スマートキャンパー4+はフォーシーズが製作する、ハイエースワイドロングベースのバンコンキャンピングカー。同社は様々なレイアウトのハイエースベースバンコンを製作しているが、スマートキャンパーシリーズはコンプリートカーとして提案している。
シリーズには4+の他にスーパーロングベースの5+や8+(記事はこちら)をラインアップしている。
スマートキャンパー4+は、ワイドロングをベース車にしており、スーパーロングより扱いやすく、日常用途にも適したコンセプトとなっている。
エクステリアには特に架装はなく、ノーマルのハイエースと変わらないので、日常用途では通勤や子供の送り迎えなど、特に目立つことなく使用できる。
インテリアはモノトーンの落ち着いた配色で、高級感がある室内となっている。
レイアウトは、前部に対座ダイネット、後部はベッドとなっている。2列目にキャプテンシートを採用しており、ドライブ時の乗り心地はベッド兼用のマルチモードシートより有利だ。しかしこのシートをベッドにすることはできず、後部のベッドはやや窮屈になる。
ダイネットは運転席、助手席を180°回転して後ろ向きにし、2列目シートと向かい合って対座できるようになっている。フロントシートを回転できるのが特徴で、スペース効率を上げている。テーブルも付いているので、4名で団欒できる。
なお、スライドレースが与えられているため、2列目シートの位置が変更できる。
ベッドは、後部に下段ベッドと上段ベッドが常設できる。下段ベッドで大人2名が就寝できるが、上段ベッドは子供用。即ち、小さい子供を持つファミリーが車中泊できる。
常設ベッドなので、子供やパートナーが先に就寝しても、ダイネットで過ごすことができる。
収納は、後部両側に設置された家具に小物収納が用意されている。これは下段ベッドを挟んで上下2段になっており、下段左側にはサブバッテリーが収納されている。ただ、どれもアクセスはし難い。なお、上段ベッドの両サイドにも小物収納が用意されており、頻繁に出し入れするものはここに収納するとよいだろう。
また、下段ベッド下は広い収納スペースになるので、バッグなど比較的大きな荷物はここに収納できる。
空調は、FFヒーターのオプション設定は明記されていないが、設置は可能と思われる。
電装系はサブバッテリーと走行充電が標準装備される。6個の小さなLED照明も標準装備。ただし外部電源入力はオプション。記述には無いが、ソーラーシステムなどの設置も可能だろう。
価格は409万円~(税別)。一般的にハイエースワイドロングベースのモデルは300~400万円台が多いので、ちょうど中間くらいに位置する。ただし装備面から考えると、特に割安感があるわけではない。同じ価格レベルでギャレーも装備されたモデルも存在するが、常設ベッドで大人2名+子供2名が就寝できるモデルは希少だ。
シンプルな装備で、乗り心地のよい2列目キャプテンシートを持ち、常設ベッドを持つファミリー向けのハイエースワイドロングバンコンという条件では、他に選択肢はほぼ存在しない。