アルヴェルエース ロイヤルラウンジは、ダイレクトカーズが製作するハイエーススーパーハイルーフベースのバン・コンバージョンキャンピングカー。
同社のモデルは一味違うコンセプトを持つものが多いが、このモデルはエンタテインメントに重点を置いている。
それは、大きなサブウーファーを持つオーディオとプロジェクターによるホームシアターシステム。
2列目には豪華なキャプテンシートを2脚設置し、車内ホームシアターを演出する。
キャンピングカーとは、クルマ旅や車中泊をするモノという固定観念を崩し、エンタテインメントのベース基地と考える、新しいキャンピングカーのカテゴリーと言える。
確かに、専用の防音室などがないと、家でサブウーファーを実感できるほどの大音量で映画を観るのは難しい。
それなら、キャンピングカーで迷惑にならないところに行って思う存分楽しむという考え方も、キャンピングカーの使い方のひとつではある。
もちろん、そのような場所を見つける必要があり、家の外だからどこでも良いという訳にはいかない。
もちろん、そこまで大きな音を出さなければ、家のカーポートで専用のシアタールームとして使っても良いわけだ。
ダイネットは従来のような対座ではなく、キャプテンシートに並んで着座する。
プロジェクタースクリーンの前にはちょっとしたテーブルがあるので、ここに飲み物などが置ける。
食事は外食が前提となるだろう。
従って、車内で調理することはあまり無いので、電子レンジや大きなシンクは不要だ。
ただ、冷たい飲みものは欲しいので、40リッターの冷蔵庫は標準装備されている。
映画が終わって就寝する場合は、後部に車長方向就寝のハイマウントダブルベッドが常設されている。
もとより二人仕様なので、ダイネット(シアタールーム)もベッドも無理がない。
収納はベッド下が大きな収納スペースなので、長期旅の場合はバッグなどの収納に便利。
また折りたたみ自転車やキャンプ道具なども積めるだろう。
特筆されるのは家庭用エアコンが標準装備されているところ。
立派なホームシアターがあっても、夏の暑さに耐えながらでは様にならない。
家庭用エアコンは必須の装備と言って良いだろう。
また、FFヒーターはオプション。
さて、家庭用エアコンを運転しながらホームシアターを観るとすると、結構大電力が必要となる。
家のパーキングスペースでホームシアターを観るなら外部100V入力で問題ないが、外部電源がない場合は、大きな容量のサブバッテリーが必要になる。
そこもきちっと考えられており、リチウムバッテリーも標準装備されている。
容量は使い方に応じて相談すると良いだろう。
また、3000Wの大容量インバーターも標準装備されているので、エアコンとシアターを両方運転しても問題ない。
アルヴェルエース ロイヤルラウンジは、今までにないキャンピングカーの使い方を提案している。
それは、シアタールームというもう一つの部屋を持ちませんかという提案だ。
たまたま、それがクルマであり、キャンピングカーだったということかもしれない。