グレイスプレミアムはセカンドハウスが製作するバン・コンバージョンタイプのキャンピングカー。ハイエーススーパーロングをベース車にしている。
同社は、ハイエーススーパーロングをベースにするモデルが専門で、このグレイスシリーズの他、豪華なキャプテンシートを2列目に2脚持つウイングス(以前の記事はこちら)シリーズもラインアップしている。
いずれもエクステリアへの架装は無く、外見はノーマルのハイエースと変わらない。
インテリアは、黒と白の基調色が選べ、非日常でゴージャス感がある。
2列目シートに3人がけのFASPかREVOシートを配置、3列目は横置きシートが配置される。2列目シートはFASPが標準で、REVOシートはオプション。REVOシートは表面が着座用、裏面がベッド用でフラットになっている。
このシートを後ろ向きにすると、3列目の横向き対座シートとコの字型のダイネットシート形状になり、テーブルを囲むことができる。6名くらいならゆったり着座することができるだろう。
2列目にFASP、3列目に横置き対座シートを配置
この2列目シートは、前向きにセットすると3名が前向きに着座してドライブできるのでファミリーにも適している。
2列目シートを前向きにすると、快適で安全なドライブができる
2列目と3列目のシートをフルフラットにすると、大人2名が就寝できるフロアベッドになる。 仕様上は大人3名と子供2名が就寝できることになっているが、ファミリーなら大人2名と小さな子供1~2名程度が、ゆったり就寝する限界だろう。
ベッドはこれだけで、特にオプションで上段ボード などのプションが用意されているわけではないので、大勢が就寝するコンセプトではない。
ダイネットを展開するとベッドに
後部には両側に家具が設置されており、右側の家具にはシンクがビルトインされ、卓上型カセットコンロが置けるようになっている。
また左側は調理台として使え、 40リッターの横開き冷蔵庫が標準でビルトインされる。
なお電子レンジが標準装備されるが、インバーターがオプションなので、これをつけないとサブバッテリーで使うことはできない。即ち、外部100V電源が取れるRVパークやキャンプ場に限られる。
後部右側に設置されたギャレー
収納はシート下とオーバーヘッド収納が主な収納スペースとなる。オーバーヘッド収納は後部両側に設置されており、奥行きがあり実用度は高い。
なお両サイドの収納家具には引き出し収納を含め多くの小物収納が用意されており、食器の収納に大変便利だ。
空調は FF ヒーターがオプションで用意されているが、家庭用エアコンなどの冷房設備は設定されていない。なお、ベンチレーターはオプション設定となる。
電装系は105Ahのサブバッテリーが1個標準装備され、オプションでもう1個設置することができる。できればツインバッテリーにしておくと、電気の心配をしないで済む。
走行充電と外部100V入力/充電は標準装備される。
またインバーターは1000W(擬似正弦波)と1500W(正弦波)が選択できるが、電子レンジをサブバッテリーで使うなら1500Wを選択する。インバーターを搭載しておくと、100Vの家電品をサブバッテリーで使用できるので便利だ。
グレイス プレミアムはどちらかと言うと長期のクルマ旅ではなく、少し足を伸ばして1~2泊するような近郊への旅に適しているモデルと言える。 このような用途でふたり旅ならハイエース標準ボディのほうが機動性があるが、子供がいるならグレイスプレミアムのようなスーパーロングボディが良いだろう。
価格は481万円から。他社にはハイエーススーパーロングベースで300万円台のモデルもあるので、特別に安価ではないが、実用的なギャレーを含め、豪華なインテリアを考えると、その価値は十分にあるだろう。車名通り、プレミアム感を求めるユーザーは見逃せない1台だ。なお、価格的には多少安価なグレイスベーシックも用意されている。
セカンドハウスのWebサイトはこちら。