Smart Camper 7S(スマートキャンパー7S)は、フォーシーズが製作する、ハイエース標準ボディ標準ルーフをベース車に使用したバン・コンバージョンキャンピングカー。
同社はハイエースやNV350キャラバンを中心に、様々な種類のレイアウトをラインアップしている。特にスマートキャンパーシリーズは、Smart Camper 4+(記事はこちら)やSmart Camper 8+(記事はこちら)などコンプリートカーとして製作している。
Smart Camper 7Sは2列目と3列目にバタフライシートを持ち、畳むと後部が大きな荷室になるのでトランポとしても使えるのが特長。もちろんフルフラットのベッドにもなり2名での車中泊に使用できる。
エクステリアには特に架装は無く、ハイエース標準ボディ標準ルーフのDX4ドアバンのノーマル車と変わらない。ハイエースの中でも最もコンパクトなボディなので、日常使用にも気軽に使える。
2列目と3列目のマルチモードシートで対座ダイネットを形成する
インテリアは、断熱施工、フルトリム施工が標準で施される。またリア5面遮光カーテン、調光式LEDダウンライトも標準装備される。
レイアウトは、2列目と3列目にREVOのバタフライシートを設置。6名が前向き着座してドライブできる。ただしシート幅は900mmなので大人が2名座ると多少窮屈感がある。2列目シートを後ろ向きにして3列目シートと対座ダイネットを形成する。更に、バタフライシートを畳んで前に押しやると、後部は広い荷室になり、自転車などの大きな荷物も積載できる。
2列目と3列目のバタフライシート
ダイネットは2列目と3列目シートを向かい合わせてテーブルを挟んだ対座スタイルになるが、前後に引かれたロングレールで自由に位置が変えられる。そのため、足元を広く取ることもでき、ゆったりとしたダイネットが実現できる。
シートを倒してフルフラットベッド
ベッドは、両方のバタフライシートをフラットにすると2名が就寝できる。後部左側に家具がり、車幅いっぱいに使ってベッド展開できるわけではないので、大人2名が就寝すると多少窮屈感は否めない。
ギャレーは設定されていない。冷蔵庫はポータブル冷蔵庫を持ち込むことになるが、特に設置場所などは想定されていない。しかし、機種によるが、最後部のベッドボード下に置くことはできそうだ。冷蔵庫を固定できる設置場所と、冷蔵庫の中身を取り出しやすいよう、ベッドボードに工夫が欲しいところだ。
後部のスペースは子供用ベッドとして使える
収納は、後部左側と右側に家具が用意されており、多少収納スペースがある。なお、右側の家具の高さは低くなっている。また、ベッド状態にすると下は大きな収納スペースになるので、大きめのバッグなども収納しておける。
空調に関して詳しい記述は無いが、FFヒーターはオプションで設置できると思われる。
電装系は、サブバッテリーと走行充電が標準装備される。外部100V入力や充電機能はオプションで装備できる。
価格は349万円(2WD 6AT)。ノアやセレナクラスの一般的なミニバンと比べると多少高価ではあるが、ダイネットで寛いだり、車中泊ができるという付加価値はミニバンには無い。
スマートキャンパー7Sは日常使用からホビー用途、車中泊まで、マルチパーパスに使える1台。ファーストカーとして購入し、日常はミニバンのように使い、休日は車中泊を伴うドライブといった使い方が似合っている。就寝人数は2名なのでファミリーには向かないが、前向きシートがあるのでベビーチェアを装着することができる。小さな子供を持つファミリーなら、ファミリーでの車中泊も可能だろう。