TR500C-LH RVトラスト


TR500 C-LHはRVトラストが製作する、ハイエースワイドロングワゴンをベースにしたキャブ・コンバージョンキャンピングカー。
同社はハイエースベースのキャブコンとバンコンを主にラインアップしているが、キャブコンは最高級のTR550L Bolero.V-MAXと、このTR500C-LHの2モデル。
どちらも高級路線を行くキャブコンだが、Bolero.V-MAXが5mを超すのに対し、C-LHは5mを切るサイズで、取り回しも比較的楽になっている。

どちらも二人旅を想定したレイアウトだが、特にC-LHは、シートは運転席と助手席だけと割り切り、他には見られない思い切ったレイアウトになっている。

エクステリアは、ハイエースのボディをカットしてFRPシェルを架装しているが、同社独自の鋼製スペースフレームを組み合わせることにより、堅牢なフレーム構造を特徴としている。またシェルは6層の素材からなる約70mmの厚さを持ち、卓越した断熱処理が施されている。

インテリアは、「ホテルをイメージした」というコンセプトで、後部には冷蔵庫がビルトインされたサイドボードを挟んでツインベッドが置かれている。ここだけ見ると、まさにホテルの一室を思わせる。

 ホテルをイメージしたという室内

レイアウトはベッドルームが中心で大きな面積を取っており、前部にギャレーコンソールとユーティリティールームが配置されているが、運転席、助手席から後部への移動は可能。
居住部は明らかに就寝にプライオリティを置いた設計で、独立したダイネットは存在しないという、今までにないレイアウトだ。

ダイネットは先の通り独立したものは無いが、ベッドのサイドボードに、引き出し式の折り畳みテーブルが収納されており、これを引き出すとベッドをロングソファとして使用するダイネットになる。
これはむしろ良いアイデアで、リアサイドの壁に背を向け、足をロングソファに投げ出してテレビを見るというスタイルでリラックスできる。
きちんと座らなければならない対座式ダイネットよりもよほど居心地が良いだろう。
また、テーブルに置いた食器はそのままにして就寝できるのもメリットだ。
テーブルは引き出し式と言っても、二人分の食器を乗せるには十分な大きさで、ここで食事をするのに不便はない。

ベッドは、ダイネットを展開したりテーブルを片付けたりせずとも、そのまま就寝できる。ダブルベッドだとパートナーに多少なりとも影響されたり、影響を与えたりしてしまうが、ツインベッドならそれぞれが自由な時間に就寝できる。パートナーが寝てしまっても、自分は読書するといったことも可能だ。
なお、ベッドは1200x700mmの大きさ。家庭用ベッドではシングルサイズの標準は970mmとしているので、大柄の男性には窮屈かもしれない。サイドボードを多少狭くしたり、片方のベッドだけ広くするなどして、もう少し幅が広ければ理想的だったかもしれない。
なお、バンクベッドも用意されており、ここでは1名就寝できる。しかし、走行時の定員は2名なので、このベッドは不要か、あるいはあえて「離れて寝たい」という事情がある場合に有用だ。多くの場合、ここは収納スペースとして利用されることになるだろう。

ギャレーは前部にシンプルなシンクが用意されている。跳ね上げ式の調理台も付いているが、ガスコンロを置いて調理をするには狭い。
しかし45リッター冷蔵庫と電子レンジは標準装備されており、簡単な調理はできる。
ただ、冷蔵庫の位置はベッドサイドボードにビルトインされており、食材を調理するには不便な位置ではある。

 丸形シンクが埋め込まれたコンパクトなギャレー

ユーティリティールームも用意されており、カセットトイレを設置してトイレルームとすることができる。トイレが不要な向きには、クローゼットや大きな収納庫として利用できるだろう。

収納は、先述のユーティリティールームを収納スペースにすると大きな荷物も積めるが、そうでなくても収納スペースが多々用意されている。特にベッド下の引き出し収納は大きく、衣類などかなりの量を収納できる。
衣類の他にかさばる荷物と言えば、鍋や皿などの料理用品があるが、このクルマは調理するタイプではないので、大きな鍋などは対象外だろう。
またキャンプ用品などを積み込むタイプでもないので、収納で困ることは無いだろう。
なお、エアコン室内機の両側にも収納スペースが用意されており、小物を収納できる。

空調は家庭用セパレートエアコンを標準装備。インテリアに相応しい車内環境を作り出せる。ただしFFヒーターはオプション設定。家庭用エアコンがあるのでこれで暖房もできると思うのは早計で、消費電力の点を考えるとFFヒーターの方が絶対的に有利だ。これくらいの車格のモデルにはFFヒーターは標準装備して欲しいところだ。

電装系は、サブバッテリー、走行充電、外部100V入力/充電がが標準装備される。ただ、バッテリーの容量や個数は不明。インバーターも標準装備リストに記載されていないので、電子レンジやエアコンは外部100V電源が取れるところでしか使えないのかもしれない。
電子レンジやエアコンをバッテリーでも実用的に使うなら、サブバッテリーは少なくとも200Ah以上にするか、同程度のリチウムイオンバッテリーを搭載する必要がある。また、1500W以上のインバーターも必要だ。

価格は、740万円(2WD/6AT:税別)。そもそもハイエースロングワイドワゴンをベース車にしたモデルが少ないのであまり比較できないが、決して安価な部類ではない。しかし同社のボレロV-MAX(1168万円:同)と比べると、かなり安価に見えてくる。
いずれにしても、TR500 C-LHのコンセプトで競合するものは無く、またエアコン標準装備といった装備面やインテリアのクオリティを考えると、納得できる価格かもしれない。


 

モデル TR500 C-LH
ビルダー RVトラスト
ベース車 ハイエースワイドロングワゴン
形態 キャブコンバージョン
ルーフ架装 -
ナンバー区分 8
乗車人数 3
就寝人数 2
ダイネット形態 ロングソファ
ベッド形態 ツインベッド
バンクベッド
コンロ -
シンク
給水タンク ○(10L)
排水タンク ○(10L)
冷蔵庫 ○(45L)
電子レンジ
ユーティリティールーム
ポータブルトイレ OP
カセットトイレ OP
温水シャワー設備 -
ルーフベンチレーター
サンルーフ -
FFヒーター OP
ルームエアコン
サブバッテリー
バッテリー増設 OP
走行充電システム
外部100V入力/充電
インバーター OP
発電機 -
ソーラーシステム OP
全長(mm) 4,975
全幅(mm) 2,150
全高(mm) 2,850
価格 740万円~(2WD/6AT)

2019年6月現在  (○は標準装備/OPはオプション)
価格は千円台切り上げ(税別)

動画はこちら

2019.6.18