ウィネベーゴ(Winnegago)は米国の最大のビルダーのひとつで、大型モーターホームをメインに生産している。Class-Aを中心とする自走式モーターホームが中心だが、フィフスホイールもラインアップしており、このMinnie
Plus FifthWheel 27RLTSは同社のフィフスホイールの中では最大のサイズに位置する。
日本へはニートRVが輸入販売している。
フィフスホイールとは、一見他のトラベルトレーラーと同じカテゴリーに見えるが、貨物用トレーラーのようなカプラーによる連結をすることにより、一般のトラベルトレーラーとは別のカテゴライズがされている。このカプラーのことを5つ目の車輪とみなしてフィフスホイールと呼んでいる。
この連結方法により、一般のボール型連結より安定性が増すと言われており、大型のトレーラーに採用される傾向がある。
さて、Minnie Plus FifthWheelは本国では6種類のフロアプランが存在するが、今回ニートRVによって輸入販売されるのは7RLTSのみ。このフロアプランは3ヵ所のスライドアウトを持ち、独立性の高いリビングダイニングルームとベッドルームを持つ。
なお、国内では「定置モデル」とされている。即ち、ユーザーがけん引して各地を旅行するといった使い方ではなく、決められた場所に置いて使用する、という想定だ。もちろん比較的長期にわたって置くことになるので、水道、下水や電気、ガスなどのインフラの設置も必要となる。
エクステリアは見ての通り、超大型で全長は9.25mもある。またスライドアウトが3ヵ所あり、スライドアウトすると車幅は4mを超える。
広々としたリビング
インテリアはやはりアメリカンな雰囲気が漂う。大きな家具やその作りは、欧州車とは違たものだ。
レイアウトは大きくリビングとベッドルームに分かれており、ベッドルームは独立性の高い作りとなっている。
中央にバスルームがあり、トイレとシャワールームが設置されている。
ダイネットはとにかく広い。その壁際にロングソファとラウンジソファが置かれているのだが、フロア中央は広く開いている。目を引くのは暖炉に似せた電気式ヒーターで、これはオプション。
暖炉風ヒーター
ギャレー、というかこれは家庭のキッチン以上のものだ。シンクは部屋の中央に「島」的に置かれており、上面は大理石風になっている。ここにはシンクだけがあり、その向かいの壁面にオーブンレンジ一体型のコンロが置かれている。もちろん、電子レンジも別に用意されている。
冷蔵庫は226リッター2ドア冷蔵庫が標準装備されている。
エンタテインメントとキッチンスペースがスライドアウトする
ベッドルームは奥、というか前方にあり、通路を通った先にドアもあるので独立した部屋になっている。中央にダブルベッドが置かれており、大きさは2032x1520mm。家庭用ベッドで言うとクイーンサイズに近い。
大きなワードローブが壁一面に据え付けられているが、ここがスライドアウト部分だ。
ベッドルームにはクイーンサイズのダブルベッド
バスルームにはシャワースペースとトイレ、それと独立した手洗いも設置されている。トイレは囲いがなく、広いバスルームにポツンと置かれているので、日本人には落ち着ける場所ではないかもしれないが、これもまたアメリカンなところだ。
ボイラーはガス式で10ガロン(約37リッター)の湯を沸かすことができ、清水タンクは50ガロン(約190リッター)の容量がある。
サニタリールームのシャワールームとトイレ
収納は、キッチンの横に大きなパントリー(食器棚)があるほか、シンクコンソールやエンタテインメントコンソールなど各所にある。ただし、大型のキャブコンにあるような、自転車を積む、といった収納スペースは無い。国内ではけん引して動き回らないので自転車を積む必要がないかもしれないが、本国ではそのような需要があると思われるが。
空調は、先の暖炉型ヒーターの他、ルーフエアコンが標準装備されている。2台目のエアコンもオプションで追加可能。これらはもちろん外部電源で運転することが前提となっている。日本製の家庭用エアコンの設置は、室外機の場所的に難しいだろう。
電装系は、これも外部電源前提なのでサブバッテリーは搭載されていないが、必要ならディーラーオプションで搭載できる。
価格は780万円(税別)。これだけの大きさと装備のモノが、キャブコンとほぼ同じ価格で買える。エンジンがある自走式と比べると格安に見える。
もっとも比べるのはキャンピングカーではなく、ログハウスのようなものかもしれないが。