トイファクトリーは新型セブンシーズをジャパンキャンピングカーショー2018で発表した。セブンシーズは同社のフラグシップに当たるバスコンモデルだが、他社バスコンを含め最も高価な位置付けとなる。
トヨタコースターのロングボディをベース車に使用しており、両側のウィンドウはエクステンションウィンドウによりアクリル化され、同社おなじみの高断熱仕様となっている。
レイアウトは前モデルのコンセプトとほぼ同じで、前部に対座ダイネット、後部にベッドルーム、中央にギャレーとサニタリールームを配置している。
ダイネットは大人4名が対座して着座できるが、特別広いダイネットではないので、大人が4名着座するとゆったりという感じではない 。ただ、このモデルは2名で使用するのが妥当で、これはあまり大きな問題ではない。
なお前モデルでは2列目の後ろ向きシートが3名着座できるようになっていたため、シューズボックスとの間に隙間がなく、前後の移動が難しかったが、ニューモデルでは2名着座となっておりこの問題は解消されている。
ただ、2名での使用と割り切ってラウンジソファ仕様も選べると、選択肢が広がるのではないだろうか。
なお、このダイネットは展開すると エキストラベッドになるので、たまに3名以上で使用するといった場合にも対応できる。
更に、2列目シートは前向きにもなるので、必要であれば前向き着座でドライブすることができる。
後部のベッドルームは、前モデルがツインベッドだったのに対し、今回はハイマウントダブルベッドに変更されている。 またベッドルームの上部にはオーバーヘッドコンソールが用意されている。前モデルでは両サイドに設置されていたが、新モデルでは向かって左側のみになっている。
ギャレーは前モデルと変わらず、二口バーナーを持つコンロとシンクが一体になったコンビネーションユニットを使用している。 ギャレーコンソールの上面はコンロとシンク以外に余裕はなく、調理スペースはほとんどない。
手の込んだ料理をする場合は少し不便だ。ギャレーコンソールに収納可能な、あるいは折りたたみ式の調理台がついていると便利なのだが。
ギャレーコンソールの隣には、90リッター冷蔵庫と電子レンジがビルトインされたタワーがあり、冷蔵庫と電子レンジは標準で装備される。また、1500Wインバーターも標準装備されているので、サブバッテリーで電子レンジを動かすことができる。
サニタリールームは、温水シャワーとカセットトイレが標準装備されており、 温水は20 L のボイラーで加熱する。なお、給水タンクは前モデルが70リッターだったのに対し、100リッターに増加している。残念ながら、専用の手洗いは用意されていない。
シャワースペースとトイレスペースはカーテンでしきれるようになっており、シャワーでトイレが濡れることはない。
収納はダイネットの上やギャレーの上、あるいはベッドルームにオーバーヘッド収納が用意されており、収納力は高い。またギャレーコンソールには多くの引き出し収納があり、食器などの収納に便利だ。
後部ベッドの下は大きな収納スペースになっており、車外からアクセスできる。ただし車内からはアクセスすることができないので、 荷物を取り出すときはいちいち社外に出なければならない。
大きなバッグなどは他に収納する適当なスペースがないのでここに入れておくしかなく、バックの中の衣類などを取り出したい時はやはり車内から簡単にアクセスしたい。
後部のドアは 観音開きになっており上の方まで開くが、 上部にあるベッドとはボードで仕切られており、アクセスすることはできない。その理由は、観音開きの扉を開けた時に、車内が見えてしまったり、暖気や冷気が失われるのを避けるためとのこと。
空調は 、家庭用エアコンが標準装備されており、室内機は最後部に取り付けられている。また、室外機は後部床下に取り付けられている。
電装系は100アンペアのサブバッテリーが 6個標準装備されており、 容量的には十分だ。ただこれだけの容量のバッテリーであれば、リチウムイオンバッテリーを検討する手もあるだろう。
なお、運転席はBIG VANベースのため、室内と比較して見劣りがする。せめてオートエアコンは欲しい。前モデル同様バスベースにして欲しいところだ。
新しいセブンシーズは前モデルを継承してスタイリッシュな外観に仕上がっており、高級感も十分だ。ただ、前モデルと最も変わったのは価格かも知れない。前モデルが車両本体価格1280万円(税別)だったのに対し、ニューモデルは1800万円(同)とかなり高価な値付けとなっている。この価格帯なら、輸入モーターホームの高級モデルが競合になってくる。