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セレナP-SVは日産セレナにポップアップルーフを架装したミニバンベースキャンピングカーで、日産ピーズフィールドクラフトが製作、販売している。
なお、P-SVとは”ポップルーフ・スリーピングバージョン”という意味とされている。
同社は基本的に日産車をベースにしたキャンピングカーを製作しており、NV350キャラバンベースのモデルもラインアップしている。
社名に”日産”の文字が入るが、一般の日産車販売店で販売されているわけではない。
セレナP-SVは同社では唯一のミニバンベースのキャンパーで、外観はポップアップルーフのため多少ルーフ形状が異なるが、ほとんどオリジナルのセレナと変わらない。
従って、キャンピングカーと分からない外観を希望するユーザーには最適な1台だ。
ミニバンベースとはいえ、ポップアップルーフを上げると天井高は十分高く、大人が立って着替えができる。
また、ポップアップルーフを上げると、そこはルーフベッドとして使用でき、大人2名が就寝できる空間となる。
ポップアップルーフは、虫よけのメッシュ、フルクローズ、フルオープンができ、またレインカバーも用意されている。
室内は特に手が加えられておらず、オリジナルのセレナのままで、家具や水回りなどの作り付けはされていない。
従って、5名が前向きに乗車でき、通常のミニバンとして使用することができる。
なお、オプションでベッドボードが用意されており、畳んだ純正シートの上に敷いてフラットなフロアとすることもできる。
ここでも2名就寝できるので、トータルで4名が就寝でき、ファミリーで車中泊することも可能だ。
電装系はオプションで、サブバッテリー1個が搭載できる。
また、インバーターもオプション設定されているので、携帯の充電など省電力の家電品を使う場合は装備すると良いだろう。
また、やはりオプションになるが、FFヒーターの搭載も可能。
これを付けておけばオールシーズンで車中泊ができるので、是非お勧めしたいオプションだ。
セレナP-SVは、外観は普通のミニバンで、日常は通勤や買い物、あるいは子供の送り迎えなどに違和感なく使え、休日は車中泊を伴うドライブといった使い方ができる。
ミニバンベースなので、NV350のようなキャブオーバーのクルマの運転が不安なユーザーも安心して運転できる。
車中泊だけを考えれば、ポップアップルーフ無しでも可能だが、やはりポップアップルーフの魅力は大きい。
特に天井高が高いと圧迫感が少なく、車内にいてもストレスを感じることが少ないだろう。
ただし、弱点も知っておく必要がある。
雨が降ればポップアップルーフを上げるのを迷うし、強風ならなおさらだ。
また、冬場の就寝は、十分な寒さ対策が必要となる。
価格は、オプション無しの車両本体価格がグレードX(4WD)で3,543,480円(消費税込)、オリジナルのセレナ同グレードが2,733,480
円(同)なので、ポップアップルーフはざっくり80万円ということになる。
迷うところだが、就寝以外でも車内で過ごす時間が多ければポップアップルーフは十分価値のある選択だろう。
ファミリーで車中泊するならもちろんだが、2人で就寝する場合も上下で別々に就寝できるので、ゆったり感がまるで違う。