ホビクルN-pop Superiorはレクビィのハイエース標準ボディベースのバンコンキャンピングカー。
N-popはこれにポップアップルーフを架装している。
なお、ポップアップルーフ無しのホビクルNも選択できる。
このモデルのコンセプトは、車名通りホビー用のクルマ、即ち、自転車なども積んで、どこにでも行って遊べるクルマといったところだ。
そのため、たくさん積んで、大勢が就寝できることに重点を置いたレイアウトとなっている。
レイアウト上で特徴的なのは、荷室をできるだけ広く取るために、ダイネットを前に集約していること。
そのため、フロントシートのシートバックを後ろ向きシートとして使用し、2列目シートとで対座ダイネットを形成している。
この方法は、普通ならデッドスペースとなってしまう運転席、助手席部を効率的に利用することができる。
次に特徴的なのは、後部のベッドが上段にも下段にも設置できる点。
上段に設置すると、下は広い荷室となり、自転車も積むことができる。
上段ベッドでは2名が就寝できるが、ポップアップルーフでも2名就寝できるので、計4名が就寝でき、ファミリーでも使用できる。
この場合でも、ダイネットはそのままにしておけるので、就寝前にダイネットを展開する煩わしさはない。
下段にベッドを設置すると、広い室内スペースができ、ちゃぶ台スタイルのダイネットとしても使用できる。
2名で使用する場合はもっと自由で、ルーフベッドで就寝するなら、下のレイアウトは全く自由だ。
このモデルは8ナンバーで、キャンピング車として登録上シンクとその前に1600mm以上の天井高が必要となる。
そのため、シンクを最後部のシート下に設置し、その前に床下収納を設けている。
シンクはプライオリティが低いため、使い勝手は二の次だが、シャワーフォーセットは車外でのシャワーやペットの足を洗う場合などに便利だろう。
取り外したテーブルの収納スペースや、ベッドを使わない場合のマット収納スペースなども用意されており、車内が煩雑になることは無い。
収納は先のベッド下の大きな収納以外は特になく、食器などの収納に適したところはない。
しかし、車内での飲食を目的にしたモデルではないので、コンセプト通りに使用するなら問題ないだろう。
なお、冷蔵庫や電子レンジの設定も用意されていない。
伝送系は105Ahのサブバッテリーが1個標準装備される。
Superior仕様では、これの外部入力、充電も標準で装備される。
また、テーブルやフリップダウンテレビ、断熱処理も標準装備となる。
Superior仕様は20万円ほど高くなるが、テーブルと外部電源入力はいずれにしても必要なので、これらはベース仕様でも標準装備にして欲しいところだ。
ホビクルN-popは、キャンピングカーというより、トランポに近い存在かも知れないが、かといって自転車を乗せるのが大前提ではない。
二人での使用はもちろん、ファミリーでもゆったり就寝でき、何でもたくさん積んでオーバーナイトで遊びに行く、と言うような使い方が似合うモデルだろう。
ミニバンからのステップアップで、アクティブなユーザーにお勧めのモデルだ。