4-1-1. トヨタ ハイエース

2004年に発売された現行モデル「200系」は、2013年11月にマイナーチェンジされ、2015年現在は4型となっています。
また、その後、2014年には一部改良し、ハイエースの大きなウイークポイントであったATの段数をこれまでの4速から6速に改良、よりスムースな走行を実現しました。

ハイエースは車長で2種類(ロングとスーパーロング)、車幅で2種類(標準とワイド)があり、それぞれにルーフの高さで更に違いがあります。
その組み合わせで、ボディサイズは以下の5車種がラインアップされています。

・ロング標準幅標準ルーフ
・ロング標準幅ハイルーフ
・ロングワイドミドルルーフ
・スーパーロングワイドハイルーフ
・スーパーロングワイドスーパーハイルーフ

ただし、上記のうちスーパーロングワイドスーパーハイルーフは救急車用に開発されたもので、一般には販売されていません。この車体を使ったキャンピングカーは、ビルダーが車両メーカーと契約してキャンピングカー用に転用しています。

●ボディタイプ

ロング標準幅標準ルーフ (4695x1695x1980mm)
ハイエースの中で最も小さいサイズ。
背が高いので大きく見えるますが、車長、車幅はアルファードとほぼ同じ大きさで、全高も低く抑えられており、ほとんどの地下駐車場など高さ制限のある駐車場に入ることができます。室内高が低いため、このままでは8ナンバーキャンピング登録はできません。そのため、後部の床を床下収納庫のようにして室内高をクリアする手法が取られます。



ロング標準幅ハイルーフ (4695x1695x2240mm)
車長、車幅は上記のロング標準幅標準ルーフと同じですが、ルーフをハイルーフとしたモデルです。これにより、室内高は1590mm(標準ルーフは1320mm)となり、多少窮屈感は緩和されています。
キャンピングカーとしてのメリットは、大きな構造変更なしにギャレー前の天井高1600mmの構造要件をクリアできること。
多くの場合、ギャレー前の天井の内貼りをこの部分のみ高くして対応しています。
デメリットは、ハイルーフのため、地下駐車場などの高さ制限のある駐車場は基本的に入れないこと。通常の運転でも高さを常に意識したほうが良いでしょう。



ロングワイドミドルルーフ (4840x1880x2105mm)
ワイドボディながら5mを切る車長のため、思ったほど運転に気を使う必要はありません。1880mmはアルファードより4cm広いだけ。このため、コインパーキングにも駐車できます。
ミドルルーフですが、車高制限のある駐車場でも入庫できる可能性は高いようです。
ワイド幅モデルにはワゴン仕様が設定されており、リーフスプリングが多少柔らかく、乗り心地はバンに勝るため、一般のミニバンとして使用される場合も多くあります。



スーパーロングワイドハイルーフ (5380x1880x2285mm)
通常販売されているハイエースとしては最大のボディサイズ。室内高は1695mmのため、加工無しにキャンピングカー要件を満たすことができます。
広い室内はキャンピングカーとして魅力的で、現在ハイエースベースのバンコンとしては最も多く使われています。

そのため、「キャンパー特装」という、キャンピングカービルダー向けの設定も存在します。これは、基本グレードのDXベースなのですが、GLレベルの装備を車両メーカーで付けていたり、不要なシートや内装が施されていない特別なグレードで、もちろん、一般のカタログには表記されていません。

主な装備は、プッシュ式オートエアコン、フォグランプ、オプティトロンメーター、コンライト(自動点灯消灯)、イージークローザー、開閉式リアクオーターウインドウ、トリコットシート表皮、運転席、助手席スライドシート、分割ヘッドレスト、メッキドアハンドルとミラーなどで、充実したものです。
もちろんGLパッケージ(これはカタログにも載っています)の、カラードバンパーや電動格納式リモコンドアミラーなども装備されます。

一方で、長い車長と大きな回転半径のため、取り回しに苦労する場合もあります。一般の駐車場では、スペースからはみ出る場合がありますし、また、フェリー料金も1ランク高くなる場合があります。



スーパーロングワイドスーパーハイルーフ (5380x1880x2480mm)
救急車のベース車両で、2013年よりキャンピングカー用にも供給され始めました。もちろん、一般には販売されていません。救急車の赤色灯の穴を防ぐため、キャンピングカービルダーが開発したカバーが付けられています。
2m近い室内高のため、長身の大人でも普通に立って歩けます。大きな架装をしなくても、スーパーハイルーフが実現できるのがメリットです。



エンジン
2000ccと2700ccの2種のガソリンエンジンと、3000ccディーゼルエンジンの計3種があります。標準幅ロングボディ車には2000ccのガソリンエンジンとディーゼルエンジンから選択できます。また、ワイドボディは2700ccガソリンエンジンと3000ccディーゼルエンジンの選択ができます。ガソリンエンジンには、2014年からDual VVT-i(吸・排気連続可変バルブタイミング機構)を採用、燃費向上に貢献しています。

トランスミッション
2014年にATを4速から6速に変更。
それまでNV350キャラバンが5速ATを採用していたことから、大きなディスアドバンテージとなっていましたが、これにより挽回しています。

グレード
バン、ワゴン、コミューター、そして前記のキャンパー特装があります。
ワゴンとコミューターは人を乗せることを前提にしているので、バンとはリーフスプリングが異なっており、多少乗り心地は良いと言われています。
また、それぞれ、基本のDXや上級装備のGLがあります。

駆動方式
2WDと4WDを選択可能で、2WDは後輪駆動、4WDはフルタイムです。NV350キャラバンはパートタイム4WDで、ここが異なる点です
4WDでは一般的に燃費は2WDよりも悪化するので、NV350のほうが燃費効率が良いことになりますが、フルタイム4WDは通常の道路状態でも安定性は優ると言われています
また、パートタイム4WDは、グリップのある通常の道路状態で使用することは推奨されていないことから、道路状態により、ドライバーが判断して切り替える必要があります。

ハイエースはこのサイズの国産バンコンでは標準的に使用されています。日産のNV350キャラバンはハイエースに対抗するために開発されましたが、キャンピングカーのベース車としてはハイエースが圧倒的なシェアを誇っています。

 

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