キャンピングカーが売れています。
下は一般社団法人日本RV協会が発行した「キャンピングカー白書2023」から抜粋した表です。特にここ数年はキャンピングカーブームと言われ、右肩上がりの有望なマーケットです。
キャンピングカーマーケットの推移(「キャンピングカー白書2023」より)
旅やレジャーの多様化
旅行といえば、スケジュールを立てて、ホテルや旅館を予約するのが一般的です。最近では便利な予約サイトができたとはいえ、これは結構面倒な作業です。
更に、最近はペットと旅行に行きたいという需要も増えていますが、ペット同伴で宿泊できる施設はまだまだ十分とは言えません。キャンピングカーユーザーの実に40%がペットを毎回連れて行くと報告されています。
そして、2020年初頭から始まったコロナ禍です。公共交通機関での旅行を敬遠する傾向となりました。また、リモートワークの普及も追い風になっています。どこにいても仕事ができる環境になったほか、キャンピングカーの中なら、家族の雑音に邪魔されずに仕事ができるという理由もあります。
キャンピングカー人口の増加
キャンピングカーが売れているもう一つの要因は、リタイアして余暇のある人が増えていること。今後この人口は急激に伸びていきます。この人々の余暇の過ごし方の一つとして、くるま旅が注目されています。
しかし、レンタルキャンピングカーが急速に普及した結果、若いユーザーがキャンピングカーに触れる機会が生まれました。レンタルキャンピングカーの最も多いユーザー層は40歳代で、次に多いのが30歳代です。
日常使用できるキャンピングカー
家族でのレジャーにも変化が生じています。子供との時間をいかに安価に楽しむか、を考えた場合、近場に出かけて車中泊という方法がクローズアップされています。
車中泊となると、乗用車では狭すぎるので、ミニバンやハイエースレベルのワンボックスに簡易ベッドを搭載したキャンピングカーが注目されています。
日常は通常のミニバンとして、休日はキャンピングカーとして使用するという使い方がクローズアップされているのです。
このように、多様化した旅やレジャーにあって、キャンピングカーは有力な選択肢であり、今後も認知度を上げていくことが予想されます。
キャンピングカー先進国の欧米と比べると、まだまだ認知度が低い日本ですが、今後休暇の過ごし方が欧米レベルに成熟するに伴い、キャンピングカーも一般的になっていくと思われます。