6-9. ふたり旅では縦置き2段ベッドが理想


バンコンでよくあるレイアウトは、ダイネット展開するフロアベッド、あるいは6-8で書いたハイマウントダブルベッドですが、ひとり旅以外では並んで就寝するスタイルです。

ダブルベッドが悪いわけではありませんが、プライバシーの観点では不利な面があります。
相手が先に休んでいる場合は、起こさないようにベッドにもぐりこむ必要がありますし、逆なら折角寝付いたのに起こされてしまったということにもなりかねません。

その点、2段ベッドなら自分の好きな時間に就寝できますし、寝る前に本を読むといった場合でも、相手を気にする必要はありません。
もちろんバンクベッドがあれば、後部のダブルベッドと別れて就寝するという手もありますが、バンコンでバンクベッドを持つモデルはかなり限られますし、価格も高くなります。

ポップアップルーフとハイマウントベッドの組合せでも良いですが、これもあまり多くはありませんし、ポップアップルーフを架装するとやはりコスト的にも高くなります。

ハイエースクラスのバンコンで2段ベッドを設置するとなると、最後部に横置きにするか、あるいは縦置きにするかの二通りの方法があります。
横置きにすると、前方向にスペースを取られませんので、スペース効率の良いレイアウトになります。

 M.Y.Sミスティック ウインピュアシェルラの横置き2段ベッド

この場合は、後部右側のウインドウをエクステンションウインドウにすると、8ナンバーキャンピング車として規定の1800mmのベッド長が取れます。
これは6-8で述べたハイマウントダブルベッドと同じ方法です。

ただ横置き2段ベッドの場合、下段のベッドは1800mmを確保することはできません。
しかし、ベッドが規定値に達していなくても、小柄な人であれば使用することができます。
一般的に、このような場合は子供用ベッドとして設定されています。

ベッドとして理想的なのは、縦置き2段ベッドです。
この場合は、上下段とも既定のベッド長が確保できますので、ゆったり就寝することができます。

 オーエムシー 銀河の縦置き2段ベッド

弱点は、前にスペースを取りますので、ダイネットが影響を受けることです。
これを解決するため、ドライバーズシートを前に倒して、後ろ向きのシートにし、対座ダイネットを形成する方法があります。

 レクビィ ファイブスターの簡易ダイネットシート

ダイネットとしては、多少不完全なものになりますが、カタチとしては成立します。
もちろん、対座ダイネットではなく、ソファシートにするという手もあります。



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