ホワイトハウスはダイレクトカーズのバンコンキャンピングカー。
同社はハイエースベースの車中泊車を中心に、多くのバンコンキャンピングカーを製作している。
ホワイトハウスは、そのラインアップの中でもハイエースワイドロングワゴンを使用したモデルで、2017年7月の道交法改正により8ナンバー登録となった。
外観は特に手を加えておらず、ノーマルのハイエースと変わらない。
インテリアは、車名の通り白でカラーコーディネートされており、運転席、助手席のシート表皮やダッシュボードも、オプションで白にすることができる。
後部のレイアウトは、フロントに収納キャビネット、後部は全面が二の字型ダイネットの構成。
フロントの収納キャビネットにはシンクが装備されていないので、ギャレーではなく収納家具の位置付けだ。
また、この家具には標準装備の18リッターポータブル冷蔵庫が収納されている。
一つ気になるのは、運転席、助手席から後部への移動。
一度車外に出てスライドドアから再び車内に入るのだが、雨が降っていたりして車内で移動するとなると、このキャビネットを乗り越える必要がある。
8ナンバー登録なので登録上シンクが必要だが、これは後部シート下に隠されており、実用性は低い。
ちなみに、後部に設けられている床下収納も8ナンバー登録に必要な高さを確保するため掘り下げられているもの。
もちろん収納として使用できる。
ホワイトハウスは基本的に車中泊車のコンセプトで、車内での調理は想定されていない。
その代り、後部は就寝に徹した広いベッドが設けられており、ワイドボディということもあり、規格上は3名が就寝できる。
ダイネットからベッドへの展開はロングソファの中央を埋めるだけで良いので、マルチモードシートを展開するほどの労力は必要ないが、多少の作業は必要だ。
ただ、このタイプの多くが、シートバックを使うのに対し、ホワイトハウスでは専用のボードを用意している。
なお、ベッド状態にしても、テーブルを立てたままにできるので、ちゃぶ台スタイルにしたままでも良いだろう。
これなら、就寝時にいちいちベッド展開する必要もない。
もっとも、テーブルはこの位置から動かせないので、別途折り畳みできる足が付いたちゃぶ台テーブルを購入する方が自由度は高い。
収納は、前部のラックに収納スペースが用意されているのと、ロングシート下に収納スペースが設けられている。
また、ベッド状態にしていれば、その下は全て収納スペースとして使える。
その他特筆できるのは電装系で、サブバッテリーと走行充電はもちろんだが、外部100V入力、1500Wインバーターが標準装備される。
電子レンジは装備されていないので、1500Wものインバーターが必要か疑問だが、大きな消費電力の家電も使える。
ただし、大きな消費電力の家電品を使うとバッテリーはすぐになくなってしまうので、オプションには設定されていないが、追加バッテリーを検討すると良いだろう。
ホワイトハウスは395万円~で、価格的には安価な方に入る。
装備から考えると車中泊車に近い位置付けになるので、ワゴンベースでシンプルなレイアウト、かつスペシャリティーなインテリアの車中泊車が好みなら、一つの選択肢だろう。