テントむしはバンショップミカミが製作する軽キャブコン。
テントむしといえば、そのカラフルなカラーバリエーションとポップップルーフによる広い室内で、現在の軽キャンパーに大きな影響を及ばした。
2015年のジャパンキャンピングカーショーでお目見えした6WDテントむしも大きな話題になった。
テントむしは現在では、ダイハツハイゼットとマツダスクラムをベース車に選択でき、レイアウトも対座ダイネットを持つFタイプと、L字型ソファのSタイプの2種類が選べる。
オリジナルのコンセプトから変わらず、ポップアップルーフを標準装備しており、停泊時は高い天井で、ストレスの少ない室内になっている。
今回紹介するFタイプは2列目シートにマルチモードシートを採用し、前向きに着座してドライブすることができる。
また、後ろ向きにすると、テーブルを挟んでダイネットを形成し、4名が団欒できる。
ベッドはポップアップルーフを上げた状態でベッドボードをセットするとルーフベッドになり、ここで2名、またシートをフルフラットにするとフロアベッドになりここでも2名就寝できるので、計4名就寝することができる。
即ちファミリーで使用する事ができる。
ギャレーは左後部にあり、コンパクトなギャレーコンソールに小さめのシンクと上蓋式の18リッター冷蔵庫がビルトインされる。
シンクはコンパクトなもので、マグカップや小皿を洗うような使い方になるが、それでもちょっと手を洗ったりするには便利だ。
下には10リッターの給水タンクが収納されているが、排水タンクは無い。
電子レンジはオプションだが、ギャレーコンソール上部にすっきり収納できる。
また、インバーターはこのクラスにしては珍しく、1500Wの大容量のものが標準装備される。
従って、サブバッテリーで電子レンジを動作させることも可能。
ただし、標準装備のインバーターは正弦波対応ではないので、パソコンなどを使う場合はオプションの正弦波インバーターを選択する必要がある。
電装系は、サブバッテリー1個が標準装備される。
大きな電力を必要とする家電品は電子レンジ以外には無いので、サブバッテリーは1個だけでも問題ないだろう。
サブバッテリーの充電は走行充電と外部100V入力で可能。
また、オプションで100Wのソーラーシステムを装備することも可能だ。
テントむしFタイプは、軽キャンパーながら、ポップアップルーフ付きのシェルで快適に過ごすことができる。
もちろん、軽キャンパーという制約上、余裕のある広さは望めないが、ファミリーが過ごすことができる軽キャンパーとしては理想に近い。
小さい子供連れで、休日に遠出のドライブ+車中泊を楽しむのにお勧めの1台である。