アメリアライトは、AtoZが製作する、ハイエース標準ボディハイルーフをベース車に使用したバンコンキャンピングカー
アメリアライトは、スーパーロングをベース車にするアメリアのレイアウトを、ハイエース標準ボディハイルーフのコンパクトなボディに展開したモデル。
Type1、Type2、そして2023年に追加されたType3の3種類のレイアウトが選択できる。
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。)
概要
ハイエース標準ボディハイルーフをベース車にし、2列目にマルチモードシートを設置。3種類のレイアウトが選択できるほか、インテリアコーディネーターが手掛けた2種類のインテリアカラーが選択できる。
Type1は後部に子供用ベッドを持ち、個室のように使え、Type2は、上段ベッドで大人が就寝できる。また、Type3はベッド下の荷室を広くしたレイアウトとなっている。
アピールポイント
・コンパクトで取り回しの良いボディサイズ
・3種類のレイアウトと2種類のインテリアカラーを用意
・個室のように使える後部ベッド(Type1)
・大人2名が就寝できる上段べ度(Type2)
・広いベッド下のスペース(Type3)
・ポータブル冷蔵庫を標準装備
ベース車とエクステリア
アメリアライトのエクステリア
ベース車はハイエース標準ボディハイルーフ。右側に前方まで連なるエクステンションウインドウを標準で架装する。
グレードはDX+GLパッケージが標準となっている。特設車への変更はオプションとなっている。
インテリア
空をイメージした「シエロ」
AtoZは、同社の多くのモデルでインテリアコーディネーターによる選択肢を用意しているが、アメリアライトでは、「シエロ」と「ティエラ」の二つが用意されている。
大地をイメージした「ティアラ」
逆に言えばユーザーが自由にインテリアをコーディネートすることができないわけだが、プロのインテリアコーディネーターが手掛けているので、安心ではある。
レイアウト
後部ベッドとダイネット間に仕切りがあるType1
レイアウトはType1、Type2、Type3の3種類があり、Type1は後部ベッドとダイネット間に仕切りがあり、後部を個室のように使用できるのが特徴。ただし、ベッドは子供用になる。
室内が広く見えるType2とType3
Type2とType3では仕切りが無く、室内が広く見える。また上段ベッドが前方まで拡張でき、大人が就寝できるのが特徴。Type2よType3の違いは、収納の項を参照。
計6名が乗車できる
2列目のシートを前向きにすると、3名が乗車できるシートになり、運転席、助手席と、その間の補助シートを含めて、計6名が乗車できる。
3点式シートベルトは2列目シートの両端と運転席、助手席の4名が装着できる。
ダイネット
3列目の簡易シートと対面したダイネット
2列目の1200mmのマルチモードシート(REVO)を後ろ向きにすると、3列目の簡易シートと対面したダイネットになる。右側はエクステンションウインドウで出窓風になっており、アクリル2重窓は網戸とシェードが組み込まれている。
なお、アクリル2重窓はスライドして開閉できるので、走行中も外気を取り入れることができる。
ベッド
Type1の子供用後部ベッド
Type1ではダイネットと後部ベッドの間に仕切りがあるため、後部ベッドは1640x910mmの大きさで、子供用となる。
大人が2名就寝できる上段ベッド
一方、Type2とType3では仕切りが無いため、後部のベッドを前方に延長でき、1800x1640mmのベッドになる。家庭用ではクィーンベッドの幅(1600mm)よりも広く、大人が2名就寝できる。
セミダブルベッドの幅があるダイネットベッド
2列目シートをフラットにすると、1930x1200mmのベッドになる。これは家庭用ではセミダブルベッドの幅と同じで、ここでも大人が2名就寝できる。
従って、Type1では、大人2名+子供2名、Type2とType3では、大人4名が就寝できる。
ギャレー
最後部左側に設置されているギャレー
ギャレーは最後部左側に設置されている。実用的な大きさのシンクがあるが、ベッドを設置するとベッドボードの下に隠れてしまう。
引き出して車外で使用できる
なお、シャワーフォーセットは引き出して車外で使用することができる。
冷蔵庫/電子レンジ
18Lのポータブル冷蔵庫が標準装備される
左サイドのキャビネットの前方には18Lのポータブル冷蔵庫が標準装備される。
電子レンジはオプション
家庭用の100V仕様の電子レンジがオプションで、後部右側のキャビネットに設置できる。ベッドが設置してあると使いにくいが、そうでなければギャレーの対面にあり、使いやすい位置だ。
多目的ルーム
ポータブルトイレが収納できる(Type1)
アメリアライトには多目的ルームは無いが、Type1ではダイネットとの仕切りがあるので、カーテンなどを付ければ後部は個室的に使える。右側のキャビネットにはポータブルトイレを収納する想定もされている。
収納
後部両側にキャビネットが設置される(Type1,Type2)
Type1とType2では後部両側にキャビネットが設置され、右側のキャビネットは収納として使用できる。中央は広い積載スペースとして使用できる。
Type3では中央の積載スペースを更に広くしている
Type3では右側のキャビネットをなくし、中央の積載スペースを更に広くしている。キャンプ用具など大きな荷物を多く積むような使い方が多い場合は、Type3がお勧めだ。
空調
FFヒーターはオプションとなっている。冷房に関しては、クーラーなどのオプション設定は無い。また、マックスファンベンチレーターもオプション。
テレビ/ナビ
テレビはオプション設定されていない。またナビもオプション設定されていないが、好みのものを装着できる。
電装系
サブバッテリーは現在容量が明記されていないが、従来通りであれば105Ahのディープサイクルバッテリーが1個標準装備される。走行充電と外部100V電源入力は標準装備だが、外部電源による充電機能はオプション。
インバーターやソーラーシステムに関してもオプションリストに無いので詳細は不明。もちろん取り付けは可能と思われる。電子レンジを装備した場合、サブバッテリーで使用したい場合は、1500W以上のインバーターを選択する。
価格(2023年3月現在:千円台切り上げ:税込)
アメリアライトType1は、DX+GLP ガソリン2WDで502万円~、Type2とType3は同価格で、ガソリン2WDが508万円~となっている。ディーゼルの価格は下の仕様表をご覧ください。
付けておきたい必需オプションは、外部電源による充電機能(チャージャー:58,080円)、インバーター(詳細不明)、FFヒーター(価格不明)が挙げられる。
予算に余裕があれば、マックスファン(145,200円)、ソーラーシステム(詳細不明)を付けておきたい。また、車内で調理する可能性があれば電子レンジ(価格不明)があれば便利だ。
なお、ベース車は機能が充実している特設車(36,300円)への変更をお勧めする。
他モデル
ハイエース標準ボディハイルーフをベース車にする、ファミリー向けのモデルは多数存在する。その中でも特に2列目に2~3人が着座できるマルチモードシートを持つモデルを幾つかピックアップすると、
・キャンパー鹿児島のオレオ(462万円~:GLP)
・タコスのハイエース2B(406万円~:GLP)
・ドリーム・エーティーのウォークⅡ TypeA(459万円~:特設)
・ビークルのクッチェッタファミーユ/カナート(477万円~:特設)
・ホワイトハウスのコンパスビッツ ハイルーフ(502万円~:GLP)
・カスタムセレクトのロードセレクトNH(533万円~:特設)
などが挙げられる。この中でクーラーが設置できるのはオレオとコンパスビッツ ハイルーフの2モデル。
まとめ
アメリアライトはコンパクトなボディで運転しやすく、ファミリーでキャンプしたり、車中泊を伴う遠出などに適したモデルだ。ノアやヴォクシーと変わらない車体サイズなので、駐車場で困ることもない。
ただし、高さだけは注意する必要がある。日常用途でも使用し、高さ制限のある駐車場に駐車することが多いのなら、標準ルーフのモデルの方が良いだろう。
車高を気にしないなら、ハイルーフは圧迫感が少なく、車内で過ごしてもストレスが比較的少ない。お洒落なインテリアも車内で過ごす時間を楽しくしてくれる。
懸案点はクーラーが設置できないこと。リチウムイオンバッテリーとともにオプション設定が欲しいところだ。またクルマ旅に使うなら、横開き式の冷蔵庫と、オーバーヘッド収納などの収納も欲しい。
ファミリー向けのハイエース標準ボディハイルーフの特集記事もご参考ください。
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