シードMCはフィールドライフが製作、販売する、三菱ふそうローザをベースにしたバスコン。
外観の変更はほとんどないが、後部の3面のウインドウが窓埋めされ、断熱対策されている。
特徴は常設ベッドを廃して、ロングソファの広いダイネットを中心に据えたレイアウトにしていること。
スペースに余裕があるバスコンで常設ベッドを設置しないのは極めて珍しいが、サロンバス的な使い方を提案していることを知ると納得できる。
即ち、家族や友人とともに、日帰りのレジャーを楽しむとか、宿泊はするが、車中泊ではなく、ホテルや旅館に宿泊するという想定である。
ラウンジソファをベッド展開すれば3名が就寝できるが、コンセプトから言うと、この機能はあまり重点を置かれていないのだろう。
レイアウトは、ロングソファとリクライニングシングルチェア、そして後部のL字型ソファで構成されるダイネットが多くの面積を占め、前部にギャレーと後部にユーティリティールームを置く。
ダイネットのシングルチェアは後ろ向きにもなり、各ソファでテーブルを囲むことができる。
ギャレーは、2口バーナーを備えたコンロと、独立したシンクがビルトインされる。
シンクも大き目で、皿や鍋なども洗える大きさなので、ある程度の調理は可能。
冷蔵庫は65リッターが標準装備される。
なぜか電子レンジの設定はオプションでもされていないが、1500Wのインバーターが標準装備されているので、場所さえ確保できれば取り付けることはできるだろう。
シードMCのもう一つのアピールポイントは、広いユーティリティールーム。
クラス最大と謳われているが、1280x1080mmの大きさを誇り、車外からもアクセス可能。
パウダールームとされているが、鏡も設置され、着替えやトイレルームとしても使用可能。
ただ、専用の手洗いは無く、本格的なパウダールームとするには、別オーダーとなる。
空調も充実しており、家庭用エアコンが標準装備されるほか、FFヒーターも標準装備される。
特に暖房はFFヒーターの温風を家具とボディ壁面の間を通して、間接的に温める、オーバルヒートシステムを装備。
自然で優しい暖房となっている。
電装系は105Ahのサブバッテリーが1個が標準装備されるが、エアコンをバッテリーで駆動する場合は、やはり最低2個は積んでおいた方が実用的。
サブバッテリーの増設もオプション設定が無いので、要相談だろう。
シードMCはサロンバス的なコンセプトで他にあまり例を見ないが、コンセプトとニーズがマッチするなら、最適のセレクションであろう。