ヴォクシーにするかキャンピングカーにするか?(3)


カーゴプラス オーエムシー(333万円)

同社は銀河や北斗など、ハイエースベースのバンコンを各種ラインアップしているバンコン専門のビルダー。
基本的なレイアウトを基に、ユーザーが自分に合ったカスタマイズをオーダーできるのも強み。
カーゴプラスに関してはハイエース、NV350キャラバン、どちらでも製作可能で価格も同じ。
ネーミングからトランポのような印象を受けるが、トランポがメインの仕様ではなく居住性もしっかり考えられたキャンピングカーだ。


レイアウトは、2列目にFASPシート、後部は両側に薄型ラックを設置し、上段、下段にベッドボードを設置するというスタンダードなもの。
乗車時はFASPシートを前向きにセットして、5名が前向き乗車でドライブできる。

ベッドは後部のラックの上段と下段両方にベッドボードが用意されており、上段ベッドで大人3名、下段で大人2名の規格上のスペースが有る。
実用上は上段で大人2名、下段は両側に家具があり、この部分の幅は850mmなので、子供が2名といったところだろう。(写真下)


ベッドボードは全てラック内に収納でき、収納してしまうと大きな貨物スペースができる。
自転車なら2台積めるだろう。
これがカーゴプラスの特徴で、名前の由来でもある。

また、右側のラック最後部には19リッターの水タンクとシャワーフォーセットが収納されており、車外でシャワーが使える。
アウトドアで汚れた手足を洗ったり、ペットの足を洗うのに便利だ。


トイズボックス470 トイファクトリー(284万円)

同社はハイエースをはじめ、多くのバンコンモデルを製造するバンコン専門ビルダー。
その高級感あふれるインテリアと多様なレイアウトで人気がある。
トイズボックス470はハイエースの標準ボディを使用したバンコンだが、その作りは上級モデルに劣らない。
装備こそシンプルだが、家具は上級モデルと同じ高級感を持つ。

レイアウトは2列目シートにマルチモードシートを使用し、前向きにして4名がゆったり前向きに着座できる。(仕様上は6名)


また、後ろ向きにすると、ベッドボードを利用した前向きシートとで対座ダイネットを形成する。
この状態でも、後部にベッドボードをセットしておくと、小さい子供なら就寝できるので、子供が寝てからでも、大人はダイネットで寛ぐことができる。

ベッドボードは上段にも下段にもセットできるが、上段の方が家具が無い分幅が広く、こちらがメインとなる。
2名で使用する場合は、上段ベッド下は大きな収納スペースとして使用でき、自転車のような大きなものも積み込める。

なお、ギャレーはコンパクトながらシンクと給排水タンクを標準装備している。
上段ベッドをセットするとその下になり、ほとんど使えないことになるが、ちょっとした洗い物をしたり手を洗ったりするには、大変便利だ。

ファミリーで使用する場合は下段ベッドもセットすると、4名程度就寝可能だ。
価格は284万円と、かなりお買い得な設定で、これならミニバンとほとんど変わらない。


なお、トイズボックス470にはハイルーフも用意されており、こちらは291万円。
7万円高だが、高ささえ問題なければ、室内の圧迫感は大きく改善されるのでお勧めだ。
上段ベッドのヘッドルームも稼げることになる。


2017.8.13