JキャビンミニW M.Y.Sミスティック


JキャビンミニはM.Y.Sミスティックが製作、販売する軽キャンパー。
トラックキャンパー、いわゆるトラキャンのカテゴリーに分類される。

トラックキャンパーは、トラックの荷台に荷物としてのシェルを積載するキャンピングカーのスタイルで、必要に応じてシェルの積み下ろしができる。
もちろん車検時は、シェルを積んではいけない。

逆に言えば、現在軽トラックを所有しているなら、シェルだけ購入すれば、立派なキャンピングかに変身する。
低コストで広い室内が手に入るわけだ。



同社には普通車用のトラックキャンパーをJキャビンと名付けているが、軽キャンパーはJキャビンミニというシリーズ名、更にポップアップルーフを持つものをミニポップと名付けている。
走行時にポップアップルーフを折りたたんで車高を低くできるのがミニポップ、ハイルーフのシェルを持ち、ルーフの上げ下ろしが不要なのがJキャビンミニである。

今回紹介するJキャビンミニWは、Jキャビンミニシリーズの中でも異色を放つ、丸みを帯びたデザインで、山小屋風の内装が特徴。
キャンピングカーは、有効な室内容積を増やすため、一般的には角ばったエクステリアになりがちだが、JキャビンミニWは丸みを帯びたルーフが印象的。

アルミフレームをベースに、断熱材を挟み込んだ同社独自の「ボディーバス工法」のシェルは、軽量、高剛性かつ高い断熱性を確保している。

レイアウトはロングソファのダイネットが中心になっている点は、他のJキャビンミニと変わらないが、バンクベッドを引き出し式の本格的なベッドとしただけで無く、本格的なギャレーも搭載しているのが、上位モデルを思わせる。



ダイネットはロングソファだが、他のJキャビンのように対座式ではなく、L字型である。
ロングソファの対面にはギャレーと収納ラックが据え付けられる。

ギャレーは軽キャンパーでよくある簡易的なものではなく、1口コンロとシンクが一体になったコンビネーションシンクをビルトインしている。
家具の質感も高級感があり、ワンクラス上の印象を与える。



冷蔵庫は、ポータブルタイプのものを持ち込む想定だが、置き場が用意されている。

インテリアは、山小屋風の作りで、家具やシートとの調和がうまく取れた、落ち着いた室内に仕上がっている。
両側の大きな窓で室内は明るい。
また、オプションでああるが、開閉できる小さな天窓とベンチレーターも装備されているので、換気も十分考慮されている。



収納は、ルーフエッジに丸みを持たせているため、Jキャビンミニにあるようなオーバーヘッド収納は見送られているが、新たに設置された収納ラックは、それを十分補っている。

ギャレー横には引き出し収納もあり、分類した収納ができる。
また、シート下にも収納スペースがある。



電装系は105Ahのサブバッテリー1個と走行充電が標準装備される。
外部100V入力、充電はオプション。
特に大きな消費電力の機器は無いので、バッテリーは1個で問題ないだろう。

JキャビンミニWはインテリアに目が行きがちだが、一人、あるいは二人でのクルマ旅に適している。
ベッドはバンクベッドを使えば、ダイネットはそのままで就寝できるし、ギャレーもちょっとした料理なら調理できる。

残念ながら電子レンジの設定は無いが、どうしても必要な場合は要相談だろう。
もちろん、オプションの追加バッテリーも付けた方が良い。

なお、トラックキャンパーなので当然ではあるが、シェルとキャブの行き来は車外に一度出る必要がある。
雨の日は、移動が億劫ではある。

どうしてもここがネックになる場合は、ミニポップビーも用意されているので、検討されてはいかがだろうか。


2016年8月現在  (○は標準装備/OPはオプション)
価格は千円台切り上げ(税別)

JキャビンミニWの動画はこちら

2016.8.24