フリースタイルはホワイトハウスが製作する、ホンダフリード＋ベースのキャンピングカーで、ビルダーオリジナルのポップアップルーフを架装している。
フリード＋は、ホンダの純正モデルで、通常のフリードに対し、荷室用ユーティリティーボードや荷室をアレンジするためのユーティリティーナットなど、キャンピング用途を意識したバージョン。

同社は軽キャンパーからハイエースベースのキャンピングカーまで、多くのモデルを用意しているが、ミニバンベースでは、ホンダステップワゴンを使用したフリーデッキと、このフリースタイルがある。
また、最近ではルノーカングーベースのキャンパー、カングーポップも追加された。

さて、このフリースタイルは、フリードがベース車ということもあって、コンパクトなキャンパーに仕上がっており、運転も楽。
しかし、軽キャンパーではないので、それなりの広さは確保されており、またポップアップルーフで天井高が高く、開放感のある室内になっている。

ポップアップルーフのベッドサイズは最大1800x1020mmで、大人2名が就寝することも可能。
また、セカンドシートを折りたたんで上にベッドボードを敷くと、1880x1260mmのフロアベッドになり、ここでも大人2名が就寝できる。
従って、大人4名が就寝でき、ファミリーでの車中泊もできる。

もちろん、二人で使用する場合は、ルーフベッドだけ使用すれば良いので、フロアベッドをセットアップする必要はない。

フリースタイルのもう一つの特徴は、フロントシートが180°回転して後ろ向きになること。
これにより、2列目シートと対座でき、テーブルを囲んで団欒できる。
この方法は、停泊時にはデッドスペースとなってしまうフロントシートを活用でき、室内を効率的に使えるのがメリット。
ただし、フロントシートの回転は、事実上車外に出て操作せざるを得ないので、雨の日などは苦労することになる。
また、ハイブリッド車には取り付け出来ない。

ギャレーはフリースタイルには用意されていないが、7リッターのポートブル冷蔵庫はオプション設定されている。
ギャレーが欲しい場合は、フリーデッキを選択すると良いだろう。

収納は、後部ベッド下が収納スペースになり、大きめのバッグなども収納できる。
ただし、その他は、フリードに最初から用意されているものしか無く、食器などを収納しておくスペースは用意されていない。
ダイネットでコーヒーを飲むというシチュエーションでは、使い捨ての紙コップということになる。

フリースタイルには、ポップアップルーフ無しのモデルも存在するが、ポップアップルーフ付きのモデルには、”ポップ”と”ポップホットパッケージ”が選択できる。
ポップホットパッケージは54万円高くなるが、FFヒーター、サブバッテリーと走行充電、カーテン、フラットクッションなどが標準装備される。
車中泊をする予定なら、ホットパッケージがお勧めだ。

フリースタイル ポップホットパッケージは、外観はほぼノーマルのフリードなので、通勤や子供の送り迎えなど、日常使用でも普通に乗れる。
そして休日には、高い天井高とファミリーで車中泊できるキャンピングカーとして、遠出できる。

コンパクトなミニバンベースキャンパーとしては最有力候補の一つと言える。