Basecamp Plus(ベースキャンプ プラス)は英国のビルダーSwift(スイフト)が製作する、小型トラベルトレーラー。日本ではトーザイアテオが扱っている。
Swiftは英国の大手ビルダーで、モーターホームやトラベルトレーラーを生産、販売している。モーターホームではEscape(レビュー記事はこちら)が輸入されている。
Basecamp Plusはコンパクトなトレーラーながら、欧州車らしく充実した装備が搭載されている。欧州ではキャンピングカーやトレーラーを滞在のための基地、即ち別荘のような感覚で使うため、生活するための基本的な機能が全て備わっている。
エクステリア:曲線を生かしたかわいらしいフォルムながら優雅さもある。エントランスは左右ではなく、後部にある。フロントの巨大なサンルーフが明るい室内を保っている。シャシーはAL-KO製を採用、シェルは側壁25mm、ルーフ32mm、床45mmのフォームサンドイッチ構造、窓は完全二重窓で高い断熱性を誇っている。
なお、車両重量は700Kg以上なので、けん引免許が必要。

ロングソファ対座のダイネット
インテリア:天井高は最高で1950mmあり、大人が立って歩ける。全体的には無機質な感じだが、落ち着いたインテリアになっている。ギャレーなどの家具部も高級感がある。なお、スマートフォンから調光などのコントロールができる。
レイアウト:後部のエントランスのすぐ左横にギャレー、右横にサニタリールーム、奥(前部)は広いダイネットになっている。ダイネットには4名程度が余裕で着座できるが、ベッドは2名用なので、基本的には二人、あるいは小さな子供がいるファミリーで使用する想定だ。
ダイネット:横座り式のロングソファで対座ダイネットを形成する。テーブルは十分大きく、足が折り畳み式になっており、使わない場合はワードローブに収納しておける。
ベッド:常設ベッドは無く、ダイネットを展開してベッドにするか、ダイネットソファをそのままツインベッドとして使用する。ツインベッドの場合は1830x690mmなので、恐らく狭すぎるだろう。中央をシートバックで埋めてダブルベッドにすると、1980
x 1830mmのベッドになる。この大きさなら小さな子供がいるファミリーでも使用できる。

3口バーナーのコンロとシンクがビルトインされたギャレー
ギャレー:欧州のモーターホームやトレーラーは、小型でもギャレーはしっかり装備されている。Basecamp Plusも例にもれず、立派な3口ガスバーナーがビルトインされている他、ガスオーブンまでも標準装備されている。ただし、日本ではむしろ電子レンジの方が重宝する。冷蔵庫は、85Lの3Way冷凍冷蔵庫が標準装備される。

温水シャワー、カセットトイレ、専用手洗いのあるサニタリールーム
サニタリールーム:欧州車でもう一つ、当たり前についているのがトイレルームと温水シャワー。これらは同じサニタリールームに装備されているので、シャワーを使う場合、カーテンでトイレを仕切って濡れないようにする。また、コンパクトなモデルながら独立した手洗いも付いている。なお、給水タンクは40L。ガスと電気のボイラーで湯を沸かす。
空調:暖房は温水ボイラーがFFヒーター機能も備えており、電気あるいはガスでヒーティングする。また、冷房はオプションで家庭用セパレートエアコンを取り付けることができる。これは日本製のエアコンを日本で取り付ける。

オプションで家庭用エアコンが装備できる
収納:ギャレー上にオーバーヘッド収納が用意されている。また、ダイネット上にもオーバーヘッド収納があるが、こちらは取り外し可能なバッグ調の収納。また、サニタリールームにも独立した収納がある。また、ギャレーコンソールにも小物収納がある。更に大きなクローゼットがあり、長いコートや大きめのバッグも収納しておける。
電装系:サブバッテリーと外部100V電源入力、および外部電源でのバッテリー充電が標準装備される。サブバッテリーは日本で乗せるため、リチウムイオンバッテリーも選択できるだろう。なお、80Wのソーラーシステムも標準装備される。
価格:350万円~(税別)。エアコンは22万円(同)で取り付けることができる。トラベルトレーラーはエンジンが付いたキャンピングカーとは異なり、価格的には手頃感があるが、けん引免許や駐車スペースなど、自走式キャンピングカーには無いハードルがある。しかし、Basecamp
Plusくらいの大きさなら、一般的な乗用車でもけん引できるので、トラベルトレーラーが初めてのユーザーにもお勧めできる。

全長5100mmの小型トラベルトレーラー