2-20. 車検はどうする?


車検は、普通のクルマと同様に受けられます。ただし、乗用車の場合は初回は3年後ですが、8ナンバーキャンピング車の場合は、初回でも2年後になり、以降2年間隔になります。

キャンピングカーの場合、購入するお店はトヨタや日産のディーラーではなくビルダーですので、最も便利なのは、やはり購入したビルダーにお願いすることでしょう。クルマの車検ですが、居住施設の点検も一緒に行ってもらえます。

ただし自宅から遠い場合もあります。そのような場合は、納車後近くにあるベース車のカーディーラーに行って、営業やメンテナンスの担当者を決めてもらうと良いでしょう。

そうすると、その販売店から車検の時期になれば連絡が届きますし、ベース車に関して日々のメンテナンスも受けられます。
そのお店からクルマを購入していないのでメンテナンスしてもらえないのではないか、と心配かもしれませんが、そのようなことはありません。車検も、そのお店で受け付けてもらえます。

ただし、カー用品店やガソリンスタンド、町の自動車修理工場、あるいは車検代行業者では、キャンピングカーは受け付けてくれない場合があります。

もちろん、ユーザー車検も可能です。最近ではユーザー車検の増加に伴い、陸運事務所の担当者も親切にアドバイスしてくれますので、キャンピングカーのユーザー車検も問題ありません。

ユーザー車検の場合、キャンピングカーならではの注意点は、8ナンバーキャンピング車要件を満足しているか、ということと、タイヤの規格です。
コースに入る前に、室内をざっと見てキャンピングカーの要件を満たしているかのチェックがあります。キャンピング車要件は、新車時、ビルダーで新車登録したときに検査され合格しているはずですから、特に改造していないなら、そのままでパスするはずです。なお、コンロに火は付くか、蛇口から水は出るか、などのチェックはありません。

タイヤは、ベース車がハイエースのようなバンであったり、トラックベースの場合、LTタイヤを履いていなければなりません。

 タイヤのLTマーク

LTタイヤとはLight Truckの意味で、耐荷重性に優れています。スタッドレスに履き替えている場合でも同じで、LT規格のスタッドレスタイヤでないと、パスしません。

また、アルミホイールを装着している場合、JWL-T規格であることが求められます。ちなみに一般の乗用車ではJWL規格のアルミホイールでないと、車検は通りません。
JWL-Tはトラック用のアルミホイール規格で、耐荷重が考慮されています。アルミホイールにJWL-Tマークが刻まれているか、確認しておく必要があります。

 アルミホイールのJWL-Tマーク

なお、乗用車がユーザーのほとんどであるタイヤ量販店などでは、意外にLTタイヤやJWL-T規格のアルミホイールについて詳しくない場合があります。
キャンピングカーは、やはりマイナーな存在ですので、タイヤやアルミホイール購入時には最低限、このあたりのいことは知っておくとよいでしょう。

また、トラックキャンパーの場合は、シェルを分離する必要があります。シェルは荷物扱いですので、積載したまま車検に出すことはできません。
ただ、トラキャンの形をしていても、固定されていて8ナンバー登録されている場合は、分離する必要はありません。

 トラックキャンパー J-Cabin MiniW(MYSミスティック)

更に、ルーフテントも積載したままでは車検を受けられません。これもあらかじめ取り外しておく必要があります。

 

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