フィールはオートショップアズマが製作する、トヨタライトエーストラックをベース車にしたキャブコンキャンピングカー。同社は、K-ai(ケーアイ)やラ・クーンといった軽キャブコンが有名だが、ワンクラス大きいライトエースベースのキャブコンもラインアップしている。
これにはハイルーフのシェルを架装したフィールの他、ポップアップルーフ付きのシェルを架装したエム・ホルーヴァがある。収納や装備に関してはフィールの方が充実しているが、ポップアップルーフを持つエム・ホルーヴァは、高さ制限のあるパーキングに駐車できるメリットがある。
エントランスより内部を見る
コンセプト:フィールは5m以下の車長で、コインパーキングにも駐車できるコンパクトな車体ながら、本格的なシェルを架装している。ユーティリティールームやギャレーを装備し、主に二人旅を想定したレイアウトを持つ。
エクステリア:FRPパネル方式のシェルを架装することにより、断熱性と防音性を確保している。またバンクを低くすることにより、全体的にスマートなシルエットになっている。
ゆったりくつろげるダイネット
インテリア:木の感覚を生かした家具は高級感があり、落ち着いた室内となっている。家具色は選択できないが、シート色は25種類から2種類を選択できる。
レイアウト:リアエントランスのレイアウトの定石通り、後部にギャレー、前部には横座り対座方式の広いダイネットを配置する。またユーティリティールームが後部右側に設けられている。横座りシートなので、前後の移動はスムースにできる。フルベッドモデル、エアコンモデル、ペットモデルがあり、主にシートの長さが多少異なる。
ダイネット:横座り対座のロングソファシートで、6名程度が着座できる。もちろん二人旅ならゆったり寛ぐことができる。テーブルは昇降式なので、ベッド展開時に取り外して収納する必要はない。
バンクベッドでも大人2名が就寝できる
ベッド:ダイネットを展開すると2名就寝できるダイネットベッドになる。。ダイネットベッドのサイズは仕様によって異なり、エアコンモデルで1800x1150mm、フルベッドモデルで1860x1320(1800)mm、ペットモデルで1800x1200mmとなっている。いずれも大人2名が就寝できる。
バンクベッドは1800x1650mmで、家庭用ベッドのクイーンサイズの幅に相当する。ここでも大人2名が就寝でき、計4名が就寝できる。
最後部に配置されたギャレー
ギャレー:最後部に配置されているが、実用的な大きさのシンクがビルトインされており、中皿程度なら洗うことができる。コンロは標準装備だがポータブルコンロなので、使用する場合はセットする必要がある。
冷蔵庫/電子レンジ:49Lの冷蔵庫が標準装備される。電子レンジはオプションで、ギャレー上部かエントランス横のキャビネット上部に設置できる。
防水処理されたユーティリティールーム
ユーティリティールーム:オプションのポータブルトイレを置いてトイレルームにすることもできる。カセットトイレも設置可能。防水処理もされているのでペットの足を洗ったりするのに便利だ。
ダイネットソファ―下の収納
収納:ダイネット上の両側とギャレー上にオーバーヘッド収納が備えられており、奥行きもあるので実用的に使用できる。また、ギャレーには引き出し収納も用意されており、小さな食器や箸やスプーンなども収納しておける。
更に、ダイネットシートの下は大きな収納スペースになっており、大きめのバッグなども収納できる。
オプションでウインドウクーラーが装備できる
空調:FFヒーターがオプションで用意されている。また冷房に関してはウインドウクーラーがオプションで設置できる。位置はエントランスの横。外部100V電源の他、サブバッテリーでも運転することができる。(オプションのインバーターが必要)
テレビ/ナビ:19インチテレビがオプション設置されている。またナビはオプション。
電装系:105Ahのディープサイクルバッテリーが2個標準装備される。標準で2個用意されるので、電気に関する安心感は高い。外部100V入力は標準装備されるが、これによるサブバッテリーの充電機能はオプション。
またインバーターもオプション設定となるので、100Vの家電品を車内で使う場合は装備する必要がある。なお、リチウムイオンバッテリーの搭載は不可となっている。
価格:2WD/4AT が438万円~(税抜)。4WD/4ATは462万円~(同)。追加費用として、サブバッテリーは標準で2個付いているので追加する必要は無いが、インバーターやFFヒーター、外部100Vによるサブバッテリーの充電機能は付けておきたい。また、ウインドウエアコンがあれば夏場は快適に過ごせる。
他車:タウンエース/ライトエースベースのキャブコン(ポップアップルーフは除く)は以下のモデルがリストアップされる。(いずれも2WD/4AT:税別)
アレン エートゥゼット 380万円~ レビュー記事はこちら
トム23 セキソーボディ 420万円~ レビュー記事はこちら
ネオ・ユーロ かーいんてりあ高橋 395万円~ レビュー記事はこちら
レジストロ・アウル M.Y.Sミスティック 410万円~ レビュー記事はこちら
アレンは2段ベッド仕様のType1と、ダブルベッド仕様のType2が選択できる。トム23は2列目にマルチモードシートを採用、6名が前向きでドライブできる。ネオ・ユーロは新たにスライドアウト機構を持ったネオ・ユーロ
スライドアウトが追加された。レジストロ・アウルは独特の外観と山小屋風のインテリアで、かつ大きなバンクで広い室内を持つ。
まとめ:フィールはコンパクトなベース車ながら本格的なシェルを持つキャブコンで、扱いやすさと居住性の両立を図っている。限られたスペースながら、広いダイネット、実用的なギャレー、そしてユーティリティールームまで備わっている。
二人旅を想定した無理のないレイアウトで、ウインドウエアコンがオプション設定されているのも嬉しい点。涼しく快適な二人旅が期待できる。
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アレン | レジストロ・アウル | トム23 |
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