Very(ベリー) RE タコス


Very(ベリー)REは、タコスが製作するハイエース標準ボディベースのキャブ・コンバージョンキャンピングカー。
同社はライトエースベースやハイエースベースのキャブコンからカムロードベースのキャブコンまで幅広いラインアップを用意しており、ハードハイルーフを架装するなどユニークなモデルが特徴。

中でもVeryはハイエース標準ボディをベースにしたキャブコンだが、元のボディパネルをできるだけ残して上からFRPシェルを架装する「二重構造」を取っている。この工法は多少スペース効率が悪くなるが、加工工数が削減できるとともに、ボディカットを最小限に抑えることにより、ボディの構造強度をより高く保つ利点がある。しかし外観や内装からそのことを伺い知ることはほとんどできない。

エクステリアは、先のような工法で架装されているが、見た目は通常のキャブコン。バンクが無く、スクエアでスマートなデザインとなっている。全長は5mを切るので、コインパーキングにも駐車可能だ。

インテリアは木の感覚を重視し、ベージュを基調としたシートや白い天板で、明るく落ち着いた室内に仕上がっている。天井高も高く、圧迫感は全くない。

 木のトーンを生かした落ち着いたインテリア

レイアウトは、RE(リアエントランス)の特徴を生かし、前部は全てダイネットに充てている。ギャレーは後部右側に置かれ、その隣にはユーティリティールームも設置されている。REの良いところは、このように広いダイネットが取れることだが、反面、フロアに常設ベッドは置けない。従って、就寝前にはベッド展開が必要となる。なおVeryには従来から中央エントランスのレイアウトも存在している。(記事はこちら

ダイネットは前出の通り、前面を全て割り当てており広い空間となっている。2対1の対座シートと2名が着座できる横置きシートがあり、5名がテーブルを囲んで着座できる。ただし、大人が5名で着座するとかなり窮屈だ。またこのモデルに限らないが、シートの状態で長時間座り続けるのは難しく、多くのユーザーは常にベッド状態で使っているのも現実だ。

 5名が着座できる広いダイネット

ベッドはダイネットを展開するフロアベッドと、ルーフ部にベッドボードを並べてセットするルーフベッドがある。それぞれ2名が就寝できるので、計4名が就寝可能。従ってファミリーでも使用できるが、二人で使用する場合は、ルーフベッドで就寝するとダイネットをそのままにしておける。フロアベッドのセッティングはテーブルを外したりシートをフラットにする作業が必要でかなり面倒だが、ルーフベッドはベッドボードを並べるだけなので比較的楽だ。ただしルーフベッドはバンクベッドではないため、寝具を置いておくことはできない。ふとん派のユーザーはルーフベッドをセットする場合、布団も持ち上げる必要がある。

 1900x1100mmのルーフベッド

ギャレーはリアエントランスの場合、一般的に最後部に配置するが、この場合どうしても奥行きのないコンパクトなギャレーになってしまう。しかしVeryのギャレーは後部右側に設置されており、奥行きがあり調理も十分可能だ。コンロとシンクが一体になったコンビネーションシンクがビルトインされており、カセットコンロをいちいちセットする必要はない。更に特筆できるのは、コンロの上には換気扇が付けられており、煙の出る調理もできる。
冷蔵庫は40リッター横開きのものが標準装備される。また電子レンジも標準装備。冷蔵庫と電子レンジはギャレーコンソールではなく、エントランスを入って左側の独立したラックにビルトインされている。電子レンジの前にも調理台があるので便利だ。

 広い調理スペースを持つギャレー

収納は左サイドにオーバーヘッド収納が並ぶ。また冷蔵庫の下にもちょっとした収納が用意されている。ただ、これらの収納は小物収納で、大きなバッグなどを収納するスペースは無い。大きな荷物はユーティリティールームに棚を作って収納することは可能だ。

ユーティリティールーム
ポータブルトイレやカセットトイレを設置してトイレルームとして使用できる。特に防水処理はされていないので、濡れたものを入れておく想定ではないが、荷室としても使用できる。Very REでは大きな荷物を収納するスペースが無いので、ユーティリティールームに棚を設置して収納するのも一案だ。

 トイレルームとしても使えるユーティリティールーム

空調で特筆できるのは、家庭用エアコンが標準装備されること。室内機は最後部に前向きに設置されており、効率的に車内を冷やせる。室外機は右側ボディ内に設置されており、見た目の違和感はない。なお暖房系はFFヒーターがオプション設定される。

 右側面に収納されるエアコンの室外機

電装系は、サブバッテリー(容量不明)と走行充電が標準装備される。外部入力による充電やインバーターはオプション。ただ、このモデルには家庭用エアコンや電子レンジが標準装備されるので、実用的に使うならオプション設定されていないがリチウムイオンバッテリーの搭載をお勧めしたい。200Ahクラスなら鉛バッテリーのスペースに収まる。
なお、リアに発電機(ホンダ16i)用のコンパートメントが用意されているので、発電機を搭載すれば電気の心配なく長期旅ができる。ただ、発電機を使用する場合はトレイを引き出して発電機を運転する必要があり、騒音はそのまま周りに響き渡る。従って、使用できるシチュエーションは多くない。できれば吸排気処理と防音処理を施してコンパートメント内で発電機を運転できるようになれば、使用頻度はかなり上がるだろう。室内から始動できれば雨の日も外に出なくてよいので、なお良い。

価格は618万円(2WD/6AT:税別)。中央エントランスのレイアウトは568万円(同)なので、リアエントランスの方が50万円高価なことになる。これはかなり大きな差だが、開放感のある広いダイネットが欲しければリアエントランスがお勧めだ。

Very REはコインパーキングにも収まるコンパクトサイズながら、キャブコンとして広い室内も持つキャンピングカーだ。またハイエースをベース車にしているため、動力性能も高い。見た目がキャンピングカー然としているので日常使用は厳しいかもしれないが、高ささえ気を付ければスーパーやコンビニの駐車場でも取り回しが良い。
コンパクトなキャブコンでは有力な選択肢の一つとなるだろう。



 

モデル Very RE
ビルダー タコス
ベース車 ハイエース標準ボディ
形態 キャブコンバージョン
ルーフ架装 -
ナンバー区分 8
乗車人数 6
就寝人数 4
ダイネット形態 2対1対座+2名横置きソファ
ベッド形態 ダイネット展開フロアベッド
ルーフベッド
コンロ ○(1口)
シンク ○(コンロコンビネーション)
給水タンク ○(20L)
排水タンク ○(20L)
冷蔵庫 ○(40L)
電子レンジ
ユーティリティールーム
ポータブルトイレ OP
カセットトイレ OP
温水シャワー設備 -
ルーフベンチレーター
サンルーフ OP
FFヒーター OP
ルームエアコン
サブバッテリー
バッテリー増設 -
走行充電システム
外部100V入力/充電 OP
インバーター OP
発電機 OP
ソーラーシステム OP
全長(mm) 4,990
全幅(mm) 1,890
全高(mm) 2,600
価格 618万円~(2WD/6AT)

2019年4月現在  (○は標準装備/OPはオプション)
価格は千円台切り上げ(税別)

動画はこちら

2019.8.17