように感じるが、あまり洗い物をしないなら10Lの方が軽くて扱いやすい。

ギャレーキャビネットにはスライド収納も設けられており、食器などの収納に大変便利だ。


冷蔵庫/電子レンジ

　49L横開き式冷蔵庫が標準装備される

冷蔵庫は49L横開き式が標準装備されている。電子レンジはオプションリストに載っているが、どこにどのように設置されるのかは不明だ。電子レンジは選択するユーザーが多いと思われるので、展示車に装備されていると分かりやすいのだが。


多目的ルーム

　ポータブルトイレが標準装備された多目的ルーム

最後部に多目的ルームが配置されている。アクセントではポータブルトイレが標準装備されている。最近ではラップポンを選択するユーザーが増えているので、電源などの対応も欲しいところだ。


収納

　ギャレー上のオーバーヘッド収納

ギャレー上にオーバーヘッド収納が設置されている。

　ダイネット上の棚

ダイネット上に棚が設けられているが、大きなマガジンラックのようなもので、収納力は大きくない。カントリークラブやハピリーレジェントのように、扉付きのオーバーヘッド収納が望まれる。

　ベッド下の大きな収納

ベッド下は大きな収納になっている。ベッドボードを持ち上げてアクセスできるが、リアゲートを開けると、車外から長物を入れることができる。

また先述のように、最後部にはトイレルーム兼多目的ルームがありここにも大きな荷物を積むことができる。

　エントランス横のシューズボックス

また、エントランス横にはシューズボックスが設置されている。


空調

暖房はFFヒーターが標準装備されるが、冷房のオプションは設定されていない。同社は北海道に本拠を置くビルダーで北海道のユーザーが多く、冷房の需要が少ないのかもしれないが、やはり選択肢として提案が欲しいところだ。


テレビ/ナビ

　テレビ取り付け用のラックとテレビ（OP）

テレビ取り付け用のラックがオプションで用意されている。テレビの画面サイズは不明だが、写真のように取り付けることができる。


電装系

サブバッテリーの容量の記載が無いが（おそらく100Ahクラス）、サブバッテリー1個と走行充電が標準装備される。また外部100V電源入力と、これによる充電機能も標準装備される。

1500W正弦波インバーターと210Wソーラーシステムがオプションで用意されている。電装系は一般的なものだが、特に大電力を消費する家電品が無いので問題ではないだろう。


価格（2022年8月現在：千円台切り上げ：税込）

キャンパー特装車ガソリン4WD/6ATで546万円～、ディーゼル4WD/6ATで591万円～となっている。北海道のユーザーが多いせいか、4WDしか価格表示がされていない。

必需オプションはFFヒーターとベンチレーターが挙げられる。電装系は電子レンジを装備する場合は1500Wインバーターも装備しておくと、サブバッテリーで電子レンジを使うことができる。

テレビやパソコンを長く使う場合は、サブバッテリーをもう1個増設しておくと安心だ。サブバッテリーの増設はオプションリストに無いが、スーパーロングなので一般的には可能だ。


他モデル

ハイエーススーパーロングでこのレイアウトを採用するモデルは、先に挙げたカントリークラブ（695万円：ガソリン4WD）、プラスDD（625万円：同）、ハピリーレジェント（933万円～：同）、銀河（594万円～：同）がある。

ハピリーレジェントは全て標準装備なので比較対象外だが、その他のモデルと比べてもアクセントは安価なのが特徴的だ。確かに装備面ではシンプルだが、価格面では最も競争力がある。


まとめ

アクセントはこのレイアウトを採用するモデルの中で最も安価なモデルと言える。このレイアウトが気に入ったが、価格的に躊躇していたユーザーには最適なモデルだ。

ただし、アクセントはクルマ旅を想定したモデルなので、電子レンジとツインバッテリー、それにオーバーヘッド収納は欲しいところだ。


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