キャンピングカーでトイレほど賛否が分かれる装備は無いでしょう。必要派はトイレが無いキャンピングカーは不安で乗れないというし、不要派はトイレルームのスペースよりもベッドやダイネットを広くして欲しい、と言います。
多くのユーザーがトイレを躊躇する理由は、やはり後処理でしょう。これは誰にとっても、あまりやりたくない仕事です。また、処理する場所も限られているのが現状です。
確かに、よほど山奥や不便なところでない限りトイレに困ることはありません。道の駅やSA/PAならウオッシュレット付きのきれいなトイレも期待できます。
しかし、これも雨が降っていたり、寒い夜中だったり、トイレが遠いところにある場合などは、やはり億劫になります。キャンプ場などでは結構遠いところにある場合があり、特に女性の方は夜中に行くのがためらわれます。
そこで、おそらく多くのユーザーがとっている方法が、トイレを積んでおくが小だけで利用する、という方法です。大はよほど急でない限り、外のトイレを利用します。小だけなら後処理もあまり負担になりません。
いずれにしても、トイレに行かなくても良いように飲み物を控えるといったことは本末転倒です。折角楽しみに来たのに、我慢ばかりしていたというのでは楽しさも半減してしまいます。
バンコンのアルコーバにもカセットトイレが標準装備されている
さて、キャンピングカーのトイレは一般的にポータブルトイレとカセットトイレが使われています。ポータブルトイレは簡易的なトイレですが、カセットトイレは家庭のトイレに近く、処理を除いてはほぼ同じように使えます。
キャブコンでは一般的にカセットトイレが標準装備されているケースが多いのですが、最近ではトイレはオプションと言うモデルも結構あります。これは、トイレは不要というユーザーやポータブルトイレで十分というユーザーに対応しているためです。
最近ではラップトイレがキャンピングカーにも普及しつつあります。その都度ラッピングしてごみとして捨てられるので、後処理の必要もなく大変便利です。ラップトイレは一般的に電源が必要ですので、設置時は100Vコンセントも同時に着けるようにしましょう。
ちなみに輸入モデルはバンコンモデルも含めてほぼ全て、カセットトイレが標準装備されています。これは欧米では処理施設(ダンプステーション)が充実しているためで、場合によってはセワホースで直接接続すると、あとは処理する手間なしに家庭と同じように使えます。
残念ながら日本ではそのような施設は非常に少なく、カセットトイレの処理も一部のキャンプ場などごく限られた場所でしか処理できません。キャンピングカー文化の違いを思い知らされる場面です。