2-10.バッテリー上がりにならないの?


キャンピングカーでは、ほとんどの場合サブバッテリーを積んでいます。
サブバッテリーとは、クルマを始動させるバッテリー(メインバッテリー)とは別の、車中で過ごすために必要な電気製品を動かすためのバッテリーです。

サブバッテリーは、メインバッテリーとは切り離されていますので、サブバッテリーの電気を使い切ってしまっても、クルマのエンジンがかからなくなるということはありません。
また逆に、メインバッテリーを上げてしまった場合でも、サブバッテリーでエンジン始動はできません。(一部始動できる構造をもつモデルもあります)

実は、サブバッテリーとメインバッテリーは違った性質のバッテリーです。即ち、メインバッテリーはエンジンを始動するために、一度に大きな電力を供給することができるのに対し、サブバッテリーは小さな電力を長く供給するのに適したバッテリーが使われています。

 キャンピングカーに搭載されているサブバッテリー

サブバッテリーによく使われているのが、ディープサイクルバッテリーという鉛蓄電池です。ディープサイクルバッテリーは、充電時に有毒ガスが発生しないという、大変重要な特徴を持っています。この特徴のおかげで、キャンピングカーではサブバッテリーを室内に搭載することができるのです。

ハイエースクラスに積載されるのは、100Ah(アンペアアワー)クラスのものが一般的です。これで車内照明や冷蔵庫やFFヒーターなどを動作させることができます。
しかし、最近ではテレビや電子レンジ、エアコンのような快適装備も積載できるキャンピングカーが増えてきました。これらは比較的大電力を消費する機器で、これらの電化製品を使う場合は、サブバッテリーを2個以上搭載することもあります。

また、サブバッテリーはDV12Vですので、AC100V用の機器を使うためには変換する必要があります。この変換器のことをインバーターといいます。電子レンジやエアコンを使用する場合は、インバーターも大容量のものが必要で、1500~2000W程度のインバーターが使用されます。

サブバッテリーは基本的にメンテナンスフリーですので、一度搭載したらそのままで良いのですが、充放電を繰り返すことにより充電機能が低下していきます。一般的には2~3年が寿命と言われており、交換が必要です。

 ケイワークスのリチウムイオンバッテリー「Mevius」

近年では、リチウムイオンバッテリーが注目されています。これは、今までの鉛バッテリーではなく、日産のリーフのようなEVに使われている新しいバッテリーで、大電力に強く、経年変化が少なく、鉛バッテリーよりも小型にすることができます。

リチウムイオンバッテリーは価格が高価なことや安全性が確認されていないという理由で搭載を控えているビルダーもあります

 

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