ミニチュアシマウザーは岡モータースが製作する、ホンダN-VANベースの軽キャンパー。自転車など大きな荷物と2名の就寝を両立したのが、このモデルのコンセプト。
ちなみに「シマウザー」というネーミングは大きな荷物やシートを「仕舞う」から付けられたとのこと。
同社は輸入モーターホームからバンコンまで扱っているが、オリジナルモデルは軽キャンパーが中心で、看板モデルは「ミニチュアクルーズ」シリーズ。
今回紹介するミニチュアシマウザーは、ミニチュアクルーズシリーズからは少しコンセプトを変えたモデルで、二人で長距離のドライブをし、目的地では自転車で走り、夜は車中泊という使い方を想定している。
いわば、もっとアウトドア志向を極めたコンセプトだ。
エクステリアは通常のN-VANと同じで、架装されるものはない。N-VANの大きく開くサイドスライドドアで乗り降りしやすい。
インテリアはダークなトーンでまとめられており、ベッドの支柱も金属製でクールな雰囲気。ミニチュアクルーズの木の感覚とは異なり、メタリックなトーンで統一されている。汚れが目立たないインテリアともいえるだろう。
メタリックなトーンのインテリア
レイアウトはハイポジションのベッドを中心に、N-VANの低床構造を生かしてベッド下スペースを最大限に確保している。
これにより、自転車などの大きな積載物も積むことができ、かつ2名が就寝できる構成となっている。
まさにN-VANの特性を生かしたレイアウトだ。
ただし、リビングスペースはない。もちろん自転車などを積まない場合は、ベッド下のスペースで寛ぐことはできるが、このモデルはそのような使い方はあまり想定されていない。
従って、車内ではベッドで横になって寛ぐという形になる。
ベッドは左右で高さが変えられ、低くした場合は荷室高が630mmになるが、ベッドでのヘッドクリアランスは640mmになる。ただし、これでもベッドで座ることはできない。
ベッドマットは30mm厚の高反発ファイバーマットにより、寝心地も考慮されている。
また長さも1800mm確保されているので、大人2名が就寝できるが、ベッドへの乗降は大変そうだ。
特にベッドをハイポジションでセットした場合は、サイドドアからの乗降は恐らく無理だろう。
従って、助手席側から乗り、ベッド前端を下げてベッドに上がる。
助手席がセットされている状態でこれが可能なのか、あるいはベッド上からベッド前端を下げる操作ができるのか不明だが、購入する前に実際に試してみると良いだろう。
ベッドへの乗降はフロントシート側から
フロアは高耐久性のフローリングで、自転車などの重量物の積載にも考慮されている。
空調に関しては、FFヒーターが装備できるかは不明。恐らく可能と思われるが、必要に応じて確認いただきたい。
電装系は、55Ahのサブバッテリーが1個標準装備され、また走行充電も可能だが、外部100V入力はオプション。
また1500Wのインバーターが標準装備されるので、車内で100Vの家電製品が使用できる。
なお、冷蔵庫は装備されていないが、適当なポータブル冷蔵庫を持ち込むことになる。
価格は198万円~(税別)。N-VAN本体は127万円~(N-VAN G:同)なので、架装費は約70万円(同)ということになる。
ベッド下に自転車が積めるようなベッドシステムと電装系や照明が装備されるので、特別高価ということではないだろう。