プラスリビンワイドは、レクビィが手掛ける日産キャラバン ワイドスーパーロングをベースとしたバンコンバージョンタイプのキャンピングカー。
同社は愛知県瀬戸市に本拠を置くビルダーで、主力であるトヨタ ハイエースベースのバンコンに加え、日産キャラバンやトヨタ タウンエースをベースにしたモデルも幅広く展開している。
「プラスリビン」は2026年2月のジャパンキャンピングカーショーでデビューした、キャラバン標準幅ハイルーフ仕様のニューモデル。今回紹介する「プラスリビン ワイド」はキャラバン
ワイドスーパーロングをベース車にして、7月に開催された東京キャンピングカーショー2026で追加された。なお、キャラバン ワイドスーパーロングをベース車両に採用するのは同社として初の試みとなる。
プラスリビンおよびプラスリビンワイドは、レクビィの直営店(レクビィ ステーション:愛知県瀬戸市)、レクビィ オスト(神奈川県大和市)、レクビィ エスト(京都市)での限定販売モデルとなっている。
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。)
概要
ベース車には、日産 キャラバンの中で最大級のボディサイズを誇るワイドスーパーロングを採用。その圧倒的な室内空間の広さが大きな魅力だ。
プラスリビンシリーズは、レイアウトやインテリアカラーを柔軟に選べる点が特徴。プラスリビン ワイドでは、多目的ルームの有無と2種類のダイネットスタイルを組み合わせた4パターンに加え、新たに縦置き2段ベッドレイアウト(オプション)も設定された(2段ベッドは多目的ルームありの仕様でのみ選択可能)。
グレードは「ライト」「スタンダード」「オールシーズン」の3種類を展開。最上位のオールシーズンには家庭用エアコンが標準装備されるほか、全グレードに300Ahの大容量リチウムイオンバッテリーが標準搭載されている。
アピールポイント
・キャラバンワイドスーパーロングをベース車採用。広い室内空間
・縦置き2段ベッドのレイアウトを追加。
・2種類のダイネット形態と多目的ルームの有無を選択可能
・最上位グレードに家庭用エアコンを標準装備
・全グレードに300Ahのリチウムイオンバッテリーを標準装備
ベース車とエクステリア
プラスリビン ワイドのエクステリア
ベース車は日産キャラバン ワイドスーパーロング キャンパー特装車を採用。キャンパー特装車なので、インテリジェント エマージェンシーブレーキなどの安全機能はもちろん、リヤ全面UVカット断熱プライバシーガラス、メッキグリル、アラウンドビューモニター、パワーウィンドウ、インテリジェント
クルーズコントロール、スライドドア・バックドアオートクロージャーなど上級装備が標準となる。
8ナンバー登録で、ガソリン 2WDと4WDが選択できる。
レイアウト
プラスリビンのレイアウト(写真:レクビィ)
標準幅ハイルーフのプラスリビンで選択できる上図の4種類のレイアウトに加え、プラスリビン ワイドでは、縦置き2段ベッドが選択できる。ただし、縦置き2段ベッドは多目的ルーム有りの場合のみ選択できる。
即ち、プラスリビン ワイドで選択できるレイアウトは、下の6種類となる。
・左側2名対座ダイネット+縦置き2段ベッド+多目的ルーム
・左側ベンチシート+縦置き2段ベッド+多目的ルーム
・左側2名対座ダイネット+右側ベンチシート+多目的ルーム
・左側ベンチシート+右側ベンチシート+多目的ルーム
・左側2名対座ダイネット+右側ベンチシート+リクライニングシート
・左側ベンチシート+右側ベンチシート+リクライニングシート
レッグレストを付けた2列目マルチモードシート
2名対座を選択した場合は、2列目の単座シートを前向きにすることができ、もう1名が3点式シートベルトで前向き乗車できる。(乗車定員は6名)このシートは上の写真のようなレッグレストモードにもできる。
インテリア
プラスリビン ワイドのインテリア(写真:レクビィ)
インテリアカラーは、各3種類の、シート地、家具の扉色、床のデザインから組み合わせることができる。上の写真は、シート地がメリーモコ (ベージュ)、家具扉がペール
ウォルナット (グレージュ)、フロア柄がゼブラウッド (ライトベージュ)の例。テーブル面やギャレーの天板、多目的ルームとの仕切り、扉以外の家具色は全車共通となっている。
照明は、デザインボードにメインライトとスポットライトを埋め込んだもので、調光が可能。カーテンが標準装備される。
ダイネット
2名対座とベンチシートのダイネット
ダイネットは左側が2名対座かベンチシート、右側は、ベンチシートか、2段ベッドの場合は、上段ベッドをシートバックにしたベンチシートになる。上の写真は2段ベッドの上段をシートバックにしたダイネットスタイル。
インテリアは、シート地がビズドルチェ(オフホワイト)、家具扉がコンクリート(オフホワイト)、フロア柄モルタル(オフホワイト)。
テーブルを残したリラックスモード(写真:レクビィ)
上の写真のようにシートをセッティングすれば、足を伸ばしてゆったりと寛ぐことができる。通常のダイネットモードでは難しかった体勢がとれるため、食事後リラックスしたい場面で実に重宝する機能だ。
ベッド
フルベッドモード(写真:レクビィ)
縦置き2段ベッドのベッドサイズは、シングルベッドとして使用する場合は、上段は長さ 1810x730mm、下段は 1830x790mm(対座ダイネットの場合
780mm)。
また、上の写真のようにフルベッドモードにすると、下段は1830x1720mmの広大なベッドになる。家庭用ではキングサイズベッドに近い幅だ。この場合は大人が4名就寝できる。
ギャレー
ギャレーセクション
ギャレーは前部に配置されており、L字型の広いギャレーになっている。天板にはシンクとフォーセットを設置。中央は跳ね上げ式になっており、運転席、助手席と後部とのウォークスルーができるようになっている。
シンクの下の給排水タンク
シンク下には各16Lの給排水タンクが収まる。車外から直接取り出すことも不可能ではないが、無理な姿勢で腰を痛めるリスクを考えると、一度車内へ引き出してからキャビネット外へ持ち出すのが現実的だ。
ギャレーキャビネットの引き出し収納
ギャレーキャビネットには引き出し収納が用意されている。
冷蔵庫/電子レンジ
49L横開き式冷蔵庫が標準装備される
冷蔵庫は49Lの横開き式を標準装備。冷凍室も備わるため、製氷や冷凍食品の保管と同時に飲料・食品の保冷が可能だ。エントランスの正面に配置されているため、買ってきた食材をスムーズに収納できる点も使いやすい。
電子レンジも標準装備される
家庭用の100V仕様の電子レンジが、スタンダードとオールシーズンに標準装備される。
多目的ルーム
多目的ルーム
最後部の多目的ルームはドアで仕切られ、完全な個室として機能する。多目的ルームが設置されるレイアウトには、ポータブルトイレが標準装備される。ワイドボディ化により空間がさらに拡張され、大型の収納スペースとしても重宝する。
収納
左サイドのオーバーヘッド収納
一般的な話として、2段ベッドは常設ベッドとして大変便利だが、トレードオフとして、右側にはオーバーヘッド収納が設置できない。プラスリビン ワイドでもそれは同じで、オーバーヘッド収納は左側のみとなっている。
下段ベッド下の収納
下段ベッド下は広大な収納スペースになっている。重いベッドボードを持ち上げる必要があるため、出し入れの少ない荷物の保管に適している。
一方、左側をベンチシート仕様にした場合はダンパーが付くため、軽い力で開閉でき開口状態も保持できる。また、2名対座ダイネットの場合は、3列目シート下も収納スペースになっている。
空調
オールシーズンには家庭用エアコンが標準装備される
オールシーズンには、ダイキンの薄型家庭用エアコン「risora(リソラ)」が標準装備され、室外機は後部床下に配置される。また、FFヒーターはスタンダードとオールシーズンに、マックスファンは全車に標準搭載となる。
テレビ/ナビ
テレビモニターはオプションリストにない。しかし、最近ではタブレットで自宅のチューナーを介してテレビを観ることができるので、こちらをお勧めする。
ナビも特にオプションで用意されていないが、好みのものを搭載することができる。
電装システム
全車に300Ahの大容量リチウムイオンバッテリーを標準装備。エアコンを実用的に稼働できる十分な容量を確保しているが、エアコン非搭載のグレードではやや過剰なスペックとも言える。
電装面では走行充電と外部電源入力とチャージャーを全車に標準装備し、2000W正弦波インバーターと310Wソーラーシステムはスタンダードとオールシーズンに標準装備される。
価格(2026年7月現在:千円台切り上げ:税込)
オールシーズンのガソリン2WDは817万円~、4WDは847万円~となっている。
オールシーズンでは標準装備が充実しているので付けておきたいオプションは特に無いが、2段ベッドはオプション(242,000円)となっている。(ナビ関連は除く)
他モデル
キャラバンワイドスーパーロングをベース車にし、縦置き2段ベッドを持つモデルは他にない。縦置き2段ベッドを求めるならハイエーススーパーロングベースになり、レクビィのプラスDD A/C仕様(910万円~:2WD 家庭用エアコン+300Ahリチウムイオンバッテリー標準装備)とOMCの銀河(2WD 740万円~:家庭用エアコン、リチウムイオンバッテリーはオプション)が近い存在だろう。
2段ベッドが不要なら、レクビィのソランSL(909万円~:2WD 家庭用エアコン+300Ahリチウムイオンバッテリー標準装備)は、左側2名対座ダイネット+右側ベンチシート(多目的ルームなし)のレイアウトでの選択肢となる。
まとめ
ハイエースの供給不安を背景にキャラバンベースのバンコンは急増したが、その多くは標準幅ハイルーフ仕様であった。そうした中、レクビィの「プラスリビン
ワイド」は発売2週間で同社過去最高を受注したという。ハイエース スーパーロングの供給が滞る中、同サイズの期待のニューモデルとして需要が一気に集中した形だ。
さらに、手頃な価格設定もヒットに一役買っている。従来低価格で人気を博したOMCの「銀河」と同等以下の価格帯を実現しており、このコストパフォーマンスで同社ならではの高いクオリティが得られる点は大きな魅力と言える。
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