リゾートデュオは同社のキャンピングカーラインアップのメインシリーズで、最初は軽キャンパーで展開されていたが、その後NV200ベースやタウンエースベースのコンパクトバンコンにも展開されている。
今回紹介するリゾートデュオ エヴァリアは、NV200ベースのバンコンで、フラットベッドが中心の車中泊仕様。
同社のNV200ベースバンコンにはポップアップルーフを持つリゾートデュオユーロがあり、これらはギャレーやロングソファを持つ本格的なバンコンモデルであるのに対し、リゾートデュオはベーシックでシンプルなモデルの需要に応えたモデルである。
外装への変更はなく、外観は通常のNV200バネットだ。
本来NV200は商用車ベースではあるが、ボンネットを持つフォルムはミニバンとしても十分通用する。
車高も特別高いわけではないので、買い物や通勤など、一般の用途にも普通に使用できる。
しかし、商用車ベースだけあって内部は広く、車中泊でも十分広い空間を得ることができる。
レイアウトはシンプルで、後部左右に背の低い家具を設置しており、この上と、畳んだ純正シートの上にマットを敷いてフラットな座面を作っている。
もちろん、背もたれのあるシートでは無いが、後部中央のマットを外すと、コの字型のシートになり、ちょっとしたダイネット風になる。
このモデルで特筆されるのは、左側のラックに電子レンジが標準でビルトインされている点。
シンプルな車中泊仕様車なのに電子レンジが標準装備というのは驚かれるかもしれないが、確かにちょっとした温めものや、レトルト食品を温めるには便利だし、車内での時間がぐっと豊かになる感じがする。
車中泊車だからシンプルな装備で良いとか、とにかく安価にという方向に考えがちだが、むしろ逆の発想で提案しているところは素晴らしい。
ただ、電子レンジの消費電力は大きく、それに即したサブバッテリーとインバーターが必要になってくるが、これもしっかり搭載されている。
インバーターは1500Wを標準装備、サブバッテリーは105Ah1個が標準装備されるが、追加バッテリーもオプションで用意されている。
車中泊車と言えども、単にシンプルに作ればよいという段階は過ぎたのかもしれない。
リゾートデュオ エヴァリアは、今後の車中泊車の考え方の先駆者(車)になるのではないだろうか。