LUMINO(ルミーノ)は日産ピーズフィールドクラフトが製作する、NV200バネットをベース車にしたバンコンバージョンキャンピングカー。
同社は東京都世田谷区を拠点にする、日産車をベースにしたモデルを主にラインアップするバンコンビルダー。キャラバンベースのジェニュイン、スペースキャンパーNB-COOLsといったキャラバンベースのバンコンの他、セレナなどのワンボックスカーをベースにしたモデルもラインアップしている。
最近ではやはりキャラバンベースのブリランテを発売したが、製造はレクビィが担当している。このルミーノも同様で、レクビィの洗練されたインテリアが生かされている。
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。)
概要
日産NV200バネットの上級グレード「GX」をベースとした、バンコンキャンピングカー。2WDと4WDから選択が可能で、オプションでツートンカラーの外装やロゴの追加もできる。
日常の街乗りでも扱いやすく、ノーマルルーフながら、5名全員が前向きで乗車でき、オプションの上段ベッドを展開することで、大人2名と子供2名が就寝できるのが特徴。
電装系は、車載用クーラーと300Ahの大容量リチウムイオンバッテリーをセットで導入できる。さらに300Wのソーラーシステムもオプションで用意されている。
アピールポイント
・コンパクトで運転しやすい
・前向きに5名が乗車でき日常用途にも使用可能
・大人2名に加え、オプションの上段ベッドで子供1名が就寝可能
・車載用クーラーと300Ahのリチウムイオンバッテリー搭載可能(OP)
・300Wのソーラーシステム設置可能(OP)
ベース車とエクステリア
ルミーノのエクステリア
ベース車は日産NV200バネットの上級グレード「GX」。そのため、パワーウィンドウやリモコンキーといった乗用車同様の快適装備が標準で備わっている。駆動方式は2WDと4WDから選択できる。
ボディ形態はノーマルルーフのみ選択でき、ポップアップルーフやハイルーフの選択肢はないが、街中の狭い道や立体駐車場でもストレスなく運転できる。
また、オプションで専用のツートンカラーやロゴデカールを追加することができ、商用車感を感じさせないスタイリッシュな外装に仕上げることも可能となっている。
日産純正の「GX Outdoor Black Edition」も選択できる。
レイアウト
ルミーノのレイアウト(図:日産ピーズフィールドクラフト)
2列目に3名掛けのマルチモードシートを設置しており、運転席・助手席と合わせて5名が前向きで乗車できる。このため、普段は乗用車やミニバンと同じ感覚で通勤や買い物に利用可能だ。
2列目シートを後ろ向きに展開することで、3列目の簡易シートとで付属のテーブルを挟んで向き合ったダイネットになる。 車内右後部にはギャレーキャビネットを配置し、コンパクトながらキャンピングカーとしての基本性能を完備。
就寝時はシートをすべてフラットにすることで、大人2名が横になれる。さらに、オプションの上段ベッドボードを追加すれば子供1名も就寝でき、家族での車中泊が可能だ。
インテリア
ルミーノのインテリア
インテリアは洗練されたナチュラルトーンで統一されており、完成度の高い配色が落ち着いた室内空間を演出している。天井にはシーリングボードが配され、そこに埋め込まれたスポットライトが高級感をさらに引き立てている。
インテリアカラーの選択肢は特に用意されていないようだが、標準色でも十分に満足できる上質な質感に仕上がっている。
後部両側の窓は窓埋めされており、特に左側には「サイドモールシステム」が設置されている。小物の収納はもちろん、インテリアボードとしても活用できる。このボードにはスライドレールが内蔵されており、2つのLEDライトとUSBコネクターを好みの位置へ自由に配置できる。
ダイネット
ダイネット(写真:日産ピーズフィールドクラフト)
2列目のマルチモードシートを後ろ向きに展開することで、3列目の簡易シートとでテーブルを囲むことが可能だ。大人4名では多少のタイトさはあるが、大人2名と子供2名のファミリー構成であれば、十分にリラックスできる団らんの空間が確保されている。
2段ベッドはロングシートになる
ダイネットテーブルを後部に移設することにより、広い机での作業スペースにすることができる。趣味の作業やパソコンでのテレワークなどにも活用できる。
ベッド
上下段ベッド
ダイネットを展開すると、1890x1200mmのベッドになる。1200ミリは、家庭用ではセミダブルベッドの幅に相当する。オプションの上段ベッドは、1300x900ミリの大きさ。ここでは子供が1名就寝できるとしている。
ギャレー
ギャレーセクション
車内後部左側にはギャレーキャビネットが配置されており、コンパクトなシンクとフォーセット(蛇口)が標準装備されている。これにより、車内での手洗いやちょっとした食器洗いなどが可能だ。
シンクの下の給排水タンク
シンクの下部には、各12Lの給排水タンクが収納されており、車両後部のリアゲートを開けることで車外から直接出し入れができる設計だ。重いタンクを車内まで持ち込む必要がなく、実用的な動線が確保されている。
冷蔵庫/電子レンジ
冷蔵庫と電子レンジについてはオプション設定が無く、特に設置スペースも確保されていない。冷蔵庫が必要な場合はポータブル冷蔵庫を別途持ち込むことになるが、車体サイズを考慮すると設置場所の確保が課題となる。
この点は、限られた空間を効率的に活用するコンパクトなバンコンならではのトレードオフと言える。 しかし、NV200バネットをベースとする同クラスのモデルでは、こうした構成は決して珍しいものではない。
本モデルは、クルマ旅を目的とするよりは、近場でのキャンプやイベント、あるいは登山や釣りといったアクティビティの拠点としての活用が適しているだろう。
収納
ヘッド下収納(写真:日産ピーズフィールドクラフト)
後部両側の家具には扉を設けないオープン収納が設置されており、必要なアイテムを素早く出し入れできる。また、左側家具の下部にはボックス収納が用意されている。
後部のラゲッジスペース(写真:日産ピーズフィールドクラフト)
ベッドボードを取り外すことで、後部はラゲッジスペースになり、キャンプ用具などのかさばる荷物や背の高い荷物も車外から直接積み込むことができる。
空調
車載用クーラー(OP)
12Vクーラーパックオプションが用意されており、これには12V車載用クーラー、FFヒーター、クーラー専用コンセント、300Ahリチウムイオンバッテリー、300Wソーラーシステムかルーフベンチレーターが含まれている。ソーラーシステムとベンチレーターは同時に設置できない。
テレビ/ナビ
テレビモニターの明確なオプション設定は見当たらないが、設置することは可能だろう。ただし、限られた居住スペースを考慮すると、固定モニターよりもタブレット端末などを活用する方が、視聴場所を制限されず空間を有効に使えるメリットがある。
ナビゲーションシステムについてはオプションとして用意されているが、ユーザーが好みの機種を自由に選択して取り付けることも可能だ。
電装システム
電装システム(写真:日産ピーズフィールドクラフト)
標準では100Ahのリチウムイオンバッテリーを1個搭載し、30Aの走行充電システムと外部電源入力を完備。 なお、外部電源用チャージャーとインバーターについては記載がない。確認次第追記する。
さらに、「12Vクーラーパック」がオプションで用意されている。これを選択すると、車載用セパレートクーラーに加え、バッテリー容量が300Ahのリチウムイオンバッテリーへと大幅に増強され、さらに300Wのソーラーシステムがセットで装備される。
ソーラーパネルについては、単独でのオプション装着も可能となっている。
価格(2026年4月現在:千円台切り上げ:税込)
ガソリン2WDは547万円~、4WDは583万円~、GX Outdoor Black Editionの2WDは555万円~、4WDは592万円~となっている。
標準装備のままでも日常用途には使えるが、車中泊や災害時のシェルターとして考えるなら、やはり12Vクーラーパック(2WD用:792,000円、4WD用:825,000円)は付けておきたい。これにはクーラーだけでなくFFヒーターも付いているので、寒い季節への対策も万全だ。(ナビ関連は除く)
他モデル
NV200バネットベースのノーマルルーフで、ファミリーが車中泊できるという条件を満たすモデルは意外に少なく、ルミーノの他にはタコスのNV HOP(486万円~:GX 2WD クーラーとリチウムイオンバッテリー別)くらいしか見つからない。
ポップアップルーフで就寝人数を追加するなら、アネックスのカヌレポップアップルーフ(533万円~:クーラーとリチウムイオンバッテリー別)がある。また、FRPハイルーフで就寝人数を追加できるのは、タコスのNV Jack(499万円~:GX
2WD)がある。
まとめ
ルミーノは、NV200バネットの機動力を活かし、日常のファミリーカーから車中泊までをシームレスに繋ぐ完成度の高いモデルだ。5名が前向き乗車でき、ノーマルルーフでありながら上段ベッドにより家族で就寝できるパッケージングは、非常に効率的だ。
室内は対座ダイネットに加え、作業スペースとしての機能も備えており、趣味の拠点やテレワーク環境としても有用だ。さらに、クーラーパックオプションを選択すれば、季節を問わず快適なマイルームとしても機能する。
一方で、価格面がポップアップルーフ車と変わらない点は検討の余地がある。開放感や頭上空間を優先するならばポップアップ式に分があるが、メンテナンス性や日常の取り回しを重視するならば、あえてノーマルルーフの選択肢もあるだろう。
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