まとめ
軽キャブコンは、軽8ナンバーと普通車8ナンバーに分けられる(かるキャンは軽4ナンバー)。税金と動力性能の面では多少不利になるが、やはり普通車8ナンバーの方が居住性に余裕がある。また、普通車8ナンバーモデルは3モデルとも密閉型のシェルを持ち、断熱性にも優れている。従って、より快適な居住性を求めるなら普通車8ナンバーモデルを選択すると良いだろう。ただし高さには注意する必要がある。
普通車8ナンバー枠で見ると、レジストロは2名しか前向き着座できないので、ファミリー向けにはディアラジュニアかラ・クーンⅡが選択肢となる。ディアラジュニアは据え付け型の本格的な冷蔵庫や電子レンジ、そしてクーラーや発電機まで考慮された設計で、特に長期旅での実用性が高い。人気のハイゼットが選べないのは弱点だが、自由度の高いビルダーなので、相談すると良いだろう。
マックレーのディアラジュニア
レジストロは他とは一味違うエクステリアで人気だし、ラ・クーンⅡは洗練されたインテリアが魅力だ。それぞれ気に入れば、購入しても間違いはない。なおレジストロはオプションで一体型クーラーが用意されているのがアドバンテージだ。
軽8ナンバー枠のモデルでは、バロッコとリゾートデュオバンビーノは前向き着座できるのが2名のみなので、ファミリー使用には適さない。広さで選ぶならMini
Pop Beeが優っている。ルーフ全体が持ち上がり、広々感が抜きんでている。また大きなバンクベッドは大人2名がゆったり就寝できる。
M.Y.SミスティックのMini Pop Bee
Mini Pop Bee以外は、二人旅かファミリー使用にこだわらなければ、どのモデルもあまり違いは無い。実際に見て、気に入ったモデルを選べば良いだろう。その中でもあえて選択するなら、バロッコがあげられる。電子レンジの設置場所が考えられており、長期旅をするユーザーには便利だ。また、バロッコは、アクリル2重窓やルーフテント内にFFヒーターの温風を引き込めるようになっているなど、快適性にも優っており、上級グレード感もある。もう一つ、テントむしは自転車が積み込める唯一のモデルだ。
フィールドライフのバロッコ
軽8ナンバー枠で冷房のソリューションがあるのはバロッコとリゾートデュオバンビーノの2モデル。リゾートデュオバンビーノの冷え蔵Xは簡易クーラーだが、夜間就寝前に多少温度を下げるといった使い方ができる。本格的なクーラーならバロッコのセパレート式クーラーになる。かなり大掛かりで外部電源があるところでしか使えないが、他のモデルには無いアドバンテージだ。ただし、コイズミのラ・クールのような移動式100Vクーラーを使えば、どのモデルも冷房設備を設置することはできる。
最後にかるキャンはどのモデルとも異なり、長所と短所がはっきりしている。まず長所はスライドアウトにより、他のモデルに比べて室内は格段に広い。ちょっとしたコテージにでもいる感じだ。ギャレーも本格的で冷蔵庫は横開き式のビルトイン冷蔵庫。電子レンジもWaveboxがオプション設定されているので、長期旅にも対応できる。短所は、走行中にシェル部分に乗れないため、二人使用に限定される点。また、スライドアウトすると車幅が2mを超えるので、一般の駐車枠でスライドアウトできない。しかしこの条件がクリアできるなら、軽キャブコンの域を出る快適さが得られる。
コイズミのかるキャン