ナローエース / スーパーエース テッツRV ⇨ 詳細の記事はこちらとこちら
同社は10年以上前から家庭用エアコンをスーパーエースに搭載しており、最も早くから家庭用エアコンをキャンピングカーに搭載したビルダーの一つ。
その搭載方法も独特で、ロキシールーフと呼ぶFRP製のハイルーフを架装し、ルーフエンドに室外機を設置する。 また室内機は最後部に近い位置に取り付けられる。これにより、室内機と室外機
は最短距離で結ばれることになり、効率面で有利なうえ、室外機はそのままの形で取り付けられるので、特別な加工が必要ないのが特長。
ナローエースのインテリア
さらにスーパーエースの場合は、排気処理をされた発電機も標準装備されており、自立型システムとなっている。
スーパーエースは今回取り上げた中では唯一ワイドボディのモデルだが、ナローエースは標準ボディ仕様となっている。
スーパーエースのインテリア(カスタムオーダー仕様)
また、どちらもバンクベッドを持っており、ダイネット展開フロアベッドと合わせて4名が就寝でき、ファミリーでも使える。
価格はナローエースがエアコン標準装備で400万円、スーパーエースフルパッケージが家庭用エアコン、発電機、更にはカセットトイレまで標準装備で500万円。
サブバッテリーは1個追加することをお勧めする。
まとめ
よく言われることに、「エアコンを付けなくてもアイドリングでクルマのエアコンを使えば良い」というのがある。確かに、道の駅でも夜に長時間アイドリングしているクルマがいる。
しかし、これはキャンピングカー乗りとしては避けるべきだろう。理由は言うまでもない。そしてエアコンを搭載するのとどちらが得かと言った損得勘定の問題でもない。
また、もう一つ書き加えておくと、ハイエースやカムロードのようなキャブオーバーのベース車の場合、アイドリングでエアコンを動かしていると、エンジンを切った後、すなわちエアコンが切れた後、床下にこもっている熱で車内の温度が下がるのに相当な時間がかかる。
従って、エアコンは外部電源かサブバッテリーで動かすのを前提にすべき。
しかし、サブバッテリーでのエアコンの連続駆動時間は、105Ahのサブバッテリー1個では1時間半ほど。冷蔵庫やテレビなど他にも家電品があり、かつサブバッテリーの経年劣化を考えると実使用可能時間はかなり短い。従って、家庭用エアコンをサブバッテリーで駆動する場合、最低でも2個必要と考えておいたほうが良い。
なお、サブバッテリーでエアコンを駆動することが多いなら、30万円以上と高価ではあるが200Ah程度のリチウムイオンバッテリーの導入をお薦めする。リチウムイオンバッテリーは大電力の取り出しに強く、メモリー効果が少なく長寿命で、実質的に取り出せる電力量が多いからだ。
エアコンを心置きなく使いたい場合は、外部電源のあるRVパークやオートキャンプ場を使うことになる。お金はかかるが、快適さのコストと考えるべきだろう。
キャンピングカーへのエアコンの搭載が一般的になってきたとはいえ、標準ボディクラスではまだまだモデル数が少ない。欧州と異なり、高温多湿な日本の夏ではエアコンはなくてはならない装備の一つだ。今後エアコン搭載車が増えることを期待したい。
(ページ下に比較表あり)