BaseCamp Solo NONIDEL


BaseCamp SoloはNONIDEL(ノニデル)が製作する、日産NV200バネットベースのコンパクトバンコン。同社はハイエースをベースにしたバンコンを中心に製作しているが、NV200バネットベースのバンコンは初となる。

BaseCamp Soloは、2列目以下のシートを取り払い、後部を完全な居住空間とした、割り切ったコンセプトで製作されている。従って乗車人数は運転席と助手席のを2名のみ。日常使用にも使うということはあえて考えず、純粋に2人、あるいは一人でのクルマ旅を想定している。Soloという名前の通り、一人旅が似合うモデルだ。

しかしBaseCamp Soloにはもう一つの側面がある。それは車外での楽しみ方だ。リアハッチを上げると、大きなLEDランプが付いており、車外に広げたテーブルやチェアを照らす。テレビが車外から観られる工夫もその一つだ。一人、あるいは二人でクルマ旅しながら、時には車外で寛ぐといった使い方の明確なコンセプトが伺える。

 車外で寛げるよう、大型LEDライトやテレビ、冷蔵庫が用意されている

エクステリアはノーマルのままなので、外観からはキャンピングカーとは分からない。ポップアップルーフは設定されていないが、このコンセプトならポップアップルーフバージョンが欲しいところだ。ルーフベッドがあれば二人でもゆったり就寝できる。

インテリアは特に派手さは無いが、木の感覚を生かしたギャレーコンソールの天板や後部の棚は良い雰囲気を出している。

 2列目シートを取り去り、フラットフロア専用にした室内

レイアウトは、フラットフロアをベースに右サイドにギャレーコンソールを配置。その並びにポータブル冷蔵庫の置き場所も考慮されている。また、後部に渡された大きな棚にはオプションのテレビと電子レンジが設置できる。

ダイネットは対座シートではなくフラットフロア。2列目シートを取り去ったためフラットフロアのみの形態だが、多くのユーザーが対座ダイネットを畳んで常設のベッドとして使っていることから考えると、この考え方はむしろ理にかなっているかもしれない。
ちゃぶ台スタイルなので、横になろうと思えばそのまま横になればよい。リラックスできる姿勢が自由に取れるので、長時間車内にいても疲れない。

ベッドはダイネットと共通。フラットフロアに寝具を敷けば、そこが寝床になる。2名が就寝することを想定されているが、横にギャレーコンソールがあるので、窮屈さは否めない。もちろん一人なら全く問題ない就寝スペースだ。

ギャレーは右サイドに設置されているが、このクルマの特徴はこのギャレーと言える。即ち、通常の車中泊車なら最初からギャレーは想定外で、付いている方が珍しい。その意味でBaseCamp Soloは長期旅を想定していることが伺える。ギャレーコンソールには丸形の、このクラスにしては大きめのシンクがビルトインされており、食器を洗ったりする実用性を考慮している。調理スペースは広く取られており、ここにガスコンロを置いて火を使った調理をすることもできる。そのこともあり、ベンチレーターがオプションで用意されている。火を使う場合は、ベンチレーターは必需品だ。なお、このベンチレーターは優れモノで、リモコンで操作できる。
更にポータブル冷蔵庫と電子レンジもオプション設定されている。これだけあれば、食べ物に関しては長期旅をこなすことができる。
なお、右側スライドドアを開けると給排水タンクに車外からアクセスすることができ、非常に便利。シャワーフォーセットは引き出して車外でシャワーを使うことができる。ペットの足を洗ったりする場合に便利だ。

 丸形シンクと広い調理スペースを持つギャレーコンソール

収納はベッド下が大きな収納スペースになっている。これだけ広い収納なら長期旅の荷物やアウトドアテーブルやチェアも積めるだろう。ビデオにもある通り、収納スペース専用のLEDライトも装備されており、このスイッチはリアゲートを開けたところにある。即ち、夜でも車外からスイッチをON/OFFできるように考えられている。
また、ギャレーコンソールの天板を開けるとそこは収納スペースになっている。ここはうまくセパレーションして食器収納として使用できる。

 ベッド下は広い収納スペース

空調はマックスファンがオプション設定されている。しかし、このモデルの、車内で調理するというコンセプトから考えると、ベンチレーターは必須だ。
暖房系はFFヒーターがオプション設定されている。

電装系は全てオプション。サブバッテリーと走行充電、外部100V入力/充電がオプション設定されている。サブバッテリーは増設も可能。更に、オプションでソーラーシステムも装着できる。

価格は280万円(2WD/4AT:税別)NV200バネットベースのバンコンは300万円前後が多いが、他モデルの多くはサブバッテリーと走行充電が標準装備されているので、この分を加算すると平均的な価格だ。
しかしBaseCamp Soloのように一人旅あるいは二人旅仕様に割り切ったコンセプトを持つモデルは少なく、単に価格の比較はできないモデルだ。



 

モデル BaseCamp Solo
ビルダー NONIDEL(ノニデル)
ベース車 NV200バネット
形態 バンコンバージョン
ルーフ架装 -
ナンバー区分 4
乗車人数 2
就寝人数 2
ダイネット形態 フラットフロア
ベッド形態 フラットフロア
コンロ -
シンク
給水タンク ○(20L)
排水タンク ○(20L)
冷蔵庫 OP(14L)
電子レンジ OP
ユーティリティールーム -
ポータブルトイレ -
カセットトイレ -
温水シャワー設備 -
ルーフベンチレーター OP
サンルーフ -
FFヒーター OP
ルームエアコン -
サブバッテリー OP(105Ah x1)
バッテリー増設 OP
走行充電システム OP
外部100V入力/充電 OP
インバーター OP(1500W)
発電機 -
ソーラーシステム OP
全長(mm) 4,400
全幅(mm) 1,695
全高(mm) 1,982
価格 280万円~(2WD/4AT)

2019年7月現在  (○は標準装備/OPはオプション)
価格は千円台切り上げ(税別)

動画はこちら

2019.8.21