8-2-3. ソーラーシステム


ソーラーシステムは太陽光で発電するシステムです。一般的にはキャンピングカーのルーフにソーラーパネルを装着し、発電した電気をサブバッテリーに充電します。太陽光で発電するので当然無料ですので、エコでお金もかからない発電/充電方法です。

ただしもちろん装着するのにコストがかかりますので、お金の節約はあまり期待しないほうが良いでしょう。また、自然相手ですので、常に最高の出力が得られるわけではありません。曇りでは十分な発電ができませんし、冬場は効率が落ちます。

 ダイレクトカーズのリトリートNV Popのソーラーパネル(165W)

ソーラーシステムが有用なのは、家庭の駐車場に100V電源が無い場合や、貸し駐車場にキャンピングカーを停めている場合です。これなら駐車している間に徐々に充電できますし、自然放電しても適度に補ってくれます。

ではソーラーシステムでどの程度発電できるかを考えてみましょう。一般的200Wのパネルでは、100%の高率で16.7Aの電流が発生します。200Ahのサブバッテリーを充電するには単純計算で約12時間かかることになります。

もちろんロスがありますので100%の効率で充電できることは無く、曇りや冬場では発電量は激減します。仮に半分の50%としても24時間、更に半分は夜ですので、48時間かかることになります。これは非常に大雑把な計算ですが、いずれにしても長期のクルマ旅をソーラーシステムのみで乗り切るのは難しいことが分かります。

では大容量のソーラーパネルを付ければよいかというと、そうではなく、バッテリーが受けられる充電電流には制限があります。ディープサイクルバッテリーなら10A程度です。しかしリチウムイオンバッテリーなら40A以上流せますので、大容量のソーラーパネルの意味があります。

大容量のソーラーパネルを乗せるなら、リチウムイオンバッテリーが適しています。