M ・ホルーヴァ ミアはオートショップアズマが製作・販売するトヨタライトエースベースのキャブコンキャンピングカー。
ジャパンキャンピングカーショー2017で発表されたニューモデルで、従来の M ・ホルーヴァに比べて車高が2100mm に抑えられているのが特徴。
これは高さ制限のある一般的な駐車場の高さが2100mmであることから、これに対応したもの。
従来のM・ホルーヴァは車高が2,220mmだったので、この点で不利だった。
またM ・ホルーヴァ ミアはポップアップルーフを標準装備しているので、停泊時は室内高2050mmが確保され、大人が立ち上がっても天井に頭がつくことはない。
更に全長は4500mm、 車幅は1800mm で、一般的な駐車場枠に駐車できるため、コインパーキングなどへの駐車も容易だ。
もちろん取り回しも良く、スーパーなどの駐車場でも困ることはない。
レイアウトは、前部に ダイネット、それと向かい合うギャレー、そして後部には子供用のシングルベッドが配置される。
ダイネットは、L字型のソファータイプ。
マルチモードシートを採用していないため、前後の動線が途切れること無く、移動し易いし、ポップアップルーフの広々感も損なわれない。
フロントシートの2名以外は前向き着座ができないので、どちらかと言えばふたり旅用のレイアウトと言える。
後部は子供用ベッドの想定だが、二人で使用する場合は、ここは収納スペースとなる。
ただ、想定通り、これを子供用ベッドとして使用してファミリー用とするなら、マルチモードシートが欲しいところだ。
3名以上で乗車する場合は、やはり前向き乗車が望ましい。
従来のM・ホルーヴァはそのようなレイアウトなので、このミアでも製作は可能だろう。
大人用のメインベッドは、ダイネットを展開したフロアベッドで、ここで2名就寝できる。
L字型ソファーなので、展開は難しくなく、背もたれを移動するだけで良い。
なお、後部のベッドは1700mmで、大人用ベッドの規格が1800mmのため子供用となっているが、サイズに問題なければもちろん大人でも使用可能だ。
さらにポップアップルーフを上げるとルーフベッドをセットすることができ、ここでも子供が就寝することができる。
トータルで大人2名+子供2名が就寝することができ、小さな子供を持つファミリー用途にも使用できる。
ただし先に書いたように、前向き着座ができると理想的だ。
ギャレーは、 ダイネットの向いにあり、アクセスしやすい。
ギャレーコンソールにはシンクがビルトインされているが、コンロは卓上型のカセットコンロを置いて使用する。
なおダイネットテーブルがギャレーコンソールに固定される。
また、ギャレーコンソールからエントランス方向に延長ボードが引き出せるようになっており、料理をする場合は非常に便利だし、実にスマートだ。
シンクの下には各16リッターの給排水タンクが収納されている。
冷蔵庫は40リッターのものが標準装備される。
なお電子レンジのオプション設定はされていないが、必要な場合は相談すると良いだろう。
収納は 、ギャレーの上部にオーバーヘッド収納が用意されているが、高さがないのでそれほど大きなものは収納することはできない。
食器を収納する適当な収納スペースが欲しいところではある。
また後部ベッド下には大きな収納スペースが用意されており、大きめの荷物はこちらに収納することができる。
ただ、残念ながら車外からアクセスすることはできない。
空調は FFヒーターがオプション設定されるが、 家庭用エアコンなど冷房設備に関しては設定がない。
電装系は105Ahのサブバッテリーが2個標準装備されるので、電気容量的には安心だ。
インバーターのオプション設定が不明だが、電子レンジを搭載する場合は1500W以上のインバーターを設置する必要がある。
M ・ホルーヴァ ミアは、コンパクトな車体ながらポップアップルーフで広い室内を実現している。
車高を抑えたことから、高さ制限のある駐車場にも入庫することができ、コンパクトな車体と相まって都市部での取り回しも快適だ。
ライトエースを使用したポップアップルーフを持つキャブコンといえば、M・ホルーヴァ/ミアの他には、バンショップミカミのD・テントむししか存在しない。
効率的なパッケージングながら、貴重な存在でもある。