ネクストヴィンテージはダイレクトカーズが製作する、ハイエースワイドロングワゴンGLをベース車に使用したバン・コンバージョンモデル。8人が前向き乗車できる3ナンバーワゴンとして位置付けられている。
同社はハイエース、特にワイドロングをベースにしたワゴンを各種ラインアップしており、東京キャンピングカーショー2019では初のキャブコン「モビリティホーム」もデビューさせている。
”フリーワゴン”は同社の数あるブランドのひとつで、ハイエースワイドロングワゴンをベースにしたラインアップ。ちょっとややこしいが、”フリーワゴン”シリーズには”フリーワゴン”と”フリーワゴン8NEXT”シリーズがあり、”フリーワゴン”は豪華なキャプテンシートを装備しプレミアム感を出した上級モデル、”フリーワゴン8NEXT”は純正シートを使った廉価版モデルとなっている。そしてネクストヴィンテージは、”フリーワゴン8NEXT”の中でも多少シートに高級感を持たせたモデルだ。2人掛けコンビネーションシートに変わりは無いが、全席シートカバーを付けて高級感を出している。
ベッドを設置した室内
コンセプトは、8名乗車でき、フラットなベッドを持つ3ナンバーワゴン。普通のミニバンでは狭いが、キャンピング設備までは不要というユーザーをターゲットにしている。その上で、上級の”フリーワゴン”に比べて手頃な価格設定にしている。
エクステリアは、ハイエースワイドワゴンそのもので、外観からは判断が付かない。そのため、日常使用にも違和感なく使用できる。サイズは4,840x1,880mmなのでコインパーキングの駐車枠にも収まるし、車高も2,105mmなので高さ制限のある駐車場にも入れる場合が多い。
レイアウトは、2列目に2人着座、最後部に4人着座の純正シートを残し、全部で8名が前向き乗車できる。また中央をベッドマットで埋めると、2~3人が就寝できるベッドになる。なお、シート数やインテリアをカスタマイズできるので、このレイアウトに縛られることはない。
インテリアは運転席、助手席を含め全シートとベッドボードに統一したカバーを付け、高級感を出している。またフロア加工も標準でされ、オリジナリティを出している。
オプションのフリップダウンモニター
ダイネットと呼べるモードは特に用意されていないが、車内で寛ぐ場合は、後部をベッドモードにしてちゃぶ台スタイルにすることができる。またオプションでフリップダウンテレビを装着できるので、後部シートに寄りかかって映像を楽しむことができる。ただ、室内高が十分でないため、圧迫感は否めない。基本的にドライブと仮眠にウエイトを置いている。
ベッドは、ベッドキットが標準装備されており、中央部をフラットベッドにすることができる。8ナンバー基準の1,800mmは満たされていないので就寝人数の数値は無いが、フルフラットベッドでの仮眠は可能だ。
ベッドサイドの収納
収納は、ベッドサイドの下にちょっとした収納スペースが用意されている。それ以外のバッグなどは、ベッドモードにするとその下が収納スペースとして使える。
電装系はサブバッテリーを含めオプション。車中泊をする場合があるなら、サブバッテリーを装備しておくと安心だ。特にテレビを長時間見たりするならお勧めしたい。
価格は319万円(2WD/6AT:税別)。通常のハイエースワゴンGL(10人乗り)は283万円(同)なので、自分好みのレイアウトやインテリアにするために40万円弱の費用ということになる。しかし、個人で10名乗りのクルマの必要性は低いので、そのための改造費としては特に高価ということはないだろう。