5-1. 日常は買い物に、休日は家族で遠出


このシチュエーションは最近特に増えています。
ミニバンなどで車中泊をする人が増えてきたのがバックグラウンドにありますが、その発展形として、もう少し広くてフラットなベッドで寝たい、という需要が増えてきたためです。

今までミニバンに乗っていたのだけど、買い替えはキャンピングカーにしよう、と言うことです。

ただ、キャンピングカーと言っても、今までミニバンをファーストカーとして使っていたわけですから、次のキャンピングカーもファーストカーとして使うことになります。

恐らく、通勤に使ったり子供の送り迎えに乗って行ったり、買い物にも使うでしょう。
従って、取り回しが良いことが必須条件です。
地下駐車場など高さ制限がある駐車場にも入れる必要があります。

そして、もう一つ大切なポイントは、キャンピングカーに見えないこと。
やはり通勤や子供の送り迎えにキャンピングカー然としたクルマで行くのは気が引けます。

カムロードやビーカムベースは論外ですが、ハイエースでもちょっと、という読者も多いでしょう。
ただ、ハイエースやNV350キャラバンは、一昔前と違って、商用車的なイメージは薄れてきています。
ドレスアップして、むしろ一般車よりもセンスが良いクルマも良く見かけます。


ただ、ハイエースやNV350キャラバンの場合は、標準ボディ標準ルーフであることが条件でしょう。
ワイドボディミドルルーフはぎりぎりですが、ハイルーフでは入れる高さ制限付駐車場はかなり限定されます。

更に取り回しが良く、車内が比較的広いモデルでは、NV200バネットやタウンエース/ライトエースがあります。
特にNV200バネットは、三菱からミニバン(デリカD:3)としても販売されていますので、かなり商用車のイメージは薄いでしょう。


なお、このシチュエーションのユーザーに特にお勧めしたいのがポップアップルーフです。
一見通常のクルマに見えますが、停泊時には驚異的に車内が広々します。
天井が高いと窮屈感が全く違います。
高価なオプションにはなりますが、満足感も高いでしょう。

NV200でもちょっと、という場合は、ミニバンベースのモデルもあります。
アルファードやノア、あるいはステップワゴンですので、ミニバンそのものです。
これにポップアップルーフを架装したモデルなら、見た目は完璧、車内の広さも、NV200バネットほどではありませんが、それなりに広く取れます。

レイアウトは、ミニバンとしても使うわけですから、2列目シートも前向きにセットでき、もちろんシートベルトも必要です。
家族の人数によっては、3列目シートも必要かもしれません。
簡単にシートがセットできることがポイントです。

また、多くの場合、ダイネットを展開してベッドにしますが、これがなかなか苦労します。
車外に出ないと操作できないものは、雨が降っている場合大変です。

装備は簡単なもので十分です。
休日に遠出して、1~2泊する程度ですので、人数分のベッドさえあれば良いでしょう。
出先での団欒もありますので、余裕あるダイネットもあればいいでしょう。
キッチンやトイレルームは無くても問題ありませんし、飲み物程度なら自動販売機やコンビニで調達する方が便利です。

ただ、コンビニの弁当を温めたいとか、すぐに冷たいものを飲みたいという場合には、電子レンジや冷蔵庫は便利です。
スペースとコスト、そして利用頻度を考えて装備すると良いでしょう。

お勧めのボディタイプとポイント
・ハイエース、NV350キャラバンの標準ボディ標準ルーフベースのバンコン
・NV200バネットベースのバンコン
・タウンエース/ライトエースのバンコン
・ミニバンベース
・ポップアップルーフの架装

お勧めのレイアウト
・FASPやREVOシートの対座ダイネット(前向き乗車可能なもの)
・簡単にベッド展開できるダイネット
・ベッドボードの上段ベッド

お勧めの装備
・人数分のフラットなベッドと上段ベッド用ベッドボード
・必要に応じて、冷蔵庫、電子レンジはあると便利
・春先や秋にも出かけるならFFヒーター
・スペースが許せば、ツインバッテリー
・電子レンジを使うならツインバッテリーと1500W以上のインバーター



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