リゾートデュオバンビーノプラス Stage21


リゾートデュオ バンビーノ プラスStage21が製作する、トヨタライトエーストラックをベース車にした、キャブコンキャンピングカー。
同社は、リゾートデュオシリーズで軽キャンパーから、NV200バネットベースのバンコンまでラインアップしているが、ライトエースベースのキャブコンは初となる。

 ポップアップルーフで圧迫感の少ない室内

コンセプト:全長4.5mのライトキャブコン。コンパクトで取り回しが良く、かつ居住性が良く広い室内を併せ持つ。乗車人数は4名だが、前向き乗車は2名のみなので、二人旅に適している。

エクステリア:断熱材を挟んだアルミパネルでシェルを構築。軽量化が図れるため、ライトキャブコンに適している。また、ポップアップルーフを標準装備。圧迫感のない室内を実現している。
車体サイズは4,500x1,840mmなので、コインパーキングなど一般の駐車場にも問題なく駐車できる。また高さは2,090mmだが、これは高さ制限のある駐車場の一般的な制限の上限を考慮して設定されている。

インテリア:ビデオの展示車は、オフホワイトの壁、グリーンベージュのシート、白系の木目の家具の組み合わせだったが、シート色はポリエステル、防水、ビニールレザーの各生地や色を多数選択できる。家具は、ギャレー、オーバーヘッド収納を含め、全ての木部をマホガニー材に変更可能。グレード感の高いインテリアになる。

レイアウト:前部右側にギャレーコンソールを配置。後部は全て広いダイネットスペースとしており、広くゆったりした室内を実現。標準では横向き着座2名だが、オプションで横向き着座4名にもできる。

 コの字型ソファのダイネット

ダイネット:コの字型のシートでテーブルを囲む。二人で使うなら余裕のあるスペースとなっている。ポップアップルーフを上げると天井高が高くなり、長期旅でも圧迫感が少なく疲れがたまりにくい。

 ワイドクイーンサイズのダイネット展開ベッド

ベッド:ダイネットを展開すると、1,800x1,760mmのベッドになる。家庭用ベッドならワイドクイーベッドの幅に匹敵する。特筆できるのはベッドマットの厚さ。快適な寝心地が得られる。
また、ポップアップルーフを上げた場合のルーフベッドの大きさは1,780x900mm。身長方向が大人用ベッドの規定に達していないため子供1名用となっているが、大人でも小柄な人なら十分寝られるだろう。
規定ではダイネット展開ベッドに大人3名、ルーフベッドに子供1名が就寝できる。

 陶器製シンクがビルトインされたギャレーコンソール

ギャレー:エントランスの対面に配置されており、ギャレー前は広くて使い易い。ギャレーコンソールには陶器製丸形シンクが埋め込まれており、蛇口も用意されている。電子レンジが標準装備なので、カセットガスコンロはオプションとなっている。

 標準装備の15L冷蔵庫と簡易クーラー「冷え蔵X」

冷蔵庫/電子レンジ:15L上蓋式ポータブル冷蔵庫が標準装備される。設置場所は特に設定されていないが、展示車ではエントランス近くに設置されていた。この位置が電源的にも最適かもしれない。
電子レンジは、ギャレーコンソールに標準でビルトインされる。

 ギャレー上のオーバーヘッド収納

収納:前部とギャレーの上部にオーバーヘッド収納が用意されている。大きな収納ではないが、数があるので小物の収納には役立つ。また、最後部のシート下も収納スペースになっており、こちらはもう少し大きめの荷物を収納できる。

テレビ/ナビ:15インチフリップダウンモニターと、地デジとバックカメラ付きカーナビが標準装備される。

空調:FFヒーターはオプションで設置できる。標準装備が充実しているのが特徴なモデルだけに、必需品に近いFFヒーターは標準装備して欲しかったところ。
冷房系は、同社オリジナルの冷房システム「冷え蔵X」が標準装備される。これは、氷で冷風を作る簡易クーラーで、家庭用エアコンのように昼間の炎天下で使うようなものではないが、就寝時に車内の温度を下げる意味では効果があるだろう。
なお、ベンチレーターはオプション。車内で火を使う場合は装備することをお勧めする。ただし、ベンチレーターを装備した場合は車高が2,090mmを超えるため、高さ制限のある駐車場に入る場合は注意が必要だ。

電装系:105Ahのサブバッテリーが1個標準装備される。また走行充電、外部100V入力と、これによるサブバッテリーの充電機能も標準装備している。サブバッテリーの増設もオプションで用意されている。電子レンジなど高出力の家電製品を使う頻度が多い場合は、2個搭載しておくと安心だ。
更に180Wの薄型ソーラーパネルと充電システムを標準装備。これもオプションのモデルが多い中、標準装備は嬉しい。

 標準装備の180Wソーラーシステム

価格:2WD/4ATで358万円~。4WD/4ATでは382万円~(税別:千円以下切り上げ)だ。電装系や冷蔵庫など多くの高額装備が標準装備されているので、追加コストは少ないが、唯一FFヒーター(21万円:税別)は追加で装着する必要があるだろう。

競合:タウンエース/ライトエースベースのポップアップ付きキャブコンでは、

・オートショップアズマのエム・ホルーヴァ(371万円~2WD/5MT:税別)(レビューはこちら
・バンショップミカミのDテントむし(価格未公表)

の2モデルがある。エム・ホルーヴァは対座ダイネットスタイルだが、ベンチシートのエム・ホルーヴァ ミアも選べる。またDテントむしは、ワイドボディも選択できる。
タウンエース/ライトエースベースのキャブコンはこれ以外にも多くあるが、これらはポップアップルーフを持たないハイルーフタイプのキャブコン。ポップアップルーフを持つモデルはこれら3モデルのみ。



まとめ:リゾートデュオバンビーノプラスは、軽キャブコンで実績のあるstage21が、そのノウハウを生かして開発したライトキャブコン。後発だが、随所に新しいアイデアが盛り込まれている。アルミパネルを採用したシェルもその一つで、軽量化に貢献し、1500ccのベース車でもストレスの少ない走行性能を実現している。
また、必要な装備を標準にすることにより、総合的な価格を抑えているとともに、キャンピングカーのエントリーユーザーにも分かりやすい設定となっている。ライトキャブコンの有力な選択肢が加わったと言える。

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エム・ホルーヴァ

リゾートデュオ ルクシオ


モデル リゾートデュオバンビーノプラス
ビルダー stage21
一般  
ナンバー区分 8
乗車人数 4
前向き乗車人数 2
就寝人数 3+1(小)
ベース車 ライトエーストラック
DX“Xエディション”
ルーフ架装 ○(ポップアップルーフ)
レイアウト  
ダイネット形態 コの字型シート
マルチモードシート -
ベッド
ダイネット展開
+ルーフベッド
常設ベッド -
ギャレー  
コンロ ○(卓上型カセットタイプ)
シンク
給水タンク ○(10L)
排水タンク ○(10L)
冷蔵庫/設置スペース ○(横型15ℓ冷凍冷蔵庫)/○
電子レンジ/設置スペース ○/○
空調  
ベンチレーター OP
FFヒーター OP
冷房設備 ○(冷え蔵X)
電装系  
サブバッテリー ○(105Ah x1)
バッテリー増設 OP
走行充電システム
外部100V入力/充電 ○/○
インバーター ○(2000W疑似正弦波)
ソーラーシステム ○(180W)
発電機 -
ナビ/テレビ  
ナビシステム ○(地デジ、バックモニター付き)
テレビ ○(15インチフリップダウン)
サイズ  
全長(mm) 4,500
全幅(mm) 1,840
全高(mm) 2,090
価格 (税別)  
2WD/4AT 358万円~
4WD/4AT 382万円~

2020年2月現在  (○は標準装備/OPはオプション)
価格は千円台切り上げ(税別)

動画はこちら

2020.2.20