リバティシリーズはハイエーススーパーロングをベースにした、キャブコンシリーズで、全長5mを超えるスタンダードキャブコン。
スタンダードキャブコンと言えば、カムロードがベース車になっているものは40モデル近く存在するが、ハイエーススーパーロングベースは、RVビックフットのACSプルミエ5.6、カトーモーターのK580、セキソーボディのトムタンデム、トムバロン、このアネックスリバティといったところで、多いとは言えない。
その原因は、価格が割高なことが最も大きく、ハイエースベースが600万円~900万円であるのに対し、カムロードベースだと500万円~600万円が中心となる。
もちろん、ベース車が安い分、全体の価格を下げたり、内装にコストがかけられる。
また、カムロードはキャンピングカー用のベアボディがトヨタから提供されるのに対し、ハイエースはボディカットする必要があるので、作る側も手がかかってしまう。
ハイエースベースのメリットは、動力性能の良さと、見た目だ。ハイエースも商用車とはいえ、トラックベースのカムロードに比べると、やはり見た目が良い。
特に上記のハイエースベースのモデルは、全てバンクを持たないスタイリングで、特にこのリバティはロープロファイルを強調したデザインになっている。
リバティには、対座ダイネットと後部にハイマウントダブルベッドを置いたNS-W、対座ダイネットと2段ベッドを配したNS-F、そして、横向きロングソファとハイマウントダブルベッドのNS-Sの3種類がある。
なお、バンクベッドを持つリバティFSも存在する。
NS-Sは、ダイネットの形状からも分かる通り、ふたり旅向けにアレンジされたモデルだ。
ダイネットを展開すればもう1名就寝できるが、やはりダイネットを展開ぜずに後部のメインベッドで2名が就寝するという使い方の方が趣旨に合っているだろう。
ダイネットはロングソファで2名がゆったり着座できる。
また、オプションで、フロントシートが回転する機構を付けることができる。
ベッドは1400x2000mmで、家庭用ダブルベッドの大きさ。
ウッドスプリングで寝心地も考慮されている。
ギャレーは1口コンロとシンクが一体になったコンビネーションシンクだビルトインされるが、このクラスのモデルにしては多少貧弱感がある。
調理をするユーザーは少ないということからかもしれないが、この車格から言うとやはり大き目のシンクと少なくとも2口コンロは欲しいところだ。
90リッター冷蔵庫は標準装備、電子レンジはオプションだが、収納スペースが用意されている。
電子レンジの収納場所はベッド下で位置が低いが、扉が上から下に開き、扉の内側に皿などを置けるように工夫がされている。
ユーティリティールームは、ミラーやちょっとした棚が用意されているが、カセットトイレはオプション。
温水設備は用意されていない。
温水シャワーの需要は少ないとはいえ、輸入モーターホームやカムロードベースのモデルでは可能なものが多いので、やはり対抗上欲しいところだ。
エアコンは家庭用セパレートエアコンがオプションで用意される。FFヒーターは標準装備。
電装系は、115Ahサブバッテリーが2個標準で搭載され、走行充電、外部入力/充電とも標準装備。
185Wもソーラーシステムはオプショインで取り付け可能。
また、1500W大容量インバーターもオプションで選べる。
リバティNS-Sは2WDで817万円。この価格だと、最近安価なモデルも存在するデュカトベースの輸入モーターホームや、比較的豪華装備のカムロードベースのスタンダードキャブコンも狙える。
何に重点を置くかにより選択が異なってくる。