RSプレミアムはATV群馬のバン・コンバージョンタイプのキャンピングカーでトヨタハイエーススーパロングをベース車にしている。
同社は、ハイエーススーパーロングやワイドワゴンのモデルを製作しているが、いずれも充実した装備が特長。
このRSプレミアムも、ツインサブバッテリー、走行充電、外部100V入力/充電、FFヒーター、ソーラーシステム、1500Wインバーター、冷蔵庫、電子レンジなどが標準装備され、ほぼフル装備となっている。
RSプレミアムは外観は一見するとノーマルだが、右側にはエクステンションウインドウが架装されている。
また、よく見ると、左側後部ウインドウも窓埋めされており、断熱効果を重視していることが分かる。
右側のエクステンションウインドウ化により、後部ハイマウントベッドでは、車幅方向の就寝が可能となった。
2列目にはFASPシートを採用、3列目の前向きシートと向かい合わせれば対座ダイネットを形成する。
面白いのはオプションだが、運転席、助手席のシートが180°回転して後ろ向きになること。
前向きにセットした2列目シートとで、ここでも対座ダイネットを形成することができる。
ただ、確かに、フロントシートをダイネットに使用できればスペース効率は良くなるが、その場合に3列目シートが特に何かの役に立つわけではないので、このオプションの意味はよく分からない。
ギャレーは左側側面に配置されており、上面にはシンクが埋め込まれている。
ただ、残念ながら、コンロは常設されておらず、卓上型カセットコンロをいちいちギャレーコンソールに乗せて使うことになる。
最近、このようなスタイルが増えてきているが、調理はほとんどしないというユーザーが多いのが原因かもしれない。
しかし、これだけの充実した装備を誇る上級モデルで、卓上型カセットコンロは何かもったいない感じがする。
インテリアでは一日の長がある欧州車では、小型モデルでも当然のように2口や3口のコンロがビルトインされている。
更に、RSプレミアムでは冷蔵庫や電子レンジまでも標準装備された上級モデルなので、やはりビルトインコンロは欲しいところだ。
また、空調に関しても、FFヒーターは標準装備だが、エアコンの設定が無い。
オプションでも良いので、ソリューションは欲しいところだ。
収納は、ダイネット、ギャレー、ベッドルーム上にそれぞれオーバーヘッド収納が用意されている。
また、ベッド下は大きな収納スペースとして使用できる。
自転車なども、うまくすれば積み込めるだろう。
また、後部両側にも収納ラックが用意されているうえ、床下収納もある。
この位置の床下収納は、よく8ナンバー取得のための手段として設置されることが多いが、RSプレミアムではその必要が無いため、純粋な床下収納のようだ。
ただ、床下収納によりスペアタイヤは装備できないので、スペアタイヤが必要な場合は床下収納レスにしても良いだろう。
更に、ギャレーコンソールには引き出し収納が用意されており、小物の収納も整理してできる。
大きな収納スペースはあるが、小物の収納場所が用意されていないモデルも多くあるが、RSプレミアムは理想的な収納形態を与えられている。
電装系は、105Ahのサブバッテリーが2個標準装備されており、走行充電はもちろん、外部充電も標準装備。
また、電子レンジ用に1500W大容量インバーターも標準装備されている。
更に155Wソーラーシステムまで標準装備されている。
リチウムバッテリーや発電機の設定は無いが、電装系についてはほぼフル装備と言える。
また、見落としがちだが、ベース車の装備も充実している。
ハイエーススーパーロング特装車を使用しており、スライドドアイージークローザー、フロントリヤカラードバンパー、プライバシーガラス、フロントフォグランプなどが標準装備される。
RSプレミアムは、ほとんどの装備が標準で与えられており、フル機能を望むユーザーにはお勧めできるモデルだ。
価格的には560万円(2WD 税別)と、スーパーロングベースのバンコンの平均からすると多少高めだが、これだけの装備が付いているので、納得できる範囲だろう。