ALBA390Vエディション プレミアムはフランスの大手ビルダー、トリガノが製作するトラベルトレーラー。日本へはインディアナRVが輸入販売している。
ALBA390にはFree Styleという廉価バージョンも用意されているが、FFヒーターやサブバッテリーが装備されていないので、実質的にはVエディションプレミアムのほうがお得だろう。
インディアナRVは、トリガノ系の小型トラベルトレーラーを他にも多く扱っているが、ALBA390Vエディション プレミアムは唯一常設ダブルベッドを持つモデルだ。
他のモデルでもダイネットを展開するとダブルベッドになるが、常設ベッドは厚いベッドマットを持ち、寝心地が良い優位点がある。
エクステリアは小柄のトラベルトレーラーゆえコンパクトで、全長は5.7m。750Kg以下なのでけん引免許は必要ない。ヘッド車も普通乗用車クラスで可能だ。
壁と天井は30mm、床は42mmの断熱材を使っており、断熱効果がグレードアップしている。
インテリアは欧州車らしく洗練されており、明るいトーンでまとめられていながら落ち着いた感じを持つ。
明るい配色のインテリア
レイアウトは、後部右側にエントランスを持ち、後部左側にダイネット、前部はベッドルームで常設ベッドを配置する。
また、右側中央にギャレー、後部右側にサニタリールームを配置する。
ダイネットは後部の対座ダイネットのみで、4名が着座できる。
4名が対座できるダイネット
ベッドは常設ベッドなので、寝心地の優位点はあるが、他のモデルのようにここをセカンドダイネットとして使うことはできない。
奥が常設ダブルベッド
ギャレーは3口ガスコンロとシンクが一体になったコンビネーションシンクがビルトインされており、調理スペースはあまりないがそれなりに調理はできる。
なお通常輸入トレーラーはプロパンガス仕様になっており、トレーラー前部の収納部にガスボンベを積んでいるが、国内ではガスを充てんしてもらうのに面倒な場合があり、インディアナRVではガスをスーパーなどで購入できるカセットガス仕様に変更している。冷蔵庫は80リッターの3Way冷蔵庫が標準搭載されているが、これもカセットガスで運転できるようになっている。
ギャレーコンソール
サニタリールームには温水シャワーとカセットトイレがあり、温水は電気ボイラーで作る。即ち、外部電源がある場合のみ温水シャワーを使うことができる。なお、給水タンクは25リッターしかないので、一人しか使用できない。二人で使用する場合は、もう一度湯を沸かさなければならないが、この点は使い勝手が良くない。温水シャワーを重視する場合は他のモデルの方が良いだろう。
サニタリールームには専用の洗面台が付いており、トイレやシャワーを使う場合は跳ね上げて収納できるようになっている。
温水シャワーとカセットトイレがあるサニタリールーム
収納は、ダイネット上、ギャレー上、ベッド上にオーバーヘッド収納があり、奥行きも十分あるので収納力は高い。
大きなクローゼットも装備されているので、コートのような長い衣類も収納しておける。
空調はインディアナRVが国内仕様に変更する一環で灯油FFヒーターを標準装備している。自走式キャンピングカーの場合はガソリン仕様のFFヒーターを使用し、ベース車のガソリンタンクから引いてくるのが一般的だが、トレーラーの場合はガソリンがないので、灯油FFヒーターを使用している。灯油タンクはトレーラー前部の携行缶に入っている。
電装系は、サブバッテリーが標準搭載される。また、外部電源接続時にはコンバーターによりバッテリーを充電できる。
なお250Wインバーターにより、バッテリーの12Vを100Vに変換し、家電製品が使える。
更に80Wのソーラーシステムも標準装備されており、これでバッテリーを充電することができる。(キャンペーンで155Wに変更される)ただし、いずれにしても旅行中に電気を賄えるほどの容量ではなく、むしろトレーラーを使わないときにバッテリーを補充電するといった使い方になる。
価格は278万円~(税別)。トレーラーはエンジンが付いていないので、この程度の価格でフル装備のトレーラーが購入できる。コンパクトなトレーラーなので、特別大きなヘッド車も必要なく、トレーラー初心者にもお勧めできる。